「生成AI禁止」から一転、20代若手チームがDXを牽引。自社の課題解決が、新たなビジネスの起爆剤に

1999年の設立以来、インフラ構築からシステム開発、人材サービスまで幅広く手掛ける東京情報システム株式会社。同社が直面していた「属人化」という根深い課題の解決と、中小中堅企業のDX化を支援する新たなビジネスモデルの構築を目指し、生成AI活用プラットフォーム「Taskhub」の導入を決定しました。そして、Taskhubの認定パートナーとしても活動しています。

今回は、同社のビジネスソリューション部門を率いる古谷(ふるたに)さん、放示社長、そして未来を担う若手生成AIチームの阿部さん、菅野さんをお迎えし、Taskhub導入の背景から具体的な活用方法、そして生成AIと共に描く未来の展望について、Taskhub代表の沖村と対談してもらいました。

情報通信技術で社会を支える東京情報システム

古谷さん:東京情報システム株式会社は、1999年に親会社である日興システック株式会社のシステム営業部門が独立して設立されました。キャリアやエネルギー系企業を主要取引先とし、官庁との取引も行うなど、安定した事業基盤を築いています。従業員数は約168名、そのうち本社には約60名が在籍しています。

同社の強みは、3つの事業を柱としたワンストップサービスにあります。インフラ営業・工事を担う「ICT部門」、SESや派遣業を行う「ヒューマンソリューション部門」、そしてシステム開発を手掛ける「ビジネスソリューション部門」が連携。例えば、オフィス移転時の配線工事から、その後のシステム導入・開発まで、他社に依頼することなく一気通貫で対応できるのが大きな特徴です。近年では、ICT部門がクラウド電話サービス「Zoom Phone」の提供に力を入れるなど、時代のニーズに合わせたソリューションを展開しています。

ビジネスソリューション部門では、生成AI活用を最重要テーマに掲げる一方で、ローコード開発ツール「Pleasanter」の認定パートナーとして多くの企業の課題解決に貢献しています。さらに、某エネルギー企業向けの設備情報を地図情報と連携させて管理する「設備検索システム」といったユニークなパッケージも開発・提供しており、災害復旧の現場でも活用されるなど、幅広い業種で社会に貢献しています。

Taskhubは、情報漏洩リスクなく使える生成AI

Q. 生成AIの活用を検討する以前に、社内ではどのような課題があったのでしょうか?

古谷さん:一番の課題は「属人化」でした。特にインフラ工事の現場では、ベテランエンジニアの技術資料の書き方が統一されておらず、そもそも資料を作成しなかったり、作成しても個人のPCに保存されたままで共有されていなかったりするケースが散見されました。その結果、担当者が退職する際の引き継ぎが非常に困難になるという問題が、ここ2、3年で顕在化し、ずっと頭を悩ませていました。

そんな中、GPT-4が登場し、その能力に大きな可能性を感じたものの、当時は情報漏洩のリスクからトップダウンで「生成AI禁止」のお達しが出ていました。しかし、属人化という課題を解決するためには、この技術を使わない手はない。そこで、「何とかして社内で安全に使える方法はないか」と模索し始めたのが実態です。ゼロから自社で開発するには時間がかかりすぎ、完成した頃には世の中がさらに先へ進んでいるだろうと考え、すでに環境が整っているプラットフォームの中から自社に合うものを探すことにしました。

決め手はレスポンスの速さと導入ハードルの低さ

Q. 複数のサービスを比較検討された中で、Taskhubが決め手となったのはどのような点でしょうか?

古谷さん:最も重視したのは、問い合わせに対するレスポンスの速さです。他社では返答に1週間ほどかかることもありましたが、Taskhubはほぼ即日、時には1〜2時間で返信があり、そのスピード感にまず惹かれました。

また、導入のハードルが非常に低い点も大きな魅力でした。初期費用が不要というプランは、たとえ少額であっても初期投資が障壁となりがちな企業にとって、非常に強力な後押しになります。月額費用も、我々の状況を汲んで検討していただいた価格だと感じています。さらに、「こういう機能が欲しい」と要望を伝えると、「急いで作ります」と迅速かつ柔軟に対応していただける点も、パートナーとして共に成長していけるという期待感を抱かせてくれました。ISMS認証の取得やAWS基盤の利用といったセキュリティ面の堅牢さも、社内での承認を得る上で重要な安心材料となりました。

20代中心のチームでTaskhubの社内浸透を推進

Q. 実際にTaskhubを導入されて、現在はどのように活用されていますか?

古谷さん:Taskhub導入を機に、20代の若手社員を中心とした生成AIチームを立ち上げました。彼らの柔軟な発想と、我々の世代にはないスピード感を活かした方がプロジェクトは成功すると考えたからです。現在はこのチームが中心となり、各部門から選抜されたメンバーと共に、社内への浸透活動を進めています。

阿部さん:現在は、メール文の作成や返信案の作成アプリを日常的に活用しています。また、多彩なモデルを選べる点を活かして、ニュース記事の要約や添削にも使っています。アプリ作成としては、課題であった属人化の解消を目指し、社内の様々な資料から必要な情報を瞬時に検索・抽出できるナレッジ検索システムの構築に取り組んでいます。

菅野さん:私は業務効率化とは少し違うアプローチで、遊び心のある「ネタアプリ」も作成しています。例えば、地名を入力するとおすすめの旅行プランを提案してくれるアプリなどです。今は遊びの延長線上ですが、こうしたアプリのクオリティを高めていけば、将来的に観光業界のお客様への提案に繋がるかもしれません。様々な業界に貢献できるアプリ開発の可能性を探っていきたいです。

古谷さん:私自身も、提案書作成のスピードが劇的に向上したことを実感しています。ゼロから作っていたものが、Taskhubを使えば7〜8割方完成した状態から始められます。特に、Webサイトのリニューアル提案などでは、お客様の既存サイトの「良い点」と「改善点」を客観的に提示してくれるため、お客様の心に響く、受注角度の高い提案ができるようになりました。

「自分たちが経験したからこそ語れる」。お客様への価値提供と、全社員が主役になる未来へ

Q. 最後に、生成AIを活用して今後どのような未来を描いているか、皆様の展望をお聞かせください。

古谷さん:最終的な目標は、ナレッジ検索システムを完成させ、属人化している知識やノウハウを全社で共有することです。ベテランの頭の中にしかなかった特殊な対応策などもデータベース化されれば、若手社員が先輩に気兼ねすることなく自走できる環境が整います。そうして生まれた時間で、営業はコンサルティング提案を、サービス担当は新たなビジネスチャンスの創出を、といったように、全社員が付加価値の高い仕事に挑戦できるようになる。全員が営業マンになれる、そんな組織を目指しています。

菅野さん:突然業務の引き継ぎを依頼されることが多いのですが、Taskhubの力を借りて、先輩に聞かずともスムーズに業務内容を把握できる仕組みを構築したいです。これにより、先輩は自身の業務に集中でき、私もより早く戦力になることができると考えています。

放示社長:経済産業省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」という課題は、未だ解決していません。特に中小中堅企業のDX化には、まだまだ我々が貢献できる余地が多く残されています。しかし、ただツールを横流しするだけでは意味がありません。まずは我々自身が社内の課題をTaskhubで解決し、その成功体験を基に「自分たちが経験したからこそ語れる」という説得力のあるご提案をお客様に届けたい。この取り組みは、そのための絶好の学習機会だと捉えています。ビジネスソリューション部門には、長年お付き合いのあるお客様への恩返しと、新たな領域を開拓する社の「起爆剤」となることを期待しています。

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