「会議の議事録作成に時間がかかりすぎる…。」
「もっと精度の高いAI議事録ツールを知りたいけど、どれを選べばいいか分からない。」
「無料で使える議事録AIツールを探している。」
こういった悩みを持っている方もいるのではないでしょうか?
会議の音声を自動で文字起こしし、要約まで作成してくれる議事録AIツールは、業務効率化の切り札として多くの企業で導入が進んでいます。
しかし、ツールによって機能や精度、料金体系は大きく異なり、自社に最適なものを見つけるのは簡単ではありません。
本記事では、無料で試せるツール9選と、機能が充実した有料ツール16選を徹底比較し、失敗しない議事録AIツールの選び方について詳しく解説しました。
最新のAI技術動向を踏まえ、各ツールのメリット・デメリットを分かりやすく整理しています。
きっとあなたの業務を助けるツールが見つかるはずですので、ぜひ最後までご覧ください。
議事録AIツールとは?主な機能とメリットを解説
議事録AIツールとは、AI(人工知能)を活用して、会議や商談の音声を自動でテキスト化し、議事録の作成を支援するツールのことです。
単なる文字起こしに留まらず、AIによる高度な音声認識や自然言語処理技術を駆使して、議事録作成に関わる様々な作業を自動化します。
主な機能には以下のようなものがあります。
- 高精度な「文字起こし」
- AIによる「自動要約」と「キーワード抽出」
- 「発言者の自動識別」
これらの機能がもたらすメリットは非常に大きく、多くのビジネスシーンで活用が広がっています。
それでは、主な機能とメリットを順に解説します。
高精度な「文字起こし」
議事録AIツールの最も基本的な機能が、会議中の発言をリアルタイムまたは録音データから高精度に文字起こしすることです。
従来のICレコーダーを使った議事録作成では、録音を聞き返しながら手動でタイピングする必要があり、会議時間の2倍から3倍の作業時間が必要でした。
議事録AIツールを使えば、この文字起こし作業がほぼ自動で完了します。
近年のAI技術の進歩は目覚ましく、特に日本語の認識精度は飛躍的に向上しています。
「えー」「あのー」といった不要な言葉(フィラー)を自動で除去する機能や、専門用語・固有名詞を事前に登録して認識精度を高める辞書機能も搭載されているツールも多くあります。
これにより、議事録作成の土台となるテキストデータが瞬時に得られ、担当者の負担を劇的に軽減します。
また、テキスト化されたデータは検索が可能になるため、後から特定の議論や発言内容を探し出すのも容易になります。
AIによる「自動要約」と「キーワード抽出」
議事録AIツールの多くは、単に文字起こしするだけでなく、AIが会議全体の文脈を理解し、重要なポイントを自動で要約する機能を備えています。
長時間の会議でも、AIが「決定事項」「ネクストアクション(ToDo)」「主要な議題」などを抽出し、簡潔なサマリーを生成します。
これにより、会議に参加できなかったメンバーへの情報共有が迅速になるほか、議事録の確認・清書にかかる時間も大幅に短縮されます。
さらに、会議中で頻繁に登場した単語や重要なトピックを「キーワード」として自動抽出する機能もあります。
これにより、会議の主要な論点を視覚的に把握しやすくなります。
要約の精度はツールに搭載されているAIモデルに依存しますが、最新のGPT-5(2025年8月リリース)のような高性能な言語モデルを活用したツールでは、人間が作成したものと遜色ないレベルの要約が期待できます。
こちらはAIによる会議要約技術の最新動向についてまとめた調査レポートです。 合わせてご覧ください。 https://www.researchgate.net/publication/366397596_Meeting_Summarization_A_Survey_of_the_State_of_the_Art
「発言者の自動識別」
複数人が参加する会議において、「誰が」「何を」発言したのかを正確に記録することは、議事録の品質を左右する重要な要素です。
多くの議事録AIツールは、声紋や発言のタイミングを分析し、発言者を自動で識別する機能を搭載しています。
「Aさん:」「Bさん:」のように、発言者ごとにテキストを自動で振り分けてくれるため、議論の流れが非常に分かりやすくなります。
Web会議ツール(ZoomやTeamsなど)と連携するタイプでは、会議システムのアカウント情報と紐づけて、より正確に発言者を特定できる場合が多いです。
対面での会議では、参加者がそれぞれスマートフォンアプリでログインしたり、高性能なマイクデバイスを使用したりすることで、識別精度を高める工夫がされています。
この機能により、議事録の清書段階で「この発言は誰だっけ?」と録音を聞き返す手間がなくなり、責任の所在や担当タスクが明確な議事録を効率的に作成できます。
こちらは会議シナリオにおける話者識別(ダイアライゼーション)技術について解説したMITの研究論文です。 合わせてご覧ください。 https://dspace.mit.edu/bitstream/handle/1721.1/127463/1192966863-MIT.pdf?sequence=1&isAllowed=y
【メリット】議事録作成の工数を大幅に削減できる
議事録AIツールを導入する最大のメリットは、議事録作成にかかる工数を圧倒的に削減できることです。
業務効率化を推進するためのDX事例をさらに知りたい方は、こちらの記事が参考になります。
従来、1時間の会議の議事録を作成するには、文字起こし、要約、清書といったプロセスに2〜3時間かかっていたケースも珍しくありません。
議事録AIツールを活用すれば、文字起こしと要約の大部分が自動化されるため、この作業時間が数分から数十分程度にまで短縮されます。
削減できた時間は、議事録の最終確認や、より重要度の高いコア業務に充てることができます。
特に、会議が多い部署や、営業担当者が商談後の報告書作成に追われている場合、この工数削減効果は組織全体の生産性向上に直結します。
また、議事録作成という単調で時間のかかる作業から解放されることは、従業員のストレス軽減やモチベーション向上にも寄与します。
コスト面で見ても、議事録作成にかかっていた人件費とツールの利用料を比較すれば、多くの場合で費用対効果が高いと言えるでしょう。
こちらは音声認識技術が職場の生産性に与える潜在的な影響について分析した研究資料です。 合わせてご覧ください。 https://iacis.org/iis/2007/Records_Records_Glass_Behling_Prichard.pdf
【メリット】会議中の議論や商談に集中できる
議事録担当者になると、「発言を聞き逃さないように」「正確にメモを取らないと」という意識に縛られ、会議の議論そのものに集中できなくなることがあります。
議事録AIツールがリアルタイムで文字起こしを行ってくれる環境では、メモ取りのプレッシャーから解放されます。
担当者も一人の参加者として、積極的に議論に参加したり、相手の発言の意図を深く理解したりすることに集中できます。
これは特に、顧客との商談シーンで大きなメリットとなります。
営業担当者がパソコンでのメモ取りに追われることなく、顧客の表情やニュアンスを汲み取り、対話に集中できれば、より質の高いヒアリングや提案が可能になります。
また、会議の参加者全員が「AIが記録してくれている」という安心感を持つことで、より活発な意見交換が促進される効果も期待できます。
議論が活性化すれば、会議そのものの質が向上し、より良い意思決定につながるでしょう。
議事録AIツール導入時の注意点・デメリット
議事録AIツールは非常に便利ですが、導入にあたってはいくつかの注意点やデメリットも理解しておく必要があります。
ツールの性能を過信せず、弱点を補う運用を心がけることが重要です。
主な注意点・デメリットは以下の通りです。
- 文字起こしの精度は録音環境に左右される
- 専門用語や固有名詞は誤認識しやすい
- 導入や運用にコストがかかる
- セキュリティリスクの確認が必須
これらのポイントを押さえておかないと、「導入したのに使えない」といった失敗につながる可能性があります。
それでは、1つずつ順に解説します。
文字起こしの精度は録音環境に左右される
議事録AIツールの文字起こし精度は、録音される音声の品質に大きく依存します。
AIの認識率が90%以上と謳われているツールであっても、それはクリアな音声環境下での数値です。
例えば、以下のような状況では精度が著しく低下する可能性があります。
- 発言者とマイクの距離が遠い
- 複数人が同時に発言する(かぶり)
- 周囲の雑音(空調の音、タイピング音、資料をめくる音)が大きい
- Web会議でのネットワークが不安定で音声が途切れる
- 早口や小声、方言やなまりが強い発言
特に、広い会議室でPC内蔵のマイクだけを使って録音した場合、奥の席の人の声が拾えずに文字起こしが不正確になることは頻繁に起こります。
ツールを最大限活用するためには、集音性の高い外部マイク(360度マイクなど)を導入したり、会議の参加者にマイクに近づいて明瞭に話すよう協力を仰いだりするなど、録音環境を整備する工夫が必要です。
こちらは音声品質が自動音声認識(ASR)の単語誤り率にどう影響するかを予測する研究です。 合わせてご覧ください。 https://www.mitre.org/sites/default/files/pdf/06_1154.pdf
専門用語や固有名詞は誤認識しやすい
AIの音声認識は、一般的な日本語や日常会話には強い一方で、特定の業界でしか使われない専門用語、社内用語、固有名詞(人名、製品名、会社名)などを正確に認識するのが苦手な場合があります。
例えば、「弊社の新製品『AQUILA-X』の進捗ですが」といった発言が、「弊社の新製品『アキラX』の進捗ですが」のように誤認識されてしまうケースです。
AIは学習データにない単語を、音の響きが似た別の単語に当てはめてしまうためです。
この問題に対処するため、多くの高機能な議事録AIツールには「単語登録機能(カスタム辞書)」が搭載されています。
事前にツールに自社の製品名や社員名、頻出する専門用語を登録しておくことで、AIがそれらの単語を正しく認識できるようになり、文字起こしの精度が格段に向上します。
この登録作業を怠ると、議事録の修正作業に結局時間がかかってしまうため、導入時の初期設定として非常に重要なプロセスとなります。
こちらはAI音声認識が語彙外(OOV)の単語、特に固有名詞の認識に課題があることを論じた研究論文です。 合わせてご覧ください。 https://arxiv.org/pdf/2302.09723
導入や運用にコストがかかる
議事録AIツールには、無料で利用できるものから、高額な月額費用がかかる法人向けのものまで様々です。
無料ツールは、「月間の文字起こし時間が短い」「AI要約機能がない」「話者識別ができない」など、機能が大幅に制限されている場合がほとんどです。
個人が短時間のメモを取る程度なら十分でも、ビジネスでの本格的な会議利用には耐えられないケースも多いです。
一方、高機能な有料ツールを導入する場合、初期費用や月額のライセンス費用が発生します。
料金体系は、「ユーザー数課金(1人あたり月額XXX円)」や「時間課金(月XX時間までYYY円)」などツールによって異なります。
自社の会議の頻度や利用人数を正確に把握し、どのプランがコストパフォーマンスに優れているかを見極める必要があります。
また、録音環境を改善するために高性能なマイクデバイスを追加購入するなど、ツール本体以外の関連コストがかかる可能性も考慮しておきましょう。
セキュリティリスクの確認が必須
議事録AIツールを利用するということは、社外秘情報や個人情報を含む可能性のある会議の音声データを、ツールを提供する外部のサーバーに送信することを意味します。
そのため、導入前には必ずツールのセキュリティ対策を確認する必要があります。
特に注意すべき点は以下の通りです。
- データの暗号化:通信経路(SSL/TLS)や保存データが暗号化されているか。
- データセンターの場所:国内のデータセンターで管理されているか。
- AI学習への利用:アップロードした音声データが、AIの性能向上のために利用されないか(オプトアウトできるか)。
- 認証・権限管理:ISMS(ISO 27001)などの第三者認証を取得しているか。アクセス権限を細かく設定できるか。
クラウド型のサービスを利用する場合、これらの確認は必須です。
特に機密性が高い情報を扱う会議(経営会議、人事評価など)で利用する場合は、データを外部に出さない「オンプレミス型(自社サーバー設置型)」のツールを選択することも視野に入れる必要があります。
こちらは中小企業がクラウドサービスを安全に利用するためのポイントを解説したIPA(情報処理推進機構)の公式ガイドです。 合わせてご覧ください。
クラウドサービスを利用する前に確認しましょう!
情報セキュリティ対策について、情報システムを所有する場合には、自社が対応すればよいのですが、“利用するだけ”のクラウドサービスではサービスを提供する事業者に委ねる部分が発生します。
事業者に委ねる部分については、利用者が直接管理することはできないので、サービスの機能だけではなく、サービスに付随するセキュリティ対策についても、きちんと確認したうえで利用する必要があります。
クラウドサービスのセキュリティ対策は、自社で所有する場合との共通点もありますが、以下のようなクラウドサービス固有のリスクを考慮して検討します。
引用元: https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/ug65p90000019cbk-att/000072150.pdf
【失敗しない】議事録AIツールの選び方 7つのポイント
議事録AIツールは多種多様であり、自社の目的や環境に合わないものを選んでしまうと、導入効果が得られません。
ここでは、ツール選びで失敗しないために確認すべき7つの重要なポイントを解説します。
- 文字起こしの精度(リアルタイム・バッチ)
- 利用シーン(Web会議 / 対面 / スマホアプリ)
- 必要な機能(要約・翻訳・話者識別)
- 対応ツール(Zoom・Teams・Google Meetなど)
- 操作画面の分かりやすさ(UI/UX)
- 料金プランとコスト(無料枠の範囲)
- セキュリティ対策(オンプレミス / クラウド)
これらのポイントを比較検討することで、自社に最適なツールが見えてきます。
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
1. 文字起こしの精度(リアルタイム・バッチ)
議事録AIツールの根幹となるのが「文字起こしの精度」です。
精度が低いと、結局手作業での修正に多くの時間を費やすことになり、導入の意味が薄れてしまいます。
文字起こしには、会議中に即座にテキスト化する「リアルタイム処理」と、会議終了後に録音データをアップロードしてテキスト化する「バッチ処理」があります。
一般的に、バッチ処理の方がAIが音声全体を分析できるため、精度が高くなる傾向があります。
リアルタイムでの可視化が必要か、会議後の議事録作成がメインかを明確にしましょう。
また、精度を判断する際は、無料トライアルを活用し、実際の自社の会議(Web会議、対面会議など)で録音した音声データを使って試すことが不可欠です。
特に、専門用語や社内用語がどれだけ正確に認識されるかを確認しましょう。
多くのツールが無料トライアル期間や、無料プランを提供しているため、最低でも2〜3つのツールを比較検証することをおすすめします。
2. 利用シーン(Web会議 / 対面 / スマホアプリ)
自社が議事録AIツールを利用する主なシーンを想定することが重要です。
利用シーンによって、最適なツールの形態が異なります。
- Web会議がメインの場合:Zoom, Microsoft Teams, Google MeetなどのWeb会議システムとシームレスに連携できるツールが必須です。AIボットが会議に自動で参加して録音・文字起こしを行うタイプは、録音漏れがなく便利です。
- 対面(オフライン)会議がメインの場合:PCのマイクで録音するタイプのほか、スマートフォンアプリで手軽に録音・文字起こしできるツールが適しています。また、複数人が参加する広い会議室では、専用の360度集音マイクデバイスと連携できるツール(例:AutoMemo, VOITER)が精度を担保するために有効です。
- 外出先や移動中での利用が多い場合:スマートフォンアプリの操作性や、録音開始までの手軽さが重要になります。商談やインタビューなど、機動性が求められるシーンで役立ちます。
3. 必要な機能(要約・翻訳・話者識別)
文字起こし以外に、どのような機能が必要かを明確にしましょう。
機能が多ければ良いというわけではなく、自社の課題解決に必要な機能が搭載されているかを見極めます。
- 自動要約:会議の要点や決定事項、ToDoをAIが自動で抽出する機能です。議事録の確認・共有時間を短縮したい場合に必須です。最新のGPT-5などを搭載し、要約の精度が高いツールが望ましいです。
- 話者識別:「誰が」発言したかを自動で判別する機能です。議論の流れを正確に把握したい場合や、責任の所在を明確にしたい会議では重要になります。
- 翻訳機能:グローバルな会議が多い企業では、英語、中国語など多言語の文字起こしや、リアルタイム翻訳、議事録の翻訳機能が役立ちます。
- 単語登録(辞書機能):専門用語や固有名詞が多い業界・企業では、認識精度を担保するために必須の機能と言えます。
4. 対応ツール(Zoom・Teams・Google Meetなど)
Web会議が主流の場合、現在自社で利用しているWeb会議システムにツールが対応しているか、必ず確認してください。
Zoom, Microsoft Teams, Google Meet の主要3ツールに対応しているサービスが多いですが、中には「Google Meet専用」(例:tl;dv)など、特定のツールに特化している場合もあります。
連携方法も重要です。
AIボットが自動で会議に参加し、参加者に録音中であることを通知してくれるタイプは、手間がかからず便利です。
また、Web会議システムのカレンダー(Googleカレンダー、Outlookカレンダー)と連携し、予定されている会議に自動で参加する機能があると、録音のし忘れを防ぐことができます。
自社のIT環境とスムーズに連携できるかどうかが、運用定着の鍵を握ります。
5. 操作画面の分かりやすさ(UI/UX)
議事録AIツールは、ITリテラシーが高い人だけでなく、社内の誰もが簡単に使えなければ導入効果は最大化されません。
操作画面(UI)が直感的で分かりやすく、ストレスなく使えるか(UX)は非常に重要な選定ポイントです。
特に、文字起こし結果の編集画面の使いやすさは必ず確認しましょう。
音声データとテキストが連動しており、テキストをクリックすると該当箇所の音声が再生される機能は、修正作業を効率化するためにほぼ必須です。
また、録音の開始・停止方法、データのアップロード手順、議事録の共有方法などがシンプルであることも重要です。
無料トライアルを利用する際は、実際に議事録を作成する可能性のある複数のメンバーで操作感を試し、フィードバックを集めると良いでしょう。
マニュアルを熟読しなくても使えるような、シンプルなツールが理想的です。
6. 料金プランとコスト(無料枠の範囲)
料金プランはツールによって大きく異なります。
自社の利用頻度や人数、必要な機能と照らし合わせて、最もコストパフォーマンスの高いプランを選ぶ必要があります。
- 無料プランの制限:無料プランで検討している場合、その制限内容を正確に把握しましょう。「月間の文字起こし時間(例:月60分まで)」「1回あたりの録音時間(例:1回3分まで)」「機能制限(例:AI要約不可、話者識別不可)」など、厳しい制約があることがほとんどです。
- 有料プランの課金体系:
- ユーザー課金: 1ユーザーあたり月額XXX円。利用する人数が少ない場合に適しています。
- 時間課金(従量課金): 文字起こし時間1分あたりXX円、または月XX時間までYYY円。会議の頻度が多い場合に割高になる可能性があります。
- デバイス課金: 専用デバイスの購入費用+文字起こしサービスの利用料。
- コストシミュレーション:自社の「平均的な会議時間」「月間の会議回数」「ツールを利用する人数」を算出し、各ツールの料金プランに当てはめて総コストを比較しましょう。
7. セキュリティ対策(オンプレミス / クラウド)
会議の内容には、経営戦略、顧客情報、人事情報など、機密情報が含まれることが多くあります。
導入する議事録AIツールのセキュリティ対策が、自社のセキュリティポリシーを満たしているかを確認することは必須です。
- クラウド型の場合:多くのツールがこの形態です。「通信・保存データの暗号化」「ISMS (ISO 27001) やPマークなどの第三者認証の取得」「AI学習へのデータ不使用(オプトアウト可能か)」「国内データセンターでの管理」などを確認しましょう。
- オンプレミス型の場合:データを外部サーバーに一切送信せず、自社内の閉じたネットワーク環境(オンプレミス)で運用できるツールです。金融機関や官公庁など、特に高いセキュリティ要件が求められる場合に適しています。導入コストや運用保守の手間はクラウド型より大きくなる傾向があります。
ツールの公式サイトのセキュリティページを確認したり、必要であれば営業担当者に直接問い合わせたりして、安全性を徹底的に確認してください。
こちらは現代のセキュリティモデルの標準である「ゼロトラスト・アーキテクチャ」について解説したNIST(米国国立標準技術研究所)の公式文書です。 合わせてご覧ください。 https://csrc.nist.gov/pubs/sp/800/207/final
まずは無料で試せる!おすすめ議事録AIツール9選
ここからは、無料で利用を開始できる、または無料プランが提供されている議事録AIツールを9個紹介します。
有料プランに比べて機能や時間に制限はありますが、AI議事録ツールの使い勝手を試してみるのに最適です。
- CrewWorks
- Zoom (無料プランの文字起こし機能)
- ChatGPT (音声入力と要約)
- Googleドキュメント (音声入力)
- ギージー(Geasy)
- ユーザーローカル音声議事録システム
- tl;dv (for Google Meet & Zoom)
- LINE WORKS AiNote
- Notta (無料プラン)
それぞれのツールの特徴、無料プランの制限、利用シーンを解説します。
CrewWorks
CrewWorksは、チャットやタスク管理、Web会議機能などを備えたオールインワンのビジネスコミュニケーションツールです。
その機能の一つとして「AI議事録」が搭載されています。
無料プランは50ユーザーまで利用可能で、AI議事録機能もこの無料プラン内で試すことができます。
CrewWorks内で行ったWeb会議の録画データから、ワンクリックで議事録を自動生成します。
生成された文字起こしテキストは編集可能で、AIによる再生成(要約など)も行えます。
文字起こし専用ツールではありませんが、すでにチャットツールなどの導入を検討しており、その中で議事録機能も試してみたいという企業に適しています。
50ユーザーまで無料で使えるため、中小企業や特定の部署でのスモールスタートに最適です。
ただし、AI議事録機能の詳細な時間制限などについては、利用時に最新の仕様を確認する必要があります。
Zoom (無料プランの文字起こし機能)
世界中で広く使われているWeb会議ツール「Zoom」にも、文字起こしに関連する機能が標準搭載されています。
厳密には議事録AIツールとは異なりますが、設定を有効にすることで会議の字幕(リアルタイム文字起こし)や、保存された文字起こしテキスト(トランスクリプト)を利用できます。
無料プランでも「自動字幕」や「全文の文字起こし」を有効化することが可能です。
ただし、無料プランで利用できる文字起こし(トランスクリプト)は機能が限定的であり、保存期間や精度、話者識別の面で有料ツールには劣ります。
あくまでZoom会議中の補助的な字幕機能として、または簡単なメモ代わりとして活用するのが現実的です。
本格的な議事録作成やAIによる要約を求める場合は、Zoomと連携可能なサードパーティ製の議事録AIツール(tl;dvやNottaなど)を併用するのが良いでしょう。
まずは追加コストゼロで試せる選択肢として有効です。
ChatGPT (音声入力と要約)
対話型AIとして有名な「ChatGPT」も、議事録作成の強力なアシスタントになります。
最新の「GPT-5」モデル(2025年8月リリース)は、無料ユーザーでも時間や回数の制限付きで利用可能です(例:5時間あたり10メッセージまで)。
ChatGPTのスマートフォンアプリには音声入力機能が搭載されており、会議の音声をリアルタイムで文字起こしさせることが可能です。
ただし、これはマイクが拾った音声をテキスト化する機能であり、話者識別やWeb会議との直接連携はできません。
対面の小規模な会議や、個人のアイデア出しのメモとして活用するのが主となります。
ChatGPTの真価は、文字起こしされたテキスト(他のツールで作成したものでも可)を貼り付けて、高度な「要約」や「清書」を行わせる点にあります。
「この議事録を300文字で要約して」「決定事項とToDoを箇条書きにして」といった指示(プロンプト)を与えるだけで、GPT-5の高度な思考能力に基づいた質の高いアウトプットが得られます。
他の無料文字起こしツールと組み合わせて使うことで、議事録作成プロセス全体を効率化できます。
Googleドキュメント (音声入力)
Googleアカウントさえあれば誰でも無料で利用できる「Googleドキュメント」にも、標準で「音声入力」機能が搭載されています。
PC(Chromeブラウザ)またはスマートフォンのGoogleドキュメントアプリから利用可能です。
「ツール」メニューから「音声入力」を選択し、マイクアイコンをクリックするだけで、マイクが拾った音声をリアルタイムでテキスト化します。
文字起こしの精度は比較的高く、句読点も自動で挿入されます。
無料で時間制限なく利用できるため、長時間の会議やインタビューの文字起こしに活用できます。
ただし、議事録AIツールとしての弱点も多くあります。
最大の問題は「話者識別機能がない」ことで、全てのテキストが連続して入力されるため、後から誰の発言かを整理する必要があります。
また、Web会議の音声を直接入力するには、PC側で「ステレオミキサー」(Windows)などの設定が必要となり、ITスキルが求められます。
個人用のメモや、話者識別が不要な講義録の作成に適しています。
ギージー(Geasy)
ギージー(Geasy)は、高い認識精度を特徴とするAI議事録作成ツールです。
有料プランがメインですが、機能や利用時間が制限された無料プランも提供されています。
無料プランでは、ユーザー数は1名に限定されますが、月間60分までの文字起こしを利用することができます。
有料ツールと同等の文字起こし精度や、AIによる要約、決定事項の抽出といった基本機能を試すことが可能です。
操作画面(UI)もシンプルで分かりやすく、初めて議事録AIツールを使う人でも直感的に操作できます。
月60分という時間はビジネスでの本格利用には足りませんが、ツールの精度や操作感を確かめるには十分な時間です。
短時間の定例会議や、重要な会議の一部を抜粋してテストするなど、有料プラン導入の是非を判断するためのトライアルとして最適です。
まずは高機能なツールの実力を無料で試してみたいという方におすすめです。
ユーザーローカル音声議事録システム
株式会社ユーザーローカルが提供する「音声議事録システム」は、アカウント登録不要かつ完全無料で利用できる非常に珍しいツールです。
公式サイトにアクセスし、マイクの使用を許可するだけですぐにリアルタイム文字起こしを開始できます。
無料でありながら、AIによる「話者の自動識別」機能を搭載している点が最大の特徴です。
さらに、会議中に頻出した単語を可視化する「ワードクラウド機能」や、発言のポジティブ・ネガティブ度合いを分析する「感情分析機能」まで備えています。
文字起こし結果はExcel形式でダウンロード可能です。
利用時間の制限もありません。
ただし、AIによる自動要約機能や、文字起こし結果を編集するエディタ機能は搭載されておらず、テキスト化に特化したシンプルな設計となっています。
録音環境(特にマイク性能)に精度が左右されやすい点にも注意が必要ですが、コストを一切かけずに話者識別機能を使いたい場合に第一候補となるツールです。
tl;dv (for Google Meet & Zoom)
tl;dv(ティーエルディーブイ)は、Google MeetとZoomのWeb会議に特化した議事録AIツールです。
海外製のツールですが日本語にも対応しており、無料プランでも多くの機能を利用できます。
無料プランでは、録画・文字起こしが無制限で利用可能です。
AIによる会議の要約(AIメモ)も利用できますが、「最初の10回までの会議は全体要約、それ以降は会議の最初の10分のみ要約」という制限があります。
また、録画データの保存期間が3ヶ月間に制限されます。
Google MeetやZoomとの連携が非常にスムーズで、会議に参加者としてAIボットが自動で参加し、録画と文字起こしを行います。
会議中に重要な瞬間にタイムスタンプを押す機能や、録画データをクリップして共有する機能も便利です。
Google MeetやZoomでのWeb会議がメインで、AI要約は補助的に使えれば良いという方には、非常に強力な無料ツールとなります。
LINE WORKS AiNote
「LINE WORKS AiNote」は、無料の文字起こしアプリとして人気だった「CLOVA Note β版」がリニューアルされ、ビジネスチャット「LINE WORKS」の機能として提供が開始されたサービスです。
個人事業主やフリーランス向けに無料の「フリープラン」が用意されています。
フリープランでは、月間300分までの文字起こしが無料で利用できます。
高精度な音声認識技術や、話者分離機能も利用可能で、文字起こしデータ(ノート)をダウンロードすることもできます。
スマートフォンアプリ(iOS/Android)とPCブラウザの両方に対応しており、録音もファイルアップロードも可能です。
ただし、無料プランにはいくつかの重要な制限があります。
AIによる「自動要約機能」は有料プラン専用となっており、フリープランでは利用できません。
また、アップロードされた音声データは、AIの学習に利用されることが明記されています。
AI要約は不要で、高精度な話者分離付きの文字起こしを月に300分まで無料で行いたい、というニーズに最適なツールです。
Notta (無料プラン)
Nottaは、高精度な文字起こしと豊富な機能で人気のAI議事録ツールです。
有料プランが主体ですが、機能や時間を厳しく制限した無料プランも提供されています。
Nottaの無料プランは、あくまで「お試し用」と位置付けられています。
最大の制限は、1回あたりの文字起こし(リアルタイム録音・ファイルアップロード共)が「最大3分まで」となっている点です。
月間の総時間制限(例:月120分)もありますが、1回3分という制約により、会議の議事録作成に使うのは現実的ではありません。
また、無料プランでは「AI要約機能」や、文字起こし結果をWordやPDFなどで書き出す「データエクスポート機能」も利用できません。
このプランは、Nottaの文字起こし精度がどれほどのものか、あるいは操作画面が自分に合うかを確認するための体験版と割り切るのが良いでしょう。
短時間の音声メモや、アイデアの走り書きに使うことは可能です。
【有料】機能が充実!おすすめ議事録AIツール16選
ここからは、無料プランの制限を超え、ビジネスでの本格利用に対応した高機能な有料議事録AIツールを16個紹介します。
AI要約の精度、Web会議連携、セキュリティ対策、専用デバイスの有無など、各ツールの強みは様々です。
- ailea (ailead)
- amptalk
- Jamroll
- Notta (有料プラン)
- YOMEL
- ZMEETING
- Copilot (Microsoft 365)
- PLAUD NOTE
- AutoMemo
- スマート書記
- AI GIJIROKU
- RIMO Voice
- VOITER
- AI議事録取れる君
- TIMO Meeting
- Synclog
自社の課題や予算に最も合うツールを見つけるための参考にしてください。
ailea
ailea(アイレア)は、実際には「ailead(アイリード)」という名称で提供されている商談解析クラウドサービスです。
単なる議事録作成に留まらず、営業活動の分析や効率化に特化しています。
料金は月額5,500円からとなっており、初期費用は無料です。
ZoomやTeamsなどのWeb会議ツールと連携し、商談を自動で録画・文字起こしします。
AIが商談内容を解析し、話者ごとの発言内容や、特定のキーワード(競合製品名やネガティブな発言など)を抽出します。
これにより、トップセールスの商談内容をチームで共有し、営業スキルの平準化を図ったり、マネージャーが効率的に商談をレビューしたりすることが可能になります。
議事録作成の効率化はもちろん、その先の「営業成果の向上」までを目指す企業向けのツールです。
営業部門での利用や、商談のブラックボックス化に課題を感じている企業におすすめです。
amptalk
amptalk(アンプトーク)も、aileadと同様に営業活動やカスタマーサポートのコミュニケーションに特化したAIツールです。
個人での契約はできず、法人契約専用のサービスとなっています。
Zoom、Teams、Google MeetなどのWeb会議はもちろん、電話や対面での会話もAIが解析し、文字起こしと議事録を自動生成します。
最大の特徴は、SalesforceやHubSpotといったCRM(顧客関係管理システム)との強力な連携です。
商談の議事録や決定事項が、CRMの該当する顧客情報に自動で反映されるため、営業担当者のデータ入力の手間を劇的に削減します。
料金プランは公式サイトでは公開されておらず、企業の利用状況に応じた見積もり形式となります。
商談後のCRM入力作業に多くの工数を割かれている、営業プロセス全体の自動化を進めたい、といった明確な課題を持つ法人向けのハイエンドなソリューションです。
Jamroll
Jamroll(ジャムロール)も、オンライン商談の効率化と生産性向上に特化した議事録AIツールです。
営業担当者や営業マネージャーの業務負荷軽減を目的としています。
Zoom, Teams, Google Meetと連携し、商談を自動で録画・文字起こし・要約します。
AIが商談の重要なポイントやネクストアクションを抽出し、議事録として自動生成します。
料金体系はIDごとに設定されており、全機能が使える基本IDが年額66,000円、議事録の閲覧が中心のリスナーIDが年額19,800円など、役割に応じたプランが用意されています。
商談内容の分析機能も備えており、マネージャーがメンバーの商談を効率的にレビューし、フィードバックを行うのに役立ちます。
amptalkと同様に営業部門向けのツールですが、ID単位での契約が可能なため、まずは特定チームでのスモールスタートにも対応しやすいと言えます。
Notta (有料プラン)
Nottaは、無料プランでは1回3分までの厳しい制限がありましたが、有料の「プレミアムプラン」になることで、その機能が完全に解放されます。
個人での利用からビジネス利用まで幅広く対応できる、バランスの取れた高機能ツールです。
料金はプレミアムプランで月額1,980円(年契約の場合は実質月額1,185円)です。
このプランでは、1回あたりの文字起こし時間が最大5時間(リアルタイム)または3時間(ファイルアップロード)となり、会議や長時間のインタビューにも十分対応できます。
無料プランでは使えなかった「AI要約機能(月100回まで)」や「データのエクスポート(Word, PDFなど)」も利用可能になります。
さらに、35言語に対応した翻訳機能も備えています。
Web会議(Zoom, Teams, Google Meet)にもAIボットが自動参加し、録画と文字起こしを行います。
個人事業主から企業まで、コストを抑えつつ高精度な文字起こしとAI要約を活用したい場合に、最も有力な選択肢の一つとなるツールです。
YOMEL
YOMEL(ヨメル)は、特にコールセンターや電話応対業務の効率化に強みを持つAI音声認識ツールです。
もちろん、一般的なWeb会議や対面会議の議事録作成にも対応しています。
料金プランは大きく分けて2種類あります。
一つは「月額固定プラン」で、例えばスタータープランは月額28,000円で月30時間までの文字起こしが可能、ID数は無制限で利用できます。
もう一つは「従量課金プラン」で、月額基本料金10,000円に加えて、文字起こし1分あたり2.5円〜の費用が発生します。
利用量に応じて柔軟にプランを選べるのが特徴です。
電話機とPCを接続して通話内容をリアルタイムで文字起こし・要約する機能や、SalesforceなどCRMとの連携機能も充実しています。
電話応対の記録や分析、あるいはID数を気にせず全社的にツールを導入したい企業に適しています。
ZMEETING
ZMEETING(ジーミーティング)は、法人利用に特化した高セキュリティなAI議事録作成ツールです。
契約は最低3ライセンスからとなっています。
料金は年額契約が基本で、例えば「日本語Sプラン」は1契約あたり年額59,400円(税込)で、年間120時間の文字起こし時間が付与されます。
最大の特徴は、契約した文字起こし時間を、アカウント登録者(無制限に作成可能)全員でシェアできる点です。
利用頻度にバラつきがある場合でも、組織全体でコストを最適化できます。
また、日本語Mプラン以上では「感情認識機能」が搭載されており、会議の雰囲気分析にも役立ちます。
多言語翻訳に対応したプランも用意されています。
セキュリティ面も強固で、クラウドサービスでありながら、会議データをクラウドに保存しない設定も可能です。
ライセンス管理を柔軟に行いたい、セキュリティ要件が厳しい法人におすすめです。
Copilot (Microsoft 365)
Microsoft 365 Copilotは、WordやExcel、TeamsといったMicrosoft 365の各アプリにGPT-4やGPT-5などの高性能AIを統合したアドオン機能です。
Teams会議の議事録作成機能は、このCopilotの一部として提供されます。
料金は、法人向けの「Microsoft 365 Copilot」ライセンスが1ユーザーあたり月額4,497円(税込)です。
これに加えて、前提条件としてMicrosoft 365 Business StandardやE3, E5といった法人向けライセンスの契約が別途必要です。
個人向けの「Copilot Pro」(月額3,200円)では、Teamsの議事録機能は利用できません。
Teams会議中にCopilotを起動すると、リアルタイムで文字起こしを行うだけでなく、会議の要約、決定事項、ネクストアクションを自動で生成します。
会議後には、Word形式で清書された議事録をワンクリックで作成できます。
既に全社でMicrosoft 365を導入しており、Teamsを会議の基盤としている企業にとって、最もシームレスに導入できる選択肢です。
PLAUD NOTE
PLAUD NOTE(プラウドノート)は、専用の薄型カード型録音デバイス(買い切り)と、AI文字起こしサービス(月額/年額)を組み合わせて利用するユニークな製品です。
まず、専用デバイス(価格は変動するが数万円程度)を購入する必要があります。
デバイスを購入すると、文字起こしサービス「スタータープラン」(月300分まで)が無料で付属します。
この無料プランでもAI要約や話者識別は利用可能ですが、AskAI(AIへの質問機能)などは使えません。
より多くの時間や機能が必要な場合、「プロプラン」(年額16,800円、月1,200分)や「無制限プラン」(年額40,000円)にアップグレードします。
対面での商談やインタビュー、講義など、スマートフォンやPCを取り出しにくい場面でも、デバイスのボタン一つで高音質な録音を開始できるのが最大の強みです。
Web会議には対応していませんが、対面での録音と高精度な議事録作成を両立したい方に最適です。
AutoMemo
AutoMemo(オートメモ)も、ソースネクスト社が提供する専用のボイスレコーダーデバイス、またはスマートフォンアプリを利用した文字起こしサービスです。
PLAUD NOTEと異なり、デバイス(AutoMemo Sなど)を購入しなくても、スマートフォンアプリだけでサービスを利用開始できます。
料金プランはシンプルで、「お試しプラン」(無料)は月1時間までの文字起こしが可能、「プレミアムプラン」は月額1,480円(年額14,800円)で月30時間までの文字起こしが可能です。
以前は有料機能だったAI要約機能も、現在は無料プランを含め無制限で利用可能になっています。
専用デバイスを使えば、対面会議でクリアな録音が可能ですし、スマホアプリだけでもWeb会議の音声を録音(PCスピーカーの音を拾う形)して文字起こしができます。
月1,500円程度で月30時間というコストパフォーマンスの高さが魅力で、個人事業主や、まずは手軽に有料のAI議事録を試したい企業におすすめです。
スマート書記
スマート書記は、AIによる議事録作成の効率化と、議事録データの資産活用を支援する法人向けツールです。
14日間の無料トライアル(全機能利用可)で、導入前にじっくり試すことができます。
料金体系は、基本機能(録音、議事録エディタ、話者分離、フィラー除去など)が含まれる「ライセンス料」(月額10,000円〜)と、利用する文字起こし時間に応じて購入する「AIパック」で構成されます。
AIパックを契約すると、「自動要約」「清書」「要点抽出」といった高度なAIアシスト機能が使えるようになります。
Zoom, Teams, Google Meetとの連携はもちろん、スマートフォンアプリ(iOS/Android)での録音にも対応しています。
議事録エディタの機能が充実しており、音声とテキストを連携させながら効率的に修正作業が行えます。
文字起こしの精度だけでなく、議事録の編集・管理・活用までを一貫して効率化したい企業に適しています。
AI GIJIROKU
AI GIJIROKU(AI議事録)は、オルツ株式会社が開発・提供する高精度な議事録AIツールです。
個人から法人まで幅広いプランが用意されています。
個人向けの「パーソナルプラン」は月額1,500円(年額16,500円)で、月100分までの文字起こしが可能です。
法人向けには、少人数用の「チームプラン」(年額327,800円、月1000分、10人まで)や、大規模法人向けの「ビジネスプラン」(月額200,000円、月10,000分)があります。
無料プランもありますが、議事録の閲覧専用で、録音・文字起こしはできません。
最大の特徴は、金融、医療、IT、建設など、30以上の業種に特化した音声認識エンジンを選択できる点です。
これにより、自社の業界特有の専門用語でも高い認識精度を実現します。
専門性が高い会議が多い企業や、文字起こしの精度を極限まで高めたい場合に最適なツールです。
RIMO Voice
RIMO Voice(リモボイス)は、日本語に特化した高精度なAIを搭載し、AIによる要約や編集機能に強みを持つ議事録AIツールです。
個人向けと法人向けプランが明確に分かれています。
個人向けプランは2種類あります。
「文字起こしプラン」は月額1,650円(年払い月額1,100円)で、AIによる文字起こしと話者分離が利用できます。
「プロプラン」は月額4,950円(年払い月額3,300円)で、文字起こしが「無制限」になるほか、AIによる自動要約、AIチャット(議事録内容への質問)、Web会議へのAIボット自動参加など、全ての機能が使えるようになります。
60分間の無料トライアルも提供されています。
特に「プロプラン」の文字起こし無制限は、会議やインタビューが非常に多いユーザー(ライター、コンサルタントなど)にとって大きな魅力です。
コストを固定してAI議事録を使い倒したい個人事業主や法人に適しています。
VOITER
VOITER(ボイター)は、iFLYTEK社(アイフライテック)が開発したAIライティングレコーダー(専用デバイス)と、それに付随する文字起こしサービスです。
PLAUD NOTEと同様、デバイスの購入が前提となります。
専用デバイス(例:VOITER SR502J、約6万円)は、高感度マイクとAIノイズキャンセリング機能を搭載し、オフラインの会議でもクリアな録音を実現します。
デバイス購入後、文字起こしサービスが利用できます。
料金は、2年目以降(初年度の扱いは要確認)、「ベーシックプラン」(月1時間まで無料)または「プレミアムプラン」(月額900円、年額9,900円で月200時間まで)を選択します。
月額900円で200時間まで使えるという、文字起こし時間あたりの単価が非常に安いのが特徴です。
Web会議連携よりも、対面での会議やインタビューの録音品質と、その後の文字起こしのコストパフォーマンスを最重要視するユーザー(記者、弁護士など)に強く支持されています。
AI議事録取れる君
AI議事録取れる君は、比較的リーズナブルな価格設定で個人から法人まで利用できる議事録AIツールです。
Zoom, Teams, Google Meetの主要なWeb会議に対応しています。
個人向けの「Personalプラン」は月額980円(税別)で、月3時間までの文字起こしが可能です。
法人向けの「Enterpriseプラン」は月額5,500円(税別)から始まり、月10時間までの文字起こしが含まれます。
日本語に特化した独自のAIチューニングにより、高速な処理と高い話者分離精度を実現していると謳われています。
7日間の無料体験(Personalプラン相当)が用意されており、導入前に操作感や精度を試すことができます。
「スマート書記」や「amptalk」などの高機能ツールは高価すぎると感じるが、NottaやRIMO Voiceの個人プランでは少し物足りない、という中小企業にとって、導入しやすい価格帯の選択肢となります。
TIMO Meeting
TIMO Meeting(ティーモミーティング)は、特に経営会議や役員会議など、重要度の高い会議の運営と議事録作成に特化した法人向けツールです。
アジェンダの事前共有、会議中の資料投影、議事録作成、決定事項のタスク管理まで、会議運営全体を一気通貫でサポートします。
料金プランも法人向けに特化しており、最も安価な「文字起こし専用プラン」でも月額30,000円(5名まで)からと、高額な設定になっています。
「ライトプラン」では初期費用100,000円~、月額50,000円(50名まで)となります。
単なる文字起こしツールではなく、会議の生産性そのものを高めるための「会議DXプラットフォーム」と位置付けられています。
経営層や役員が参加する重要な会議のペーパーレス化や、意思決定の迅速化といった経営課題に取り組む企業向けのハイエンドなソリューションです。
Synclog
Synclog(シンクログ)は、AIによる高精度な議事録作成と、議事録の効率的な管理・共有機能を提供する法人向けサービスです。
2週間(10時間まで)の無料トライアルが用意されています。
料金プランは文字起こし時間に応じた月額固定制です。
「ベーシックプラン」は月額28,000円(30時間)、「スタンダードプラン」は月額56,000円(60時間)、「ビジネスプラン」は月額95,000円(130時間)となっています。
ID数に制限はなく、契約した時間を部署やチームで分け合って利用することができます。
Zoom, Teams, Google Meetとの連携に対応し、AIが自動で議事録を作成します。
議事録の検索機能や管理機能も充実しており、過去の議事録をナレッジとして蓄積・活用していくことを重視する企業に適しています。
YOMELやZMEETINGと同様に、ID数を気にせず導入したい法人向けのツールです。
議事録AIツール機能・料金比較表
これまで紹介したツールについて、特に比較検討のポイントとなる「料金」「無料プランの制限」「主な機能」を表にまとめました。
自社のニーズと照らし合わせながら、最適なツールを見つけるためにお役立てください。
【比較表】無料議事録AIツール9選
(※2025年11月時点の情報。料金は税込表記がない限り税別または要確認)
| ツール名 | 無料プランの主な制限 | 主な機能(無料プラン) |
| CrewWorks | 50ユーザーまで無料 | AI議事録, チャット, タスク管理 |
| Zoom | 機能限定的 | 自動字幕, トランスクリプト(限定的) |
| ChatGPT | GPT-5は回数制限あり | 高度な要約・清書(テキスト入力) |
| Googleドキュメント | 時間制限なし | リアルタイム文字起こし(話者識別なし) |
| ギージー (Geasy) | 月60分まで, 1ユーザー | 高精度文字起こし, AI要約 |
| ユーザーローカル | 登録不要, 時間制限なし | リアルタイム文字起こし, 話者識別, 感情分析 |
| tl;dv | AI要約10回まで, 保存3ヶ月 | Web会議録画, 文字起こし(無制限) |
| LINE WORKS AiNote | 月300分まで, AI学習利用 | 高精度文字起こし, 話者識別(AI要約なし) |
| Notta (無料) | 1回3分まで | 高精度文字起こし(機能検証用) |
【比較表】有料・高機能 議事録AIツール16選
(※2025年11月時点の情報。料金は税込表記がない限り税別または要確認)
| ツール名 | 料金(目安) | 特徴・主な機能 |
| ailea (ailead) | 月額 5,500円~ | 営業・商談解析特化, Web会議連携 |
| amptalk | 要問い合わせ(法人) | 営業特化, CRM(Salesforce等)自動連携 |
| Jamroll | 年額 19,800円~/ID | 営業・商談特化, 要約, 分析 |
| Notta (有料) | 月額 1,980円~ | 高コスパ, AI要約, 多言語翻訳, Web会議連携 |
| YOMEL | 月額 28,000円~(固定) | ID無制限, 電話・コールセンター対応 |
| ZMEETING | 年額 59,400円~/3ID | 時間シェア, 感情認識, 高セキュリティ |
| Copilot | 月額 4,497円/ID + M365 | Teams完全統合, 高度な要約・清書 |
| PLAUD NOTE | デバイス購入 + 年額 16,800円~ | 専用カード型デバイス, 対面録音特化 |
| AutoMemo | 月額 1,480円 (月30h) | デバイス or スマホ, 高コスパ, AI要約無料 |
| スマート書記 | 月額 10,000円~ + AIパック | 高機能エディタ, フィラー除去, 要約 |
| AI GIJIROKU | 月額 1,500円~ (個人) | 業種別エンジン(医療, 金融等), 高精度 |
| RIMO Voice | 月額 4,950円 (プロ) | 文字起こし無制限(プロ), AI要約, AIチャット |
| VOITER | デバイス購入 + 月額 900円 | 専用デバイス, 月200hまで利用可(高コスパ) |
| AI議事録取れる君 | 月額 980円~ (月3h) | 低価格~, Web会議連携, 日本語特化 |
| TIMO Meeting | 月額 30,000円~ | 経営会議特化, 会議運営を一元管理 |
| Synclog | 月額 28,000円~ (月30h) | ID無制限, ナレッジ管理, Web会議連携 |
議事録AIツールの精度を最大限に高めるコツ
議事録AIツールを導入しても、使い方や環境次第では期待した精度が出ず、「結局、手直しが大変」ということになりかねません。
ツールの性能を最大限に引き出し、AIによる自動化の恩恵を享受するためには、いくつかのコツが必要です。
AIの弱点を人間が補ってあげる意識が重要です。
ここでは、議事録AIツールの精度を最大限に高めるための3つの主要なコツを紹介します。
- マイクや録音環境を整備する
- ツールに専門用語や固有名詞を登録する
- 発言者がハキハキと明確に話す
これらの準備を行うことで、AIの認識率が劇的に改善され、議事録作成の工数を最小限に抑えることができます。
マイクや録音環境を整備する
AIの文字起こし精度は、入力される「音声の品質」に最も大きく左右されます。
AIにとって聞き取りやすい、クリアな音声を録音することが最も重要です。
- 対面会議の場合:PCやスマートフォンの内蔵マイクは、発言者との距離が遠くなると音声を正確に拾えません。会議室の規模にもよりますが、参加者の中心に置ける「360度集音マイク」や、発言者の近くに設置できる「外部マイク」の使用を強く推奨します。マイクに投資することは、議事録AIツールの導入効果を高める上で最も確実な方法です。
- Web会議の場合:参加者各自が「マイク付きイヤホン」や「ヘッドセット」を使用することを徹底します。PC内蔵マイクは、キーボードのタイピング音や周囲の雑音を拾いやすいため、避けるのが賢明です。クリアな音声入力は、AIの精度向上だけでなく、会議相手とのスムーズなコミュニケーションにも役立ちます。
- 共通の注意点:エアコンの風切り音やプロジェクターのファン音など、会議室の「環境音(ノイズ)」にも注意しましょう。可能な限り静かな環境を整えることも重要です。
ツールに専門用語や固有名詞を登録する
多くの議事録AIツールが苦手とするのが、学習データに含まれていない「専門用語」「社内用語」「製品名」「人名」といった固有名詞です。
これらは、音が似た別の一般的な単語に誤認識されがちです。
この問題を解決するのが「単語登録(カスタム辞書)」機能です。
有料プランの多くにはこの機能が搭載されています。
導入時に、自社で頻繁に使われるこれらの固有名詞をリストアップし、ツールに登録する作業を行いましょう。
例えば、「Synclog」を「シンクログ」、「GPT-5」を「ジーピーティーファイブ」といったように、読み仮名とセットで登録します。
このひと手間を加えるだけで、AIがこれらの単語を正しく認識できるようになり、文字起こしの精度が劇的に向上します。
議事録の修正作業のほとんどは、この固有名詞の誤認識の修正であることが多いため、非常に効果的な対策となります。
発言者がハキハキと明確に話す
AIは人間以上に「曖昧さ」を嫌います。
ツールを導入する際は、会議の参加者全員に「AIが議事録を作成している」ことを周知し、話し方について協力を仰ぐことも有効です。
特に以下の点を意識してもらうよう依頼しましょう。
- ハキハキと明瞭に話す:小声や早口、語尾が不明瞭な話し方は、AIの誤認識を招きます。マイクに向かって、相手に伝える意識で明確に発言することが重要です。
- 同時に発言しない:複数の発言が重なると、AIは音声を正しく分離・認識することができません。話者識別機能の精度も著しく低下します。一人が話し終わってから次の人が話し始める、という会議の基本的なルールを再徹底しましょう。
- 発言の冒頭で名前を言う(補助的に):対面会議などで話者識別の精度が安定しない場合、補助的な対策として、発言の冒頭で「(営業部の)田中です」のように自分の名前を言うルールにするのも一つの手です。
AIに最適化された話し方を全員が意識することで、ツールはより正確な議事録を出力できるようになります。
議事録AIツールに関するよくある質問
最後に、議事録AIツールの導入を検討する際によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
無料ツールと有料ツールの主な違いは何ですか?
無料ツールと有料ツールの最も大きな違いは、「利用時間の制限」と「高度なAI機能の有無」です。
- 無料ツールの特徴:「1回の録音が3分まで(Notta)」や「月間60分まで(ギージー)」のように、利用時間に厳しい制限がある場合がほとんどです。また、AIによる「自動要約」や「話者識別」といった、議事録作成の効率化に直結する重要な機能が利用できない(LINE WORKS AiNoteなど)、または制限されている(tl;dvなど)ケースが多いです。あくまで機能のお試しや、個人の短時間メモ用と考えるべきです。
- 有料ツールの特徴:ビジネス利用に十分な文字起こし時間(月30時間や無制限など)が確保されています。さらに、高精度な「AI要約」「話者識別」「単語登録」「データのエクスポート」など、議事録作成の工数を本格的に削減するための機能が全て利用できます。セキュリティ対策やサポート体制が充実している点も、法人利用における大きな違いです。
スマートフォンだけでも利用できますか?
はい、多くの議事録AIツールはスマートフォンアプリ(iOS/Android)を提供しており、スマートフォン単体でも利用可能です。
Notta, RIMO Voice, AutoMemo, LINE WORKS AiNote などは、スマホアプリで会議を録音し、そのままアプリ上で文字起こしや要約の確認ができます。
対面での会議や、外出先でのインタビュー、移動中のメモなどに非常に便利です。
ただし、Web会議(Zoom, Teamsなど)にAIボットとして自動参加させる機能は、PCブラウザから設定する必要があるツールが一般的です。
また、PCとスマートフォンを連携させ、対面会議ではスマホをマイク代わりにしてPCでリアルタイムに文字起こしを表示する、といった使い方(スマート書記など)ができるツールもあります。
利用シーンに応じて、PCとスマートフォンを使い分けるのが最も効率的です。
セキュリティ面で気をつけることは何ですか?
議事録AIツールの利用では、機密情報を含む会議の音声データを外部のサーバーに送信するため、セキュリティ対策の確認は必須です。
最低限、以下の点を確認してください。
- 通信とデータの暗号化:データ送信中(SSL/TLSなど)と、サーバーでの保存時(AES-256など)にデータが暗号化されているか。
- AI学習へのデータ利用の有無:アップロードした音声データが、AIの性能向上のために利用されないか。利用される場合、それを拒否(オプトアウト)できる設定があるか。無料プランでは学習に利用され、有料プランでは利用されない(LINE WORKS AiNoteなど)ケースもあるため、注意が必要です。
- 第三者認証の取得:「ISMS (ISO 27001)」や「プライバシーマーク」など、情報セキュリティに関する客観的な認証を取得しているか。
- データセンターの所在地:データが国内の信頼できるデータセンターで管理されているか。
これらの情報は、各ツールの公式サイトにある「セキュリティ」や「プライバシーポリシー」のページに記載されています。
自社のセキュリティポリシーと照らし合わせ、基準を満たすツールを選定してください。
あなたの脳はサボってる?ChatGPTで「賢くなる人」と「思考停止する人」の決定的違い
ChatGPTを毎日使っているあなた、その使い方で本当に「賢く」なっていますか?実は、使い方を間違えると、私たちの脳はどんどん“怠け者”になってしまうかもしれません。マサチューセッツ工科大学(MIT)の衝撃的な研究がそれを裏付けています。
しかし、ご安心ください。東京大学などのトップ研究機関では、ChatGPTを「最強の思考ツール」として使いこなし、能力を向上させる方法が実践されています。この記事では、「思考停止する人」と「賢くなる人」の分かれ道を、最新の研究結果と具体的なテクニックを交えながら、どこよりも分かりやすく解説します。
【警告】ChatGPTはあなたの「脳をサボらせる」かもしれない
「ChatGPTに任せれば、頭を使わなくて済む」——。もしそう思っていたら、少し危険なサインです。MITの研究によると、ChatGPTを使って文章を作った人は、自力で考えた人に比べて脳の活動が半分以下に低下することがわかりました。
これは、脳が考えることをAIに丸投げしてしまう「思考の外部委託」が起きている証拠です。この状態が続くと、次のようなリスクが考えられます。
- 深く考える力が衰える: AIの答えを鵜呑みにし、「本当にそうかな?」と疑う力が鈍る。
- 記憶が定着しなくなる: 楽して得た情報は、脳に残りづらい。
- アイデアが湧かなくなる: 脳が「省エネモード」に慣れてしまい、自ら発想する力が弱まる。
便利なツールに頼るうち、気づかぬ間に、本来持っていたはずの「考える力」が失われていく可能性があるのです。
引用元:
MITの研究者たちは、大規模言語モデル(LLM)が人間の認知プロセスに与える影響について調査しました。その結果、LLM支援のライティングタスクでは、人間の脳内の認知活動が大幅に低下することが示されました。(Shmidman, A., Sciacca, B., et al. “Does the use of large language models affect human cognition?” 2024年)
【実践】AIを「脳のジム」に変える東大式の使い方
では、「賢くなる人」はChatGPTをどう使っているのでしょうか?答えはシンプルです。彼らはAIを「答えを出す機械」ではなく、「思考を鍛えるパートナー」として利用しています。ここでは、誰でも今日から真似できる3つの「賢い」使い方をご紹介します。
使い方①:最強の「壁打ち相手」にする
自分の考えを深めるには、反論や別の視点が不可欠です。そこで、ChatGPTをあえて「反対意見を言うパートナー」に設定しましょう。
魔法のプロンプト例:
「(あなたの意見や企画)について、あなたが優秀なコンサルタントだったら、どんな弱点を指摘しますか?最も鋭い反論を3つ挙げてください。」
これにより、一人では気づけなかった思考の穴を発見し、より強固な論理を組み立てる力が鍛えられます。
使い方②:あえて「無知な生徒」として教える
自分が本当にテーマを理解しているか試したければ、誰かに説明してみるのが一番です。ChatGPTを「何も知らない生徒役」にして、あなたが先生になってみましょう。
魔法のプロンプト例:
「今から『(あなたが学びたいテーマ)』について説明します。あなたは専門知識のない高校生だと思って、私の説明で少しでも分かりにくい部分があったら、遠慮なく質問してください。」
AIからの素朴な質問に答えることで、自分の理解度の甘い部分が明確になり、知識が驚くほど整理されます。
使い方③:アイデアを無限に生み出す「触媒」にする
ゼロから「面白いアイデアを出して」と頼むのは、思考停止への第一歩です。そうではなく、自分のアイデアの“種”をAIに投げかけ、化学反応を起こさせるのです。
魔法のプロンプト例:
「『(テーマ)』について考えています。キーワードは『A』『B』『C』です。これらの要素を組み合わせて、今までにない斬新な企画の切り口を5つ提案してください。」
AIが提案した意外な組み合わせをヒントに、最終的なアイデアに磨きをかけるのはあなた自身です。これにより、発想力が刺激され、創造性が大きく向上します。
まとめ
企業は労働力不足や業務効率化の課題を抱える中で、生成AIの活用がDX推進や業務改善の切り札として注目されています。
しかし、実際には「どこから手を付ければいいかわからない」「社内にAIリテラシーを持つ人材がいない」といった理由で、導入のハードルが高いと感じる企業も少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、Taskhub です。
Taskhubは日本初のアプリ型インターフェースを採用し、200種類以上の実用的なAIタスクをパッケージ化した生成AI活用プラットフォームです。
たとえば、メール作成や議事録作成、画像からの文字起こし、さらにレポート自動生成など、さまざまな業務を「アプリ」として選ぶだけで、誰でも直感的にAIを活用できます。
しかも、Azure OpenAI Serviceを基盤にしているため、データセキュリティが万全で、情報漏えいの心配もありません。
さらに、AIコンサルタントによる手厚い導入サポートがあるため、「何をどう使えばいいのかわからない」という初心者企業でも安心してスタートできます。
導入後すぐに効果を実感できる設計なので、複雑なプログラミングや高度なAI知識がなくても、すぐに業務効率化が図れる点が大きな魅力です。
まずは、Taskhubの活用事例や機能を詳しくまとめた【サービス概要資料】を無料でダウンロードしてください。
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