Stable Diffusionの呪文（プロンプト）まとめ

「Stable Diffusionを導入したが、どのように画像を生成すればいいかわからない…」

「画像生成AIにおける呪文（プロンプト）とは何？」

「思い通りの画像が生成できなくて困っている…」

このような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

今回PROMPTYでは、Stable Diffusionで今すぐ使える呪文（プロンプト）一覧をご紹介します。

Stable Diffusionとは？

Stable Diffusion は、ユーザーがテキストを入力するだけで様々な画像を生成することが可能なAIモデルです。このモデルは、2022年に英国のStability AI社によって開発されました。

出典：Stability AI

Stable Diffusion は、テキストによる指示をするだけで、リアルな画像からアニメ風の画像まで作成できます。例えば、「金髪で青い目をした女性」や「公園で遊ぶ女の子」など生成したい画像の情報を、英語のテキストで入力するだけで、それに対応する画像を生成することができます。

また、Stable Diffusion はオープンソースなので、使用料はかかりません。また、アカウントの取得やログインも不要で、誰でも無料で利用できます。

画像生成AI「Stable Diffuision」は、基本的に商用利用することができます。

しかし下記の3つ該当する場合は商用利用できない場合があるので注意しましょう。

①img2img（元画像から画像を生成する機能）で画像生成を行った場合
②商用利用を認めていないモデルを使用した場合
③商用利用を認めていないモデルをLoraで学習させた場合

呪文（プロンプト）とは？

Stable Diffusionにおける呪文（プロンプト）は、生成する画像の内容を指示ために入力するテキストのことを指します。

Stable Diffusionを始めとした画像生成AIでは、自然言語処理（Natural Language Processing）という技術によって自然言語（英語や日本語など）を使って生成する画像の内容を簡単に指定することができるため、近年大きな注目を浴びています。

Stable Diffusionでは、呪文（プロンプト）をカンマ区切りの英語で入力します。前章で挙げた「金髪で青い目をした女性」や「公園で遊ぶ女の子」といった画像を生成したい場合には呪文（プロンプト）に「woman,blonde hair,blue eyes」「girl,playing,park」と入力することで、その内容に沿った画像を生成してくれます。

Stable Diffusionのおすすめモデル

Stable Diffusionで思い通りの画像を生成するには、適切な呪文（プロンプト）を入力する必要があります。ただし、適切な学習モデルを使って画像を生成することも非常に重要です。

ここでは、Stable Diffusionのおすすめモデルをご紹介します。

リアル・実写系が得意なモデル

Stable Diffusionでリアル・実写系が得意なモデルとしておすすめするのは下記の5つです。

1. Chilloutmix
2.Realistic Vision
3.BRA(Beautiful Realistic Asians)
4.OrangeChillMix
5.Deliberate

アニメ風イラストが得意なモデル

Stable Diffusionでアニメ風イラストが得意なモデルとしておすすめするのは下記の5つです。

1.MeinaMix
2.LastpieceCore
3.Anything
4.Miserable_lilith
5.Counterfeit

Stable Diffusionの実写系およびアニメ風イラスト系モデルの詳細は、こちらの記事で解説しています。

最新のモデルのStable Diffusion XL（SDXL）

Stable Diffusion XL（SDXL）は、画像生成AI「Stable Diffusion」のモデルの一つで、Stability AI社が公開する公式のモデルです。

2023年6月23日に発表された最新バージョンSDXL 0.9は、35億のパラメータを持つ単一モデルと、58億のパラメータを持つ複合モデルから成り立っており、これによりオープンソースモデル中でもトップレベルのパラメータ数を有することになります。

Stable Diffusion XL 1.0についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

①人物・人種に関する呪文（プロンプト）まとめ

表情を指定する呪文（プロンプト）

喜んだ表情の人物を生成する呪文（プロンプト）

怒った表情の人物を生成する呪文（プロンプト）

哀しい表情の人物を生成する呪文（プロンプト）

驚いた表情の人物を生成する呪文（プロンプト）

照れた表情の人物を生成する呪文（プロンプト）

恐怖した表情の人物を生成する呪文（プロンプト）

その他の表情の人物を生成する呪文（プロンプト）

顔のパーツを指定する呪文（プロンプト）

次のような呪文（プロンプト）を使うことで、顔のパーツの特徴を指定することができます。

性別を指定する呪文（プロンプト）

次のような呪文（プロンプト）を使うことで、人物の性別を指定することができます。

年齢を指定する呪文（プロンプト）

人種・種族を指定する呪文（プロンプト）

次のような呪文（プロンプト）を使うことで、人種・種族を指定することができます。

体型を指定する呪文（プロンプト）

体型を指定する呪文（プロンプト）は、次のような種類があります。

• 背の高さ
• 体重/肥満度
• 筋肉の度合い

その他の人物に関する呪文（プロンプト）

その他の人物に関する呪文（プロンプト）をご紹介します。

②服装・装飾品に関する呪文（プロンプト）まとめ

服装を指定する呪文（プロンプト）は、次のような種類があります。

• トップス
• ボトムス
• シューズ
• コスチューム衣装（民族衣装、制服、コスプレなど）

装飾品を指定する呪文（プロンプト）は、次のような種類があります。

• 帽子やヘアバンドなどの頭の装飾品
• ピアスやマスクなど顔の装飾品

③髪型に関する呪文（プロンプト）まとめ

髪型を指定する呪文（プロンプト）は、次のような種類があります。

• ヘアスタイルのテーマ
• 髪の色
• 髪の毛の質
• 前髪のスタイル
• 髪の長さ

④姿勢・ポーズに関する呪文（プロンプト）まとめ

次のような呪文（プロンプト）を使うことで姿勢・ポーズを指定することができます。

⑤光源に関する呪文（プロンプト）まとめ

光源を指定する呪文（プロンプト）は、次のような種類があります。

• 光の種類（太陽光、月の明かりなど）
• 光の当たり方（逆光など）

⑥構図・人数に関する呪文（プロンプト）まとめ

構図を指定する呪文（プロンプト）

構図を指定する呪文（プロンプト）は、次のような種類があります。

• カメラアングル
• 被写体の向き
• 被写体の大きさ
• 被写体の目線

人数を指定する呪文（プロンプト）

⑦背景に関する呪文（プロンプト）まとめ

背景を指定する呪文（プロンプト）は、次のような種類があります。

• 背景のテーマ
• 部屋（教室や子供部屋など）
• 自然系の背景（海や森など）
• 施設（病院、学校、ビルなど）
• アミューズメント系の背景（遊園地や動物園など）

⑧画質・絵柄に関する呪文（プロンプト）まとめ

画質・品質に関する呪文（プロンプト）

次のような呪文（プロンプト）を使うことで、生成画像の画質やクオリティを高めることができます。

⑨食べ物・料理に関する呪文（プロンプト）まとめ

次のような呪文（プロンプト）を使うことで食べ物の画像を生成することができます。

和食

洋食

中華

その他

⑩乗り物に関する呪文（プロンプト）まとめ

次のような呪文（プロンプト）を使うことで乗り物の画像を生成することができます。

陸上の乗り物

水上・水中の乗り物

空中の乗り物

宇宙の乗り物

レジャー用の乗り物

おすすめのネガティブプロンプト

ネガティブプロンプトとは？

「ネガティブプロンプト」とは、AIによる画像生成において「描いてほしくない要素」を管理するためのものです。

この指示方法は、通常のプロンプトが示す「描きたい内容」の要求とは逆の、除外すべき要素に焦点を当てたものです。

ネガティブプロンプトの活用により、AIによって生成される人物描写などの問題を予防し、意図したイラストをより明確に制作することが可能となります。

おすすめのネガティブプロンプトまとめ

ネガティブプロンプトには次のような種類があります。

• 低品質な画像の出力を防ぐネガティブプロンプト
• nsfwを防ぐためのネガティブプロンプト
• 作画崩壊や奇形を防ぐためのネガティブプロンプト
• テキストや署名などの不要要素を排除するネガティブプロンプト
• 分割画面を防止するためのネガティブプロンプト

呪文（プロンプト）を入力するコツを解説！

①優先度の高いワードから入力する

Stable Diffusionにプロンプトを入力する時は、優先度の高いプロンプトから入力するようにしましょう。

なぜなら、Stable Diffusionは上から順にプロンプトを認識するため、先に入力されている言葉が優先的に扱われるからです。同じプロンプトしか使っていなくても、順番が違えば生成される画像が変わることが多々あります。

②括弧や数字を使って単語の重みづけをする

特定のプロンプトの影響力を高めたり弱めたりする方法として、プロンプトを括弧で囲って重みづけをするという方法があります。

例えば、ある単語Xを強調したい場合は、”(X:1.3)”と記述することで、その単語が通常より1.3倍の強さで強調されます。

③トークン（単語）数に気を付ける

Stable Diffusionの単語の数は、トークンという単位でカウントされます。

トークン数は75を超えて入力することもできますが、あまりおすすめしません。Stable Diffusionは75トークンを超えて入力すると、思い通りの画像が生成されにくくなってしまうため、注意が必要です。

④ネガティブプロンプトを詳細に入力する

前章で紹介したネガティブプロンプトを詳細に入力することで、不要な要素を排除して、ハイクオリティな画像を生成できる可能性が高まります。

ネガティブプロンプトは、テーマによって使い回して、生成した画像に問題があれば付け足すようにするといいでしょう。

お気に入りの呪文（プロンプト）を保存する方法

Stable DiffusionのWebUIであるAutomatic 1111には、スタイル（Styles）という機能があります。

これを使用すると、お気に入りの呪文（プロンプト）とネガティブプロンプトを保存・管理することができます。保存した後は、プロンプトを直接入力しなくても簡単に読み込むことができます。

まとめ

今回PROMPTYでは、Stable Diffusionの呪文（プロンプト）の一覧を次のようなカテゴリでご紹介しました。

• 人物・人種に関する呪文（プロンプト）
• 服装・装飾品に関する呪文（プロンプト）
• 髪型に関する呪文（プロンプト）
• 姿勢・ポーズに関する呪文（プロンプト）
• 光源に関する呪文（プロンプト）
• 背景に関する呪文（プロンプト）
• 画質・絵柄に関する呪文（プロンプト）
• 食べ物・料理に関する呪文（プロンプト）
• 乗り物に関する呪文（プロンプト）
• ネガティブプロンプト

今回紹介した呪文（プロンプト）を参考にして、皆さまもStable Diffusionでの画像生成に挑戦してみてはいかがでしょうか。

PROMPTYでは、他にもStable Diffusionの活用方法についての記事を豊富に取り揃えていますので、是非チェックしてみてください。

～Stable Diffusionで素早く画像生成するには～

Stable Diffusionの画像生成スピードや画像サイズは、グラフィックボード（GPU）の性能によって大きく変わります。

このため、より効率的かつ快適な画像生成を望むユーザーにとって、最適なグラフィックボードの選択が重要となります。

推論処理やLoRAなどの追加学習処理といった大量の計算を効率よく行うためには、12GB以上のVRAMを持つグラフィックボードを選ぶことを強くおすすめします。

2GBや4GBのVRAMを持つグラフィックボードでは、学習プロセスや高解像度の画像生成に支障が出る可能性が高いです。

コスパを重視する方は、RTX 3060を選ぶと良いでしょう。

このグラフィックボードを使えば、Stable Diffusionの画像生成機能を最大限に活用することが可能となります。