OpenClawのSkills(スキル)とは?全53種の一覧とおすすめ活用法を徹底解説

「OpenClawのSkillsって何ができるの?」「たくさんあるけど、どれを入れればいいの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

OpenClawを導入したものの、Skillsの設定が複雑で「結局何を有効にすればいいのかわからない」「セキュリティが心配で手が出せない」と感じている方もいるかもしれません。

この記事では、OpenClawのSkillsの仕組みから公式53種の全リスト、おすすめスキル、セキュリティ対策まで、初心者にもわかりやすく解説します。

目次

OpenClawとは

OpenClawは、あなたのPCやサーバー上で24時間365日稼働し、自律的に仕事をこなしてくれるオープンソースのAIエージェントです。

チャット型AIとは異なり、ファイル作成・メール送信・コード修正・Web検索などを実際に実行できます。SlackやTelegramなど使い慣れたチャットアプリから操作できるのも特徴です。

OpenClawの基本については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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OpenClawのSkills(スキル)とは

OpenClawのSkillsとは、AIエージェントに特定タスクの実行方法を教える「教科書」のような仕組みです。

Skillsを追加すると、OpenClawはメールの管理、ノートの整理、GitHub操作など、より幅広いタスクをこなせるようになります。

OpenClawのSkillsの仕組みーToolsとSkillsの違い

OpenClawのSkillsを理解するうえで重要なのが、Tools(ツール)とSkills(スキル)の違いです。

比較項目 Tools(ツール) Skills(スキル)
役割 OpenClawが「何をできるか」を決める Toolsの「使い方」を教える
たとえ 臓器(手・目・口) 教科書(マニュアル)
具体例 read(ファイル読取)、exec(コマンド実行)、browser(ブラウザ操作) gog(Google Workspace連携)、obsidian(ノート管理)、github(GitHub操作)
権限 有効/無効を切り替えることで権限を制御 追加しても権限は変わらない

ポイントは、Skillsを追加してもOpenClawの権限は変わらないということです。Skillsはあくまで「やり方を教える教科書」であり、実際にアクションを実行できるかどうかはToolsの設定で決まります。

例えば、obsidianスキルをインストールしても、Toolsのwrite(ファイル書き込み)が無効なら、OpenClawはノートを書き込めません。

OpenClawのSkillsが動作する3つの条件

OpenClawのSkillsを使って実際にタスクを実行するには、以下の3つの条件が全て揃う必要があります。

「OpenClawでGmailを読む」場合を例に説明します。

条件 内容 Gmailの場合
①設定(Configuration) Toolsで該当機能を許可する exec(コマンド実行)を有効にする
②導入(Installation) 必要なCLIツールがインストール済み gog(Google Workspace連携ツール)をインストール
③認可(Authorization) 外部サービスへの認証を完了する Googleアカウントでログインしてアクセス権を付与

この3つが揃って初めて、OpenClawはGmailにアクセスしてメールを読むことができます。どれか1つでも欠けていると動作しません。

OpenClawのSkillsの3つの種類

OpenClawのSkillsは、取得元によって以下の3種類に分かれます。

種類 説明 スキル数 セキュリティ
Bundled(組み込み) OpenClawにプリインストールされている公式スキル 53種 公式が管理。安全性が高い
Managed(ClawHub経由) ClawHubからサードパーティ製スキルをインストール 13,700以上 コミュニティ製。セキュリティ注意。別記事で詳しく解説予定
Workspace(ローカル) ユーザーが自作して配置 任意 自分で管理

スキルが競合した場合の優先度は、Workspace(最高)> Managed > Bundled(最低)です。つまり、自作スキルが最も優先されます。

また、バンドルスキルはデフォルトで自動的に読み込まれます。対応するCLIツールがインストールされていれば、自動で有効化される仕組みです。不要なスキルを無効にしたい場合は、skills.allowBundledでホワイトリスト管理ができます(詳しくはセキュリティ対策のセクションで解説します)。

OpenClawの公式スキル全53種一覧【カテゴリ別】

OpenClawには53種の公式バンドルスキルがプリインストールされています。カテゴリごとに一覧を紹介します。

各スキルには「リスクレベル」を記載しています。これはOpenClaw公式のセキュリティガイドの考え方に基づき、以下の基準で分類したものです。

リスクレベル 判断基準
Very High 個人データ(メッセージ履歴・パスワード等)へのフルアクセスを持つ。アクセス範囲を制限できない
High 外部へのメール送信・通話・UI操作など、取り消しが難しいアクションを実行できる
Medium 外部サービスと連携するが、OAuthなどで権限を制限・取り消しできる
Low ローカル処理が中心。外部通信が限定的で、影響範囲が小さい

公式ドキュメントでは「安全なツール/危険なツールという絶対的な分類はなく、ツール+信頼境界+モデルの組み合わせで決まる」とされています。上記のリスクレベルは、スキルがどの範囲のデータ・アクションにアクセスできるかを目安として分類したものです。

参考:OpenClaw公式セキュリティガイド

イメージしやすいように、「家の鍵」に例えて説明します。

risk level key

リスクレベル 家の鍵に例えると OpenClawでは
Very High 合鍵を渡す。全部屋に入れて、鍵の返却もできない メッセージ履歴・パスワードへのフルアクセス。範囲を制限する手段がない
High 玄関を開けっぱなしにする。入れるし、荷物を外に持ち出せる メール送信・通話・注文確定など、やり直しが難しいアクションを実行できる
Medium オートロック付きの鍵を渡す。入れるが、鍵はいつでも変更可能 外部サービスと連携するが、OAuthでアクセス権をいつでも取り消せる
Low 自分の部屋の中だけで作業してもらう。外には出られない ローカル処理が中心。外部への通信が限定的

OpenClawのビジネス・業務効率化スキル(7種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
gog Google Workspace Gmail・カレンダー・Tasks・Drive・Docs・Sheetsの操作 Medium
himalaya IMAP/SMTP メールの送受信(Google以外のメールサービス向け) High
things-mac Things 3 タスク管理(Mac専用) Low
apple-reminders リマインダー Appleリマインダーの管理(Mac専用) Low
trello Trello ボード・カード・リストの操作 Medium
1password 1Password パスワードの検索・取得 Very High
nano-pdf PDF PDFの編集・操作 Low

1passwordはパスワード管理ツール全体へのアクセス権を持つため、リスクが非常に高い点に注意が必要です。利用する場合は、AI専用の保管庫を作成することを推奨します。

OpenClawのノート管理スキル(4種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
obsidian Obsidian ローカルファイルベースのノート管理 Low
notion Notion クラウドベースのノート・ドキュメント管理 Medium
apple-notes Apple Notes Appleメモの管理(Mac専用) Low
bear-notes Bear Bearアプリのノート管理(Mac専用) Low

OpenClawをVPSなどの仮想マシン上で動かしている場合、apple-notesbear-notesはMacローカル専用のため使えません。仮想マシン環境なら、クラウドベースのnotionが最も導入しやすい選択肢です。

OpenClawのチャット・SNSスキル(6種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
slack Slack メッセージ履歴検索・チャンネル管理 Medium
discord Discord メッセージ履歴検索・チャンネル管理 Medium
wacli WhatsApp メッセージの送受信・履歴アクセス Very High
imsg iMessage メッセージの送受信(Mac専用) Very High
bluebubbles iMessage(外部) 外部サーバー経由のiMessage連携 High
bird X(Twitter) ポスト・検索・アカウント操作 Very High

チャット・SNS系スキルは、Toolsのmessage(メッセージ送信のみ)とは異なり、プラットフォームへのフルアクセス権を持ちます。メッセージ履歴の読み取りや会話の同期も行えるため、利用は慎重に検討してください。

OpenClawの開発者向けスキル(4種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
github GitHub gh CLI経由でPR確認・Issue管理・Actions操作 Medium
coding-agent AIコーディングツール Claude Code・Cursor等をバックグラウンドで呼び出し Medium
tmux ターミナル 複数ターミナルセッションの管理 Low
session-logs ログ 過去の会話ログの検索・分析 Low

coding-agentは、OpenClawから別のAIコーディングツールをバックグラウンドで起動できるスキルです。例えば、Telegramから「このリポジトリをクローンして、デモサイトを作って」と指示すると、Claude Codeが自律的にコーディングを行い、完了通知が届きます。

OpenClawのクリエイティブスキル(5種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
openai-image-gen OpenAI テキストからの画像生成(DALL-E) Low
nano-banana-pro Gemini テキストからの画像生成(Gemini) Low
video-frames 動画 動画からのフレーム抽出 Low
gifgrep GIF GIF画像の検索 Low
canvas キャンバス 図やフローチャートの作成 Low

OpenClawの音声スキル(4種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
sag ElevenLabs 高品質なテキスト読み上げ(TTS) Low
openai-whisper Whisper(ローカル) 音声をテキストに変換(オフライン) Low
openai-whisper-api Whisper(クラウド) 音声をテキストに変換(API経由) Low
sherpa-onnx-tts Sherpa ONNX オフラインでのテキスト読み上げ Low

OpenClawの音楽スキル(4種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
spotify-player Spotify 音楽の再生・プレイリスト管理 Low
sonoscli Sonos Sonosスピーカーの操作 Low
blucli BluOS BluOSデバイスの操作 Low
songsee 音声可視化 オーディオの可視化 Low

OpenClawのスマートホーム・生活スキル(4種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
openhue Philips Hue スマートライトの操作 Low
eightctl Eight Sleep スマートマットレスの温度制御 Low
food-order 複数プラットフォーム フードデリバリーの注文 High
ordercli Foodora Foodoraからの注文 Medium

OpenClawのAI連携スキル(3種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
gemini Google Gemini Geminiモデルの呼び出し Low
oracle Oracle CLI Oracle CLIの操作 Low
mcporter MCP MCP(Model Context Protocol)連携 Medium

OpenClawのシステム・ユーティリティスキル(6種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
clawhub ClawHub スキルの検索・インストール・更新 Low
skill-creator スキル作成 新しいスキルの作成支援 Low
healthcheck ヘルスチェック OpenClawの稼働状態確認 Low
summarize 要約 テキストや文書の要約 Low
weather 天気 天気予報の取得 Low
peekaboo macOS UI macOSのUI要素操作(Mac専用) High

OpenClawのその他のスキル(6種)

スキル名 対応サービス 主な機能 リスク
goplaces Google Places 周辺の店舗・施設検索 Low
local-places ローカルプロキシ ローカル環境経由の場所検索 Low
camsnap RTSPカメラ ネットワークカメラの映像取得 Medium
blogwatcher RSS RSSフィードの監視・通知 Low
model-usage 使用量トラッキング AIモデルの利用状況モニタリング Low
voice-call 音声通話 音声通話の発着信 High

OpenClawのおすすめスキル6選【目的別】

53種もあると「結局どれを入れればいいの?」と迷うかもしれません。ここでは、導入が簡単で実用性の高いスキルを6つ厳選して紹介します。

スキル名 カテゴリ おすすめポイント 活用例
gog ビジネス Google Workspace全体(Gmail・カレンダー・Tasks・Drive等)を一元管理。最も実用性が高い 「今日の未読メールを要約して」「今週の予定を教えて」
summarize システム 設定不要ですぐ使える。長文の要約に便利 「この記事を3行で要約して」→ ニュースや議事録の要約
weather システム 設定不要。cron(定期実行)と組み合わせてデイリーブリーフに 毎朝の天気予報をTelegramに自動通知
github 開発 gh CLI経由でGitHub操作。CI/CDエラーの自動診断も可能 「このPRのビルド失敗の原因を調べて」→ エラーログを分析
nano-banana-pro クリエイティブ Geminiの画像生成をOpenClaw経由で利用。APIキー設定のみで使える 「ブログ用のアイキャッチ画像を作って」→ 画像生成
healthcheck システム OpenClawの稼働状態をチェック。cronで定期監視に使える 「ヘルスチェックして」→ システム状態レポート

OpenClawのおすすめスキルの組み合わせ例

スキルは単体でも便利ですが、複数を組み合わせることで、より強力な自動化が実現できます。

組み合わせ 実現できること
gog + summarize + weather + cron 毎朝決まった時間に、カレンダー予定・未読メール要約・天気予報をまとめて通知(デイリーブリーフ)
github + coding-agent CI/CDエラー発生時にエラーログを自動分析し、修正PRの作成まで実行
blogwatcher + summarize 特定トピックのRSSフィードを監視し、新着記事を要約して毎日通知

OpenClawのSkillsを実際に使ってみる【weatherスキルで動作確認】

ここまでスキルの仕組みやおすすめを紹介してきましたが、「実際にどう動くのか」が気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、おすすめスキルの1つであるweatherを例に、実際の動作を紹介します。

OpenClawのweatherスキルをTelegramから使ってみる

weatherスキルはバンドルスキルなのでデフォルトで有効です。外部CLIツールのインストールも不要なため、すぐに試せます。

Telegramから「東京の天気を教えて」と送信してみましょう。OpenClawがweatherスキルの手順に従って天気予報を取得し、結果を返してくれます。

weather-telegram

このように、バンドルスキルが有効になっていれば、チャットアプリから自然言語で指示を出すだけでタスクを実行できます。cronと組み合わせれば、毎朝の天気予報を自動で通知する仕組みも作れます。

ClawHub(クローハブ)でOpenClawのスキルを拡張する

公式の53種では足りない場合は、ClawHub(クローハブ)からサードパーティ製のスキルをインストールできます。ClawHubにはコミュニティが開発した13,700以上のスキルが登録されています。

参考:OpenClaw公式ドキュメント

ただし、サードパーティ製スキルにはセキュリティリスクが伴います。セキュリティ企業Snykの調査では、ClawHub上の約3,984件のスキルのうち約7%(283件)に重大な脆弱性が確認されています

参考:The Hacker News

ClawHubからのスキルのインストール手順やセキュリティ対策については、別記事で詳しく解説予定です。

OpenClawのSkills利用時のセキュリティ対策

OpenClawのSkillsは安全なのか?

結論から言うと、公式バンドルスキル自体は安全です。OpenClaw開発元が管理しており、悪意のあるコードが含まれるリスクはありません。

ただし、問題は「スキルそのもの」ではなく、スキルを通じてOpenClawがアクセスするデータとアクションにあります。例えば、gogスキルを有効にすると、OpenClawはGmailの内容を読めるようになります。スキルが安全でも、OpenClawが扱うデータの範囲が広がることで、リスクは増大します。

OpenClaw公式のセキュリティガイドでも、OpenClawは「個人アシスタントモデル」で動作するため、ユーザーが許可した範囲のデータに自由にアクセスできる前提であると説明されています。

Microsoftのセキュリティブログでは、OpenClawのようなAIエージェントについて「侵害される可能性を前提に設計せよ(Assume Breach)」と提言しています。つまり、「安全か危険か」ではなく、万が一の場合に被害を最小限に抑える設計が重要です。

引用:Microsoft Security Blog

なお、ClawHubからサードパーティ製のスキルを利用する場合は、さらに慎重な対応が必要です。詳しくは別記事で解説予定です。

OpenClawのSkillsを安全に使うための4つの原則

OpenClawのSkillsを安全に使うために、以下の4つの原則を意識してください。

原則 例えると 具体的な対策
①専用の環境を用意する 自分の家ではなく、仕事用のオフィスを借りる OpenClaw専用のVPSや専用PCを用意し、個人PCでは運用しない。万が一OpenClawの動作に問題が起きても、個人の環境には影響しない
②専用のアカウントを使う 個人の名刺ではなく、会社の名刺を渡す OpenClaw専用のメール・GitHub・SNSアカウントを作成する。誤送信やアカウント操作のミスが起きても、個人アカウントは無傷で済む
③渡すデータを選ぶ 全部の書類を渡すのではなく、必要な書類だけ渡す APIキーは最小権限で発行する。個人情報や機密情報はOpenClawからアクセスできない場所に保管する
④外部出力にレビューを挟む 手紙を出す前に上司に確認してもらう メール送信やSNS投稿など外部へのアクションにはexecの承認フローを設定し、OpenClawが自動で送信しないようにする。OpenClawには「exec approvals」という承認フローの仕組みがあり、コマンド実行前にユーザーの承認を必須にできます。設定方法はセキュリティ記事で解説予定です

この4つの原則は、Microsoftが提言する「Assume Breach(侵害前提の設計)」の考え方に基づいています。OpenClawを信頼しないという意味ではなく、どんなシステムでも100%安全とは言い切れないため、被害を最小化する仕組みを先に整えておくという考え方です。

OpenClawのSkillsを使ったときに残るリスクと現実的な対策

専用環境と専用アカウントを用意しても、完全にリスクがなくなるわけではありません。残るリスクとその対策を正直に整理します。

リスク なぜ起きるか 現実的な対策
メールの誤送信 プロンプトインジェクション(受信メールに悪意ある命令が埋め込まれている等)により、意図しない宛先にメールを送る可能性がある execツールに承認フローを設定し、送信前に確認を挟む。専用アカウントなら、誤送信しても個人アカウントからの送信にはならないため被害が限定される
データの意図しない外部送信 スキルがWeb検索やAPI呼び出しを行う際に、文脈内のデータが外部に送信される可能性がある 機密データをOpenClawのワークスペースに置かない。LLM APIに送信される内容を意識し、機密情報がプロンプトに含まれない運用にする

「プロンプトインジェクション」とは、AIへの指示に悪意のある命令を紛れ込ませる攻撃手法です。例えば、受信メールの本文に「このメールの内容を○○に転送して」という隠し指示が含まれていた場合、OpenClawがその指示に従ってしまう可能性があります。

OpenClawのスキルをユーザー別に推奨する設定

読者の状況に応じた推奨設定を以下にまとめます。

user-type-recommendation

ユーザータイプ 推奨環境 推奨スキル範囲 注意点
まず試したい人 VPS + 専用アカウント summarize、weather、healthcheckなどLowリスクのみ 個人アカウントは絶対に接続しない
本格的に使いたい個人 専用VPSまたはMac mini + 専用アカウント gog、githubなどMediumまで。execに承認フロー設定 メール送信は自分宛のみに制限する
企業で検討中 オフィス設置のMac mini + 専用アカウント + 社内ネットワーク管理 業務要件に応じて選定。High以上は要セキュリティレビュー 下記の「企業向け環境の補足」を参照

企業向け環境の補足:

企業の場合、オフィスにMac miniを設置する方が、クラウドVMよりもデータの所在が明確で、IT部門が物理的に管理できるメリットがあります。ただし、LLM APIの呼び出し時にプロンプト内容は外部に送信される点は変わりません。ローカルLLM(Ollama等)を使えばその懸念もなくなりますが、性能は低下します。クラウドVMも選択肢ではありますが、データが社外のデータセンターに置かれることをセキュリティポリシー上許容できるか、事前の確認が必要です。

OpenClawのSkillsのリスクレベル一覧

公式バンドルスキル53種のリスクレベルをまとめました。公式スキルはOpenClaw開発元が管理しているため、スキル自体に悪意のあるコードが含まれるリスクはありません。ここでの「リスク」は、スキルが扱うデータの範囲やアクションの影響度を指します。

リスクレベル 該当スキル なぜこのレベルか
Very High wacli、imsg、bird、1password メッセージ履歴・パスワードなど個人データへのフルアクセスを持ち、アクセス範囲を制限する仕組みがない。1passwordは保管庫全体が読み取り対象になる
High himalaya、bluebubbles、food-order、peekaboo、voice-call メール送信・音声通話・注文確定など、実行後に取り消しが難しいアクションを含む。peekabooはmacOSのUI要素を直接操作できる
Medium notion、trello、gog、slack、discord、github、coding-agent、ordercli、mcporter、camsnap 外部サービスと連携するが、OAuthやAPIキーで権限管理が可能。gogはGoogleアカウントの設定からいつでもアクセスを取り消せる
Low その他33種 ローカル処理が中心で、外部への通信が限定的。ファイル操作やローカルデバイスの制御にとどまる

OpenClawのSkillsを安全に使うための3つのポイント

skills.allowBundledでホワイトリスト管理する

バンドルスキルはデフォルトで全て有効になります。使うスキルだけを明示的に許可するのが安全です。

スキルの有効/無効の状態は、OpenClawのWeb UI(Agent → Skills)から一覧で確認できます。各スキルのステータス(blocked by allowlistMissing: bin:xxxなど)が表示されるため、設定が正しく反映されているか視覚的に確認できます。

skills-ui-tab

ただし、これはスキル(教科書)の制御であり、ツール(臓器)の制御ではありません。教科書を隠しても臓器は残っているため、ユーザーが「天気を調べて」と直接指示すれば、OpenClawが手(exec)を使ってコマンドを実行する可能性は残ります。

この対策としては、臓器自体を使えなくする方法(tools.deny)や、外部サービス連携に必要なAPIキーをOpenClawの環境に設定しない方法があります。ただし、tools.denyはその臓器を使う全操作に影響するため、細かい制御には向きません。だからこそ、上記の4つの原則(特に④外部出力にレビューを挟む)で被害を最小化する設計が重要です。具体的な設定方法はセキュリティ記事で解説予定です。

OpenClawの設定ファイル(openclaw.json)に記述することで変更も可能です。ただしここをOpenClawにいじらせるのは推奨しません。一時的に落ちてしまうことが多いです。OpenClawが「自分の設定ファイルを自分で書き換えている」ので、書き換えた瞬間に自分自身が再起動してしまう、という状況になります。

{
  "skills": {
    "allowBundled": [
      "gog", "github", "summarize",
      "weather", "clawhub", "healthcheck"
    ]
  }
}

②リスクレベルが「High」以上のスキルは本当に必要か検討する

特に1password(パスワード管理全体へのアクセス)やwacli(WhatsAppのフルアクセス)は、利用する前に本当に必要かを慎重に判断してください。

③ClawHubからインストールする前にSKILL.mdを確認する

ClawHubからサードパーティ製スキルをインストールする場合は、スキルの定義ファイル(SKILL.md)の中身をコードレビューと同じ感覚で確認してから有効にすることをお勧めします。詳しくはClawHub記事で解説予定です。

まとめ:OpenClawのSkillsを理解して、AIエージェントを使いこなそう

今回、OpenClawのSkillsについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

この記事のポイントを振り返ります。

ポイント 内容
Skillsの役割 AIエージェントに使い方を教える「教科書」。権限は変わらない
公式スキル 53種がプリインストール。OpenClaw開発元が管理しており安全
おすすめスキル まずはgog(メール・カレンダー)、summarize(要約)、weather(天気)から
ClawHub サードパーティ製スキルの拡張が可能。利用時はセキュリティに注意(別記事で詳しく解説予定)
セキュリティ skills.allowBundledでホワイトリスト管理。インストール前の確認を徹底

OpenClawのSkillsは、正しく理解して使えば、日常業務を大幅に効率化できる仕組みです。まずは安全なスキルから1つ試してみて、徐々に活用の幅を広げていくことをお勧めします。