生成AIをほぼ毎日活用する人はわずか11%
生成AIの企業導入率は高まっているものの、大企業では生成AIをほぼ毎日活用する割合は11%、全く利用していない人は55%というデータが出ています。
中小企業だと毎日活用する人の割合はさらに少なく、1.3%となっています。
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参照:リブ・コンサルティング
生成AIの活用がルーティンワークほど浸透しておらず、業務に行き詰った瞬間などに「ちょっと生成AI試してみるか」といった形で活用されている人も多いのではないかと思います。
しかし、生成AIは日常的な業務に活用し、効率化していくことで最も効果を発揮するのです。
生成AIが社内に浸透しない理由は「ユースケースがわからない」から
生成AIが中々社内に浸透しない大きな理由に、「ユースケースがわからない」ということがあります。
実際に、現場で働く社員の人たちは「気づいたらChatGPTが自分のPCに入っていたけど、何に使えるのかはわからない…」といったものや、「詳しそうな人に聞いてもとりあえず試せとしか言われず、何を試せばいいか分からないから聞いてるのに…」といった思いを抱えています。
このように、「ユースケースがわからない」ために生成AIが社内に浸透しないケースは珍しくありません。
導入前に自社での活用ポイントを明確にしよう
このような中で、企業側は生成AIを現場でも活用してもらうためには、下記の2つの点を意識しなければいけません。
1点目は明確な意図を持って(活用ポイントを明確にして)生成AIを導入することです。
つまり、「何となく導入」をしないようにしましょう。
2点目は社員に対してそれを適切に説明できることです。
「生成AIで一番最初に効率化してほしいのは○○や△△!」といったふうに説明できるようにしましょう。
この2つをできるようにするために、今回紹介する「生成AI導入のフレームワーク」を有効活用しましょう。
生成AI導入のフレームワーク
今回ご紹介する「生成AI導入のフレームワーク」は以下の3ステップです。
- 日々の仕事を振り返る
- 仕事を要素分解する
- 生成AIで自動化できるもの/できないものに区別する
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この3ステップを行うことで、生成AIを自社内でどのように活用していけるかが明確になります。
順番に解説します。
①日々の仕事を振り返る
日々の仕事の中で、「めんどうだな…」や「もっと効率化でないのかな?」と思っているものがあるならば、どんな些細なことでも良いのでそれを挙げてみてください。
もしかしたらその仕事、生成AIで効率化できるかもしれません。
②仕事を要素分解する
次に、挙げた仕事を小さく具体的なステップやタスクに分けてください。
このプロセスでは、「この作業を完了させるために必要なすべてのアクションは何か?」を考え、可能な限り詳細に書き出してください。
③生成AIで自動化できるもの/できないものに区別する
最後は、要素分解されたステップやタスクそれぞれについて生成AIで自動化できるかどうかを考えてください。
その際には生成AIが得意な事をある程度把握している必要があります。
以下に生成AIが得意な事を何点か挙げますので、良かったら参考にしてください。
生成AIで効率化できること
生成AIの中でも、多くの企業に導入されているのがChatGPTです。
ChatGPTは、以下のような業務を効率化することが可能です。
・タイトル案の提案や広告のキャッチコピー作成などの「アイデア出し」
・同じ形式で行われるドキュメント作成やデータ入力、FAQの作成などの「反復的な作業」
・原文の作成や文章要約、言い換えなどの「文章作成」
・コード生成などの「プログラミング」
・誤字脱字の修正や敬語表現の調整などの「校正」
まとめ
今回は失敗しない生成AIの業務フロー導入について解説しました。
以下が本記事のまとめです。
- 社内における生成AI活用は、大企業/中小企業共に50%以上の方が「全く活用していない」と回答
- 生成AIが浸透しない大きな理由の1つが「ユースケース」
- 明確なユースケースを想定し、社内導入を進めていくためにも「生成AI導入フレームワーク」を活用しよう
また、生成AIが浸透しない大きな理由はもう1つあり、それが「プロンプト」です。
以下のホワイトペーパーでは、何故プロンプトが原因となり生成AI導入は進まないのか、その解決策と合わせて解説しています。
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