【コピペOK】Copilot in PowerPoint活用プロンプト20選!資料作成を劇的に効率化する方法

「PowerPointでの資料作成に時間がかかりすぎて、本来の業務に手が回らない…」

「Copilotを導入したけれど、どんなプロンプトを入力すればいいのか分からない」

「デザインや構成を考えるだけで数時間が過ぎてしまう」

このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?

生成AIの進化により、資料作成のプロセスは劇的に変化しました。特にMicrosoft Copilot in PowerPointを活用すれば、構成案の作成からスライドのデザイン、画像の生成まで、これまで数時間かかっていた作業を数分に短縮することも可能です。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、AIに的確な指示(プロンプト)を出すスキルが不可欠です。

本記事では、今日からすぐに使える具体的な20個のプロンプト例と、Copilotを使いこなすための実践的なテクニックを解説します。

上場企業を中心に生成AIコンサルティング事業を展開している弊社が、実務で検証を重ねた「使えるプロンプト」のみを厳選しました。

これを読めば、あなたの資料作成スピードは格段に上がり、より創造的な業務に時間を割けるようになるはずです。ぜひ最後までご覧いただき、日々の業務にお役立てください。

Copilot in PowerPointでプロンプトを使う前の基礎知識

Copilot in PowerPointは非常に強力なツールですが、魔法の杖ではありません。

AIが得意な作業と苦手な作業を正しく理解し、適切な準備を行うことで、その真価を発揮します。

ここでは、具体的なプロンプトを紹介する前に、知っておくべき基本的な前提知識について解説します。

これらを押さえておくことで、後のプロンプト入力がスムーズになり、期待通りの結果を得やすくなります。

Copilotができること・できないことの全体像

Copilot in PowerPointは、ユーザーの指示に基づいてスライドを生成したり、既存のスライドを整理したりするAIアシスタントです。

得意な領域としては、Word文書などのテキストベースの情報を構造化してスライドに変換すること、長い文章を要約して箇条書きにすること、そしてスライドの内容に合った画像を生成することなどが挙げられます。

また、プレゼンテーション全体の構成案を出し、基本的なレイアウトを整える作業においては、驚くべきスピードで実行してくれます。

一方で、苦手な領域も存在します。

例えば、ピクセル単位での細かい図形の配置や、複雑な独自アニメーションの設定、そして非常に専門的で独自の社内ルールに基づいた厳密なデザイン調整などは、まだ人間の手による修正が必要です。

また、指示が曖昧すぎると、AIは一般的な回答しか返せず、実用的なスライドにならないことがあります。

Copilotは「0から1を生み出す」作業や「60点のドラフトを80点にする」作業には非常に有効ですが、最終的な「100点への仕上げ」は人間が行う必要があると割り切って使うのがコツです。

この特性を理解していれば、過度な期待をして失望することなく、効率的にAIと協業できるでしょう。

こちらはCopilot in PowerPointの機能制限や仕様に関する「よくある質問」をまとめた公式ページです。 合わせてご覧ください。 https://support.microsoft.com/en-us/office/frequently-asked-questions-about-copilot-in-powerpoint-3e229188-9086-4f4c-9f9f-824cd25ae84f

プロンプトを入力する場所と基本操作

Copilotを操作するためのインターフェースは非常にシンプルですが、迷わないように確認しておきましょう。

基本的には、PowerPointのリボンにある「ホーム」タブの右端にある「Copilot」ボタンをクリックすることで、画面の右側にチャットペイン(対話画面)が表示されます。

ここが、すべてのプロンプトを入力する指令室となります。

チャットペインでは、テキストボックスに自然言語で指示を入力します。

また、入力欄の上部には「プレゼンテーションの作成」や「画像を追加する」といった、よく使われるプロンプトの候補(サジェスト)が表示されることもあります。

これらをクリックするだけでも操作は可能ですが、より詳細な指示を出したい場合は、自分でテキストを入力する必要があります。

プロンプトを入力して送信すると、Copilotは処理を開始し、数秒から数十秒で結果をスライドに反映させたり、チャット欄で回答したりします。

気に入らなければ「元に戻す」ボタンで取り消したり、追加の指示を出して修正させたりすることも可能です。

この「対話しながら作り上げていく」感覚が、従来のPowerPoint操作とは大きく異なる点です。

こちらはCopilotへの効果的なプロンプト(指示)の出し方や構造について解説した公式ガイドです。 合わせてご覧ください。 https://support.microsoft.com/en-us/topic/learn-about-copilot-prompts-f6c3b467-f07c-4db1-ae54-ffac96184dd5

プロンプトの精度を高めるために必要な「参照ファイル」の準備

Copilot in PowerPointの最大の強みは、既存のWordファイルやPDFなどの資料を読み込んで、それをベースにスライドを作成できる点にあります。

しかし、この「参照ファイル」の質が低いと、生成されるスライドの質も下がってしまいます。

いわゆる「Garbage In, Garbage Out(ゴミを入れたらゴミが出てくる)」の原則は、生成AIにおいても同様です。

参照させるWordファイルは、見出し(H1, H2など)が適切に設定され、論理構造が明確になっていることが望ましいです。

文章が整理されていないメモ書きのような状態だと、Copilotはどこが重要なのかを判断できず、意図しない構成のスライドを作ってしまう可能性があります。

また、参照ファイルは原則としてOneDriveやSharePointなどのクラウド上に保存されている必要があります。

ローカルにあるファイルを直接参照させることはできない場合が多いため、事前にクラウドへアップロードし、共有リンクを取得できる状態にしておきましょう。

事前のひと手間で、アウトプットの質は劇的に向上します。

こちらはCopilotに提供するドキュメントの最適な長さや制限事項について解説した記事です。 合わせてご覧ください。 https://support.microsoft.com/en-us/topic/keep-it-short-and-sweet-a-guide-on-the-length-of-documents-that-you-provide-to-copilot-66de2ffd-deb2-4f0c-8984-098316104389

【新規作成】ゼロからスライドを一気に作成するプロンプト

ここからは、実際にスライドを新規作成する際に使えるプロンプトを紹介します。

何もない白紙の状態から、一気にベースとなるスライドを作り上げる段階で役立つ指示です。

特に、手元に原稿がある場合や、テーマだけが決まっている場合に、これらのプロンプトを使うことで、構成を考える時間を大幅に削減できます。

【Word連携】手持ちのWord原稿をスライドに変換するプロンプト

すでに企画書や報告書などのWordファイルが存在する場合、それをPowerPointに変換するのはCopilotが最も得意とするタスクの一つです。

以下のプロンプトを使用することで、Wordの内容を読み取り、適切な枚数のスライドに分割して生成してくれます。

プロンプト例:

「/[ファイル名] のファイルに基づいて、プレゼンテーションを作成してください。各スライドにはスピーカーノートも含めてください。」

ここでのポイントは、入力欄にある「添付(クリップ)アイコン」をクリックするか、「/(スラッシュ)」を入力することです。 そうするとファイル選択メニューが表示されるので、そこから対象のWordファイルを選びます。

単に「あのWordファイルをスライドにして」と言うだけではAIには伝わらないため、必ずシステム上でファイルを指定する手順を踏んでください。

また、「スピーカーノートも含めて」と指示することで、発表用の原稿も同時に作成してくれるため、プレゼン練習の効率も上がります。

生成されたスライドはあくまで「ドラフト」ですが、タイトル、箇条書き、画像配置などが自動で行われるため、一から作るよりも圧倒的に早いです。

こちらはCopilotを使って新しいプレゼンテーションを作成する手順を解説した公式記事です。 合わせてご覧ください。 https://support.microsoft.com/en-us/office/create-a-new-presentation-with-copilot-in-powerpoint-3222ee03-f5a4-4d27-8642-9c387ab4854d

【テーマ指定】プレゼンの主題だけ伝えて構成案ごと作成するプロンプト

具体的な原稿はないけれど、作成したいプレゼンのテーマが決まっている場合は、Copilotに構成案から考えてもらうことができます。

ターゲットや目的を明確に伝えることで、より精度の高い構成案が出力されます。

プロンプト例:

「『リモートワーク環境におけるセキュリティリスクと対策』というテーマで、新入社員向けの10枚程度のプレゼンテーションを作成してください。専門用語は避け、わかりやすい言葉を使用してください。」

このように、単に「セキュリティの資料を作って」とするのではなく、「誰に向けて(新入社員)」「どのような内容で(リスクと対策)」「どのくらいの分量で(10枚程度)」という条件を加えることが重要です。

Copilotは指示されたコンテキストを読み取り、新入社員にも理解しやすい平易な言葉を選び、適切な順序(現状→課題→対策→まとめ、など)でスライドを構成してくれます。

最初に出てきた構成がイメージと違う場合は、「もう少し具体例を増やして」や「クイズ形式のスライドを入れて」といった追加指示を出して調整しましょう。

高品質なスライド作成の基礎となる、AIへの指示(プロンプト)の基本的な作成方法や、業務に役立つ日本語のテンプレートをこちらの記事で紹介しています。 合わせてご覧ください。

【テンプレート活用】会社のテンプレートを使ってスライド作成するプロンプト

企業でPowerPointを使用する場合、指定されたデザインテンプレート(マスター)を使用しなければならないことが多いでしょう。

Copilotで作成すると、デフォルトのデザインが適用されてしまい、後から修正するのが大変だと思われがちですが、手順を踏めば指定テンプレート上での作成も可能です。

プロンプト例:

「このスライドのレイアウトを使用して、『第4四半期の売上報告』に関するスライドを追加してください。」

まず、会社のテンプレートファイルを開いた状態でCopilotを起動します。

その上で上記のような指示を出すことで、現在のマスターデザインを適用したまま新しいスライドを生成しようと試みます。

ただし、現在のCopilotの仕様では、完全にデザインルールを遵守できない場合もあります。

その場合は、一度Copilotに内容を作らせた後、PowerPointの「ホーム」タブにある「レイアウト」から、適切なマスタースライドを適用し直すのが最も確実な方法です。

内容はAIに任せ、デザインの統一は人間が最後にチェックするという分担がスムーズです。

こちらは組織のブランディング(テンプレート)を維持したままCopilotを使用する方法について解説した記事です。 合わせてご覧ください。 https://support.microsoft.com/en-us/topic/keep-your-presentation-on-brand-with-copilot-046c23d5-012e-49e0-8579-fe49302959fc

【ターゲット別】初心者向け・専門家向けなどトーンを指定して作成するプロンプト

同じテーマでも、聞き手が経営層なのか、現場のエンジニアなのか、あるいは一般の消費者なのかによって、説明の深さや言葉遣いは変わります。

Copilotには、このような「トーン&マナー」を指定するプロンプトも有効です。

プロンプト例:

「生成AIの仕組みについて、ITの知識がない高齢者向けに、例え話を使って親しみやすいトーンで説明するスライドを作成してください。」

「最新のWebマーケティング動向について、マーケティング担当者向けに、専門用語を用いながら論理的かつ数値に基づいた説得力のあるスライドを作成してください。」

前者の場合、Copilotは「料理」や「図書館」などの身近な例えを用いて、やわらかい表現でスライドを構成します。

後者の場合、具体的なKPIや専門的な指標を盛り込んだ、ビジネスライクな構成を提案してくれます。

ターゲットを明示することは、スライドの中身の質を左右する非常に重要な要素です。

もし生成された文章が堅苦しすぎる場合は、「もっとフランクな口調に書き換えて」と指示すれば、瞬時に修正してくれます。

【PDF活用】PDF資料の内容をベースにスライド化するプロンプト

PDF形式の参考資料を基にスライドを作りたいというニーズも多いでしょう。

Copilot in PowerPointは現在、PDFの直接読み込みに標準対応しています。基本的にはそのまま参照可能ですが、スキャンデータなど複雑な資料で精度が低い場合は、Wordに変換するか、内容をコピーしてチャット欄に貼り付ける方法が確実です。

プロンプト例:
「/[ファイル名.pdf] の内容を要約し、重要なポイントを5枚のスライドにまとめてください。」

もし直接参照がうまくいかない場合は、以下の手順でのプロンプト活用がおすすめです。

まず、WordでPDFを開いてWord文書として保存します(WordにはPDF変換機能があります)。

その上で、前述の「Word連携」のプロンプトを使用します。

あるいは、PDFのテキストをコピーし、「以下のテキストを基にスライドを作成してください:[テキスト貼り付け]」と指示する方法もあります。

参照元の形式にこだわらず、AIが読み取れる形(テキスト)にして渡してあげることが、スムーズな作成のコツです。

【文章編集】スライド内のテキストを整理・修正するプロンプト

スライドの大枠ができたら、次は中身のテキストを洗練させる作業です。

自分で書いた文章が長すぎたり、表現が分かりにくかったりする場合、Copilotは優秀な編集者として活躍します。

箇条書きへの変換や翻訳など、手作業では面倒な編集作業を一瞬で終わらせるプロンプトを見ていきましょう。

【要約】長すぎる文章を箇条書きにまとめてスライド化するプロンプト

PowerPointのスライドにおいて、文字の詰め込みすぎは最大のNG行為です。

しかし、伝えたいことが多いと、ついつい文章が長くなってしまうものです。

そんな時は、Copilotに要約と箇条書きへの変換を依頼しましょう。

プロンプト例:

「このスライドのテキストを要約し、3つの箇条書きにまとめてください。文字数は各項目50文字以内にしてください。」

このように、単に「要約して」と言うだけでなく、「3つの箇条書き」「50文字以内」といった制約条件(Constraints)を与えることがポイントです。

これにより、スライドとして見やすく、プレゼン時に聴衆がパッと見て理解できる分量に調整してくれます。

元の文章がダラダラと続いている場合でも、AIが文脈を理解し、重要なキーワードを抽出して構造化してくれるため、視認性が劇的に向上します。

もし要約の内容が不足していると感じたら、「〇〇という観点も含めて要約し直して」と追加指示を出せばOKです。

【リライト】堅苦しい表現をわかりやすい言葉に書き換えるプロンプト

専門的な内容を含むスライドを作成していると、表現が難解になりがちです。

自分では理解していても、聴衆に伝わらなければ意味がありません。

Copilotを使って、表現のレベルを調整しましょう。

プロンプト例:

「このスライドの文章を、中学生でも理解できるような平易な言葉にリライトしてください。」

「この説明文を、より情熱的で、聴衆の行動を促すようなエモーショナルな表現に書き換えてください。」

このように、難易度を下げるだけでなく、感情的なニュアンスを加えることも可能です。

特に、プレゼンの最後で聴衆に行動を呼びかける(Call to Action)スライドなどでは、論理的な正しさよりも、心に響く言葉選びが重要になります。

AIは膨大なテキストデータを学習しているため、指定されたトーンに合わせた語彙の選択が非常に得意です。

自分で何パターンも言い回しを考えるよりも、AIに数パターン提案させて、その中からしっくりくるものを選ぶ方が効率的です。

【翻訳】スライド内のテキストを英語(または他言語)に翻訳するプロンプト

グローバルな会議や、外国人向けの資料作成において、翻訳作業は大きな負担となります。

Copilotを使えば、スライドのレイアウトを保ったまま、テキスト部分だけを翻訳することが可能です。

プロンプト例:

「このプレゼンテーション内のすべてのスライドを英語に翻訳してください。」

「現在選択しているスライドのテキストを中国語に翻訳し、元の日本語の下に併記してください。」

全体を一括で翻訳することも、特定のスライドだけを翻訳することも可能です。

また、翻訳ツールを使ってコピペするとテキストボックスの位置がずれたり、フォントが変わってしまったりすることがありますが、Copilot上で実行すれば、ある程度レイアウトを維持したままテキストを置き換えてくれます。

ただし、専門用語の翻訳精度には注意が必要です。

生成された翻訳は必ずネイティブチェックや、用語集との照らし合わせを行うことをおすすめしますが、初稿としての翻訳スピードは圧倒的です。

【可読性向上】行間を調整し、文字サイズを最適化する指示プロンプト

スライドの内容は良いのに、なぜか読みにくい。

その原因の多くは、行間が詰まりすぎていたり、フォントサイズが不適切だったりすることにあります。

Copilotにデザイン的な微調整を指示することで、可読性を高めることができます。

プロンプト例:

「このスライドのテキストの行間を広げて、読みやすくしてください。」

「タイトルの文字サイズを大きくし、本文とのコントラストを明確にしてください。」

ただし、前述の通りCopilotはピクセル単位の精密な操作は苦手です。

「行間を1.5行にして」といった具体的な数値指定よりも、「読みやすくして」「広げて」といった定性的な指示の方が、AIが内部的に適切な処理(デザイナー機能の呼び出しなど)を行いやすい場合があります。

また、テキスト量が多すぎて物理的に読みづらい場合は、「スライドを2枚に分割して、それぞれ読みやすいレイアウトにしてください」と指示するのも有効な手段です。

一枚のスライドに情報を詰め込むよりも、分割した方が結果的に伝わりやすくなります。

【タイトル案】スライドの内容に合った魅力的なタイトルを提案させるプロンプト

スライドのタイトルは、そのページの「顔」です。

単なる「概要」や「詳細」といった味気ないタイトルでは、聴衆の関心を惹きつけることはできません。

中身のコンテンツに基づいて、キャッチーなタイトルをAIに考えてもらいましょう。

プロンプト例:

「このスライドの内容を端的に表す、インパクトのあるタイトル案を5つ提案してください。」

「このページのタイトルを、疑問形の問いかけ形式に変更してください。」

5つほど案を出させることで、その中から自分の感性に合うものを選んだり、言葉を組み合わせたりすることができます。

例えば、単に「市場調査結果」とするよりも、「なぜ若者の需要が急増しているのか?:市場調査からの洞察」とした方が、聴衆は「答えを知りたい」と思い、スライドに注目してくれます。

コピーライティングのスキルが必要な部分こそ、AIの創造性を借りるべきポイントです。

【デザイン・画像】視覚効果を高めて見やすくするプロンプト

文字だけのスライドは退屈で、記憶に残りづらいものです。

適切な画像やレイアウトの工夫は、プレゼンの説得力を大きく左右します。

Copilotは、DALL-E 3という画像生成AIと連携しており、著作権フリーのオリジナル画像をスライド内に直接生成することができます。

また、スライド全体の見た目を整えるデザイン提案も可能です。

【画像生成】スライドの内容にマッチした画像を生成・挿入するプロンプト

内容に合ったフリー素材を探すために、画像サイトを何時間もさまよった経験はありませんか?

Copilotを使えば、欲しい画像のイメージを言葉で伝えるだけで、その場で生成して挿入してくれます。

プロンプト例:

「未来的な都市の風景の中に、緑豊かな公園が融合している画像を生成して、スライドの右側に配置してください。画風は写実的なフォトリアルスタイルでお願いします。」

「チームワークを表現する、シンプルでフラットなイラストを追加してください。」

ここでのコツは、具体的な「描写(何が描かれているか)」と「スタイル(写真風、イラスト風、3Dアート風など)」を指定することです。

Copilotはスライドの文脈もある程度理解しますが、画像に関しては具体的に指示した方がイメージに近いものが出力されます。

生成された画像はAIが作り出したオリジナルのため、著作権の心配なく(商用利用の規約範囲内で)資料に使用できる点が大きなメリットです。

【画像配置】手持ちの画像を適切な位置に配置させるプロンプト

すでに手持ちの商品写真やロゴデータなどがあり、それをスライドに配置したい場合もあります。

Copilotに対して、画像のアップロード自体は通常の挿入操作で行いますが、その後の配置調整を指示することができます。

プロンプト例:

「このスライドにある画像を、テキストの左側に整列させてください。」

「写真に枠線を付けて、少し影をつけて強調してください。」

ただし、複雑なレイアウト変更はCopilotだけでは完結しないことがあります。

その場合は、PowerPointの右側に表示される「デザイナー(Design Ideas)」機能と連携するのがおすすめです。

Copilotに指示を出すと、裏側でデザイナー機能が働き、いくつかのレイアウト候補を提案してくれることがあります。

AIに「いい感じに配置して」と頼むことで、プロのデザイナーが作成したようなバランスの取れたレイアウト案を数瞬で提示してくれます。

【レイアウト変更】スライドのレイアウトを整理・変更するプロンプト

情報が散らばって見にくいスライドを一発で整理したい場合にもプロンプトが役立ちます。

特に、箇条書きと画像、グラフなどが混在しているスライドで有効です。

プロンプト例:

「このスライドのレイアウトを整理し、画像とテキストのバランスを整えてください。」

「3つのポイントが横並びになるようなレイアウトに変更してください。」

Copilotはスライド上の要素を認識し、それらを整列させたり、スマートアートのような図解に変換したりする提案を行います。

「視覚的にわかりやすく」という指示を加えることで、余白を適切に取ったデザインに変更してくれることもあります。

気に入らない場合は「別のレイアウト案を出して」と言えば、何度でも再提案してくれます。

自分でテキストボックスをドラッグして微調整するストレスから解放される瞬間です。

【強調】重要なポイントを目立たせるデザイン指示のプロンプト

スライドの中で特に伝えたいメッセージがある場合、そこを強調するデザイン処理が必要です。

色を変えたり、太字にしたりといった操作も、プロンプトで指示できます。

プロンプト例:

「結論部分のテキストを赤色にして、フォントサイズを大きくしてください。」

「重要なキーワードをハイライトして目立たせてください。」

このように指示することで、聴衆の視線を誘導するためのデザイン修正を行ってくれます。

また、「重要なポイントを吹き出しで囲ってください」といった指示も理解できる場合があります(図形追加の精度はバージョンによります)。

どこが重要なのかをAIに伝えることで、メリハリのあるスライドに仕上がります。

全体がのっぺりとした印象のスライドになってしまった時に、ぜひ使いたいプロンプトです。

【発表準備】プレゼン本番をサポートするプロンプト

資料が完成しても、プレゼン本番の準備が終わったわけではありません。

むしろ、ここからの「どう話すか」「どう答えるか」の準備が成功の鍵を握ります。

Copilotは資料作成だけでなく、発表のコーチとしても優秀なパートナーになります。

【原稿作成】スライドごとのスピーカーノート(発表者用メモ)を作成するプロンプト

スライドに書いてあることだけを読み上げるプレゼンは、聴衆を退屈させます。

スライドには要点のみを記載し、口頭で補足説明をするのが理想です。

そのためのカンニングペーパーとなる「スピーカーノート」をCopilotに書いてもらいましょう。

プロンプト例:

「このプレゼンテーションのすべてのスライドに対して、発表用のスピーカーノートを作成してください。スライドの内容を補足する具体的なエピソードも含めてください。」

Copilotはスライド上の情報を読み取り、論理的な流れに沿った台本を作成してくれます。

これにより、いちいち「何を話そうか」と悩んで原稿を書く時間を節約できます。

生成されたノートを読みながらリハーサルを行い、自分の言葉になじむように微調整すれば、本番でも自信を持って話すことができるでしょう。

【Q&A対策】プレゼン内容に対する想定質問と回答リストを作成するプロンプト

プレゼンの質疑応答で答えに詰まってしまうと、せっかくの発表の信頼性が損なわれてしまいます。

Copilotに「意地悪なレビュアー」になってもらい、想定問答集を作っておきましょう。

プロンプト例:

「このプレゼンテーションの内容に基づいて、聴衆から出そうな質問を5つ挙げ、それに対する模範回答を作成してください。」

「この提案に対して、経営層が懸念しそうなリスク要因を指摘し、それへの反論を考えてください。」

客観的な視点で資料を分析し、論理の飛躍や説明不足な点を突いた質問を生成してくれます。

これに事前に目を通しておくだけで、本番での心理的な余裕がまったく違ってきます。

AI相手なら、痛いところを突かれても恥ずかしくありません。

徹底的に弱点を洗い出し、防御を固めておきましょう。

【要点整理】プレゼン全体の要約と結論を整理するプロンプト

長いプレゼンの最後には、改めて要点を振り返る「まとめのスライド」が必要です。

また、プレゼン資料を配布する際に、表紙の次に「エグゼクティブサマリー(要約)」をつけることもあります。

これらを自分でまとめるのは骨が折れますが、AIなら一瞬です。

プロンプト例:

「このプレゼンテーション全体の要点を要約し、結論として1枚のスライドにまとめてください。」

「この資料の概要を300文字程度で要約してください。メールで共有する際の本文に使います。」

全体の文脈を理解した上での要約は、LLM(大規模言語モデル)の最も得意なタスクです。

プレゼンの締めくくりとして何を一番伝えたかったのか、AIの視点で整理してもらうことで、自分自身の思考の整理にもつながります。

Copilot in PowerPointで思い通りの回答を得る5つのコツ

ここまで具体的なプロンプトを紹介してきましたが、これらをより効果的に使いこなすための共通のコツがあります。

これら5つのポイントを意識するだけで、Copilotからの回答精度は格段に上がります。

1. 具体的な役割とゴール設定を与える

AIに「あなたはプロのマーケターです」「優秀なコンサルタントとして振る舞ってください」といった役割(ロール)を与えることで、回答の視点や質が変わります。

また、「決裁を得ることがゴールです」「ブレインストーミングが目的です」といったゴールを共有することも重要です。

2. 「添付アイコン」や「/(スラッシュ)」を活用してファイルを正確に参照させる

前述の通り、ファイルを参照させる際は必ず添付アイコンや「/」キーを使ってファイル選択メニューから指定してください。

ファイル名を手入力するだけでは、AIがファイルの中身を見に行けないことがよくあります。

3. 一度の指示で完結させず、対話形式で修正を加える

最初から100点の回答が来ることは稀です。

「画像はいいけど、テキストが長い」と思ったら、「テキストをもっと短くして」と続けて指示を出しましょう。

チャット形式であることを活かし、対話を重ねて理想形に近づけていくプロセスが重要です。

4. 複雑な指示は分割してステップごとに実行させる

「資料を読んで、構成を考えて、スライドを作って、画像も入れて」と一度に詰め込むと、AIは処理しきれず中途半端な結果になりがちです。

「まずは構成案を出して」→「OK、次は1枚目のスライドを作って」→「画像を生成して」というように、タスクを分解して一つずつ指示する方が、確実で高品質な成果物が得られます。

5. 生成後は必ず人の目でファクトチェックと修正を行う

AIはもっともらしい嘘(ハルシネーション)をつくことがあります。

数字、日付、固有名詞などは必ず原典と照らし合わせて確認してください。

最終的な責任は人間にあることを忘れず、必ず目視チェックを行いましょう。

AIが生成するハルシネーションの具体的な原因や、それらを未然に防ぐためのプロンプト対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。 合わせてご覧ください。

Copilot in PowerPoint利用時のよくある質問と注意点

最後に、導入時や利用時によくある疑問についてお答えします。

アニメーションの設定はプロンプトで指示できますか?

現時点では、複雑なアニメーション設定(「フェードインして3秒後に回転」など)をプロンプトだけで完璧に実行させるのは難しいです。

基本的な「画面切り替え効果」程度なら可能な場合もありますが、基本的にはアニメーションは手動で設定する方が早くて確実です。

社外秘のデータを入力しても情報漏洩しませんか?

企業向けのライセンス(Microsoft 365 Copilotなど)を使用している場合、入力されたデータやファイルの内容がAIの学習(モデルのトレーニング)に使われることはありません。

企業内のデータセキュリティ基準(Entra IDなど)で保護されているため、安心して業務利用できます。

ただし、無料版の個人向けAIサービスなどを併用する場合は、そのサービスの規約をよく確認してください。

こちらはMicrosoft 365 Copilotにおけるプライバシー保護とデータ処理の仕組みについて解説した記事です。 合わせてご覧ください。 https://learn.microsoft.com/en-us/copilot/microsoft-365/microsoft-365-copilot-privacy

思ったようなデザインにならない時の対処法は?

Copilotが生成したデザインが気に入らない場合は、PowerPointの「デザイナー」ウィンドウを手動で開いてみてください。

Copilotが生成したコンテンツをベースに、別のデザインパターンを複数提案してくれます。

Copilotとデザイナー機能を組み合わせるのが、最強の時短テクニックです。

Copilotが使えない機能(図形の微調整など)について

図形の結合、パスの編集、細かな整列などは、Copilot経由では操作できないことが多いです。

これらはマウス操作で行う必要があります。

Copilotはあくまで「構成」「テキスト」「大まかなレイアウト」「画像生成」のアシスタントであり、PowerPointの全機能を音声操作できるわけではないと理解しておきましょう。

【衝撃】Copilotを使わない人は「作業時間を40%」損している?Microsoftの研究が示す「AI格差」の正体

生成AIツールであるMicrosoft Copilotを導入したけれど、「思ったほど業務が楽にならない」「使い方がわからず放置している」ということはありませんか?実は、Copilotを活用できている人とそうでない人の間には、残酷なまでの生産性格差が生まれつつあります。Microsoftが行った大規模な調査によると、その差は「ツールを持っているかどうか」ではなく、「AIへの適切な指示(プロンプト)ができるかどうか」で決まることが示唆されています。

Microsoftの研究チームが実施した調査では、Copilotを使用した場合、情報の検索、文書作成、会議の要約といった一連のタスクを完了する速度が、平均で29%も向上したという驚くべき結果が出ています。特に、ゼロから文章や資料を作り出す「初稿作成」のタスクにおいては、Copilotユーザーは非ユーザーに比べて時間を約40%も短縮(平均13分48秒かかるところを8分12秒で完了)できました。

これは、Copilotを使いこなすことで、単純計算で1週間のうちに数時間分の「自由な時間」を生み出せることを意味します。実際に、調査対象者の70%が「生産性が向上した」と回答し、68%が「仕事の質が上がった」と感じています。しかし、ここで重要なのは、AIは「察して動いてくれる魔法使い」ではないということです。

AIから最高のアウトプットを引き出すには、人間側が明確な意図を持ち、的確な指示(プロンプト)を与えるスキルが不可欠です。指示が曖昧であれば、AIは一般的な回答しか返せず、結果として修正の手間が増え、かえって時間がかかってしまう「生産性の逆転現象」が起きてしまいます。つまり、これからの時代に求められるのは、資料作成能力そのものよりも、AIという優秀な部下を動かすための「言語化能力」なのです。

本記事で紹介したプロンプト集は、まさにこの「言語化」をショートカットするための強力な武器となります。これらを活用し、単なるAIユーザーから、AIを指揮する「AIマネージャー」へと進化してください。

引用元:

Microsoftの研究者たちは、Copilotがナレッジワーカーの生産性に与える影響を調査しました。その結果、Copilotユーザーは一連のタスクを29%速く完了し、文書の初稿作成においては大幅な時間短縮を実現しました。また、Copilotを使用して作成されたコンテンツは、質や明確さの点でも高く評価される傾向にありました。(Microsoft Work Trend Index Special Report, “What Can Copilot’s Earliest Users Teach Us About Generative AI at Work?”, November 15, 2023)

まとめ

企業は労働力不足や業務効率化の課題を抱える中で、生成AIの活用がDX推進や業務改善の切り札として注目されています。

しかし、実際には「Copilotを導入したが、プロンプトを覚えるのが大変」「社内にAIを使いこなせる人材がいない」といった理由で、現場での定着に課題を感じる企業も少なくありません。

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しかも、Azure OpenAI Serviceを基盤にしているため、データセキュリティが万全で、企業情報の漏えいの心配もありません。

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