OpenClawとは?概要・特徴・セキュリティリスクと対策を徹底解説【2026年3月最新版】

「OpenClawって最近よく聞くけど、実際何ができるの?」「ChatGPTやClaude Codeと何が違うの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

OpenClawは、あなたの代わりにPCを操作しタスクを実行する、次世代の自律型AIエージェントです。チャット型AIのようにプロンプトに対する応答を返すだけでなく、ファイル作成・メール送信・コード修正・スケジュール調整まで自律的に実行します。2026年3月時点でGitHubスター数31万超えを記録し、Reactを抜いてGitHub史上最多スターのプロジェクトとなっています。

この記事では、OpenClawの基本的な仕組みから、具体的にできること4選、ChatGPTとの4つの違い、VPSでのセットアップ手順、見落としがちなセキュリティリスクと対策まで、初心者にもわかるように徹底解説します。

目次

OpenClaw(オープンクロー)とは?

PC上で直接タスクをこなす「自律型AIエージェント」

OpenClawは、あなたのPCやサーバー上で24時間365日稼働し、自律的に仕事をこなしてくれるオープンソースのAIエージェントです。
ソフトウェア本体は完全無料で、GitHubから誰でもダウンロードできます。

ChatGPTやGeminiなどの「チャット型AI」が、ユーザーの質問(プロンプト)に対してテキストで回答する受動的なツールであるのに対し、OpenClawは指示を受け取ると自分で考え、実際にPCを操作して作業を完了させる能動的なAIです。

例えば、ChatGPTに「ファイルを作って」と頼むと「こういうコマンドを実行してください」と手順を教えてくれますが、OpenClawはその場でファイルを作成し、中身を書き込み、保存まで完了させます。これが「教えてくれるAI」と「代わりにやってくれるAI」の根本的な違いです。

OpenClawの名前の由来

OpenClawは、もともと「Clawdbot」という名前で開発されていました。しかし、AI開発元のAnthropicから商標上の懸念を指摘され、2026年1月27日に「Moltbot」へ改名。その3日後に現在の「OpenClaw」に落ち着きました。「Claw」はエビやカニのハサミ(爪)を意味しており、ロブスターのアイコンが目印です。

引用:OpenClaw

OpenClawの3つの特徴

OpenClawが「自律型AIエージェント」として機能する仕組みは、大きく3つのポイントで構成されています。頭脳(AI)+永続メモリ+外部ツール連携の3つが組み合わさることで、24時間稼働する自律型AIが実現しています。

ポイント 説明
①既存モデル基盤と永続メモリ Claude・GPTなどのAIを「頭脳」として接続。さらに永続メモリであなたの名前・好み・仕事のやり方を記憶し、使うほど賢くなる
②常時稼働 サーバー上で24時間動き続け、「毎朝7時にレポートをまとめる」「30分ごとに新着メールをチェックする」といったルーチンワークを自動でこなす
③ツール連携(Gateway機能) ファイル作成・Web検索・メール送信・カレンダー管理など実際のアクションを実行。Slack・Telegram・LINEなど20以上のチャットアプリとも連携可能

①永続メモリで使えば使うほど、AIがパーソナライズされる

OpenClaw自体は「頭脳」を持っていません。その代わりに、Claude(Anthropic)やGPT(OpenAI)、Gemini(Google)といった既存のAIモデルを「頭脳」として接続する仕組みになっています。つまり、OpenClawは「体」であり、接続するAIモデルが「脳」という関係です。
どのAIモデルを接続するかはユーザーが自由に選べるため、タスクの内容やコストに応じて最適なモデルを使い分けることができます。

さらに、OpenClawの大きな特徴が永続メモリです。ChatGPTはブラウザのタブを閉じると会話の文脈が基本的にリセットされますが、OpenClawはあなたの名前、好み、仕事のスタイル、過去に出した指示の内容などを半永久的に記憶します。

たとえば、初回セットアップで「レポートはですます調で書いて」「毎週月曜に売上データをまとめて」と伝えておけば、次回以降はいちいち指示しなくても、OpenClawがその通りに動いてくれます。使えば使うほどあなたの仕事のやり方を学習し、まるで長年一緒に働いてきたアシスタントのように最適化されていくのが、永続メモリの最大の魅力です。

②24時間常時稼働

OpenClawは、あなたのサーバー(VPSやMac mini)上で24時間365日稼働し続けます。常時稼働しているからこそ、以下のような時間指定のタスクやルーチンワークを自動でこなすことができます。

  • 毎朝7時に、売上データ・サポート問い合わせ・SNSの動きをまとめてSlackに送って」
  • 30分ごとに新着メールをチェックして、重要なものだけ通知して」
  • 毎週金曜17時に、今週の進捗レポートを作成してGoogle Driveに保存して」

ただし、常時稼働させるためにはPCの電源を常に入れておく必要があります。自分のPCで動かす場合、電源を切るとOpenClawも停止してしまいます。そのため、本格的に活用するならVPS(仮想プライベートサーバー)やMac miniなど、常時稼働に適した専用環境を用意するのがおすすめです。

③外部ツールとも自動で連携する(Gateway機能)

OpenClawの3つ目の特徴は、外部ツールと連携して実際のアクションを実行できる点です。ChatGPTが「こうすればいいですよ」とテキストで手順を教えてくれるのに対し、OpenClawはその作業を代わりに実行してくれます。

具体的には、以下のようなアクションが可能です。

カテゴリ できること 具体例
ファイル操作 サーバー上でのファイル作成・編集・削除・フォルダ整理 「調査結果をWord形式でまとめてレポートフォルダに保存して」
Web検索・ブラウザ操作 情報収集、Webサイトの閲覧・操作 「競合3社の最新プレスリリースを調べてまとめて」
メール送信 Gmailと連携して、メールの作成・送信・返信 「昨日の会議内容を要約して、参加者全員にメールして」
カレンダー管理 Googleカレンダーと連携して、予定の確認・作成・調整 「来週の空きを見て、○○さんとの打ち合わせを設定して」
コード実行 ターミナルコマンドの実行、Claude Codeと連携したバグ修正・PR作成 「このエラーログを見てバグを修正して、PRを出して」

さらに、OpenClawには「Gateway」と呼ばれる機能があり、Slack・Telegram・LINE・Discord・WhatsApp・Microsoft Teamsなど20以上のメッセージングアプリと接続できます。

例えば、通勤中にスマホのSlackから「昨日の売上データをまとめてレポートにして」と一言送るだけで、サーバー上のOpenClawがファイルを作成し、完了したらSlackに通知を返してくれます。専用アプリを新たにインストールする必要がないため、導入のハードルが低いのも大きなメリットです。

OpenClawでできること4選

OpenClawは「何でもできる」ツールですが、具体的にどんな使い方ができるのか、実例を中心に紹介します。

ユースケース できること 活用例
毎朝の情報収集を自動化 複数ソースの情報を自動収集し、1つのメッセージにまとめて定時配信 売上データ・問い合わせ件数・SNSダイジェストを毎朝7時にSlackへ自動送信
スマホからバグ修正・本番反映 SlackからバグをOpenClawに送信→コード修正→PR作成→本番反映まで完結 外出中にスマホからバグ報告を送り、Claude Codeが修正・デプロイまで対応
マーケティングの自動化 cronジョブで休眠ユーザーへのフォローメールを自動配信 一定期間ログインのないユーザーにサービス活用方法や新機能紹介メールを定期送信
スケジュール管理・カレンダー連携 Googleカレンダーの空き確認→日程提案→参加者への連絡まで自動化 議事録を送るだけで次回打ち合わせの日程調整と参加者への通知を自動実行

OpenClawのユースケースを詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事

「OpenClawでは実際にどんなことができるの?」「自分の仕事にも使えるのかな?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。 「毎日のメール処理」「定型作業のルーティン」「情報収集」など、作業を誰かに依頼できたら[…]

①毎朝の情報収集を自動化

毎朝の業務開始前に、Slackの未読確認、メールチェック、SNSのトレンド確認、売上ダッシュボードの閲覧など、複数のアプリを巡回して情報収集を行っている方は多いでしょう。この作業だけで30分以上かかるケースも珍しくありません。

OpenClawなら、この一連の作業をすべて自動化できます。売上データ・サポート問い合わせ件数・SNSダイジェストなど、複数のソースから情報を収集し、1つのメッセージにまとめて、毎朝7時にSlackやTelegramに自動送信する設定が可能です。

ユーザーは朝届いたメッセージを読むだけで全体像を把握でき、情報収集にかかる時間を数分に短縮できます。また、SNSアプリを直接開く必要がなくなるため、意図せずタイムラインをスクロールして時間を消費してしまう問題も解消されます。

②スマホからバグ修正・本番反映

外出中にバグ報告が入った場合、通常はPCを開いてコードを確認し、修正・テスト・デプロイという一連の作業が必要です。OpenClawを導入していれば、この対応をスマホだけで完結させることができます。

  • バグの内容をSlackのOpenClawエージェントに送信
  • OpenClawが起動し、該当箇所を特定してバグを修正
  • PR(プルリクエスト)を自動作成
  • プレビューURLが返ってくるので、スマホのブラウザで動作確認
  • 問題なければ「マージして本番反映して」と指示して完了

PCを開く必要がないため、移動中や商談の合間でも初動対応が可能です。毎回完璧に動作するわけではありませんが、軽微なバグであればこのフローで十分対応できます。

実際に運用している開発者からは、「PCを開けない状況でも初動対応ができる安心感が大きい」という声が上がっています。

③マーケティングの自動化

OpenClawを活用すれば、cronジョブ(定期実行機能)を使って、マーケティング施策の一部を自動化できます。

たとえば、一定期間ログインしていないユーザーに対して、サービスの活用方法や新機能の紹介を含むフォローメールを自動で定期配信する仕組みを構築できます。手動でメール配信リストを管理したり、配信タイミングを調整したりする手間が不要になります。

この仕組みにより、ユーザーの再ログインやコンテンツ作成といった行動を促進し、リテンション(継続利用率)の向上が見込めます。マーケティング専任の担当者がいない小規模チームにとって、特に効果的なユースケースです。

④スケジュール管理・カレンダー連携

Google Workspace(Gmail・カレンダー・Drive等)と連携することで、OpenClawにスケジュール管理を任せることができます。

たとえば、会議の議事録やチャットの内容をOpenClawに送るだけで、次回のアクションに必要なスケジュールを自動で調整してくれます。具体的には、Googleカレンダー上の空き状況を確認し、適切な日時の候補を提案、参加者への確認メッセージの送信まで一連の流れを自動化できます。

日程調整は関係者が増えるほど往復のやりとりが増え、時間を取られる業務の一つです。OpenClawに任せることで、調整にかかるコミュニケーションコストを大幅に削減できます。

OpenClawとChatGPT(チャット型生成AI)の4つの違い

「ChatGPTで十分では?」と思う方も多いかもしれませんので、ここでは、OpenClawとチャットAIの根本的な違いを4つ解説します。

比較項目 ChatGPT等のチャット型生成AI OpenClaw
①システムアクセス テキストで手順を教えるだけ ファイル操作・ブラウザ制御を実際に実行
②操作方法 専用サイト/アプリを開く必要あり Slack・LINE・Telegram等から操作可能
③記憶 会話を閉じると文脈が失われる(限定的なメモリ機能あり) 永続メモリで使うほど最適化される
④カスタマイズ性 提供元のサーバー上で動作、カスタマイズに制限あり オープンソース、LLM選択・行動ルール等を自由に設定可能

①システムへのフルアクセス(ファイル操作・ブラウザ制御)

ChatGPTは、チャットウィンドウの中で回答を生成するだけです。「ファイルを作って」と頼んでも、「こういうコマンドを実行してください」とテキストで手順を教えてくれるだけです。

OpenClawは違います。サーバー上でファイルの作成・編集・削除を実際に実行します。 ブラウザの操作やターミナルコマンドの実行も可能です。「教えてくれるAI」と「代わりにやってくれるAI」の違いです。

②使い慣れたチャットアプリから操作可能(Gateway機能)

OpenClawは、Slack・Telegram・LINE・Discord・WhatsApp・Microsoft Teams・Signalなど20以上のメッセージングプラットフォームに対応しています(対応チャネル一覧)。

つまり、普段使っているチャットアプリからOpenClawに指示を出し、結果を受け取れます。専用アプリのインストールも、ブラウザを開く必要もありません。通勤中にスマホからSlackで「あの作業やっておいて」と一言送るだけで、サーバー上のOpenClawが対応してくれます。

③永続メモリで使うほど賢くなる

ChatGPTはブラウザのタブを閉じると、その会話の文脈は失われます(カスタム指示やメモリ機能はあるものの、限定的)。

一方、OpenClawは永続メモリを持っています。名前、好み、仕事のスタイル、過去の指示内容を記憶し、使えば使うほどユーザーに最適化されていきます。初回セットアップ(ブートストラップ)で設定した情報は、会話をリセットしても消えません。

④ローカル実行によるカスタマイズ性

ChatGPTはOpenAIのサーバー上で動作するため、ユーザーがカスタマイズできる範囲は限られます。

OpenClawはオープンソースで、あなたのサーバー上で動作します。接続するLLM(Claude、GPT、Gemini、ローカルLLMなど)を自由に選べるほか、ワークスペースの構成やエージェントの行動ルールも細かくカスタマイズできます。

ただし、ローカル実行だからといって安全というわけではありません。セキュリティリスクについては後述の「セキュリティリスク」セクションで詳しく解説しています。

OpenClawの3つのセキュリティリスク【要注意】

OpenClawは、ターミナルコマンドの実行、ファイルの読み書き、Web閲覧、メッセージ送信などの強力な権限を持っています。これは便利な反面、大きなセキュリティリスクも伴います。

リスク 内容 具体例
①情報漏洩・ファイル改ざん サーバー上のファイルに自由にアクセスできるため、情報の外部送信やファイルの削除・改ざんが起こりうる。APIキー等が平文保存されている点も危険 認証情報を狙うマルウェア(RedLine、Lumma)がすでに確認されている
②脆弱性の悪用 リモートから悪意あるコマンドを実行させられる脆弱性が報告されている。デフォルト設定ではGatewayが外部に露出するケースも 実際に多数の露出インスタンスが発見されている
③ClawHubのリスク 機能拡張用の「スキル」に脆弱性が含まれている可能性がある 約4,000ファイル中 約7%(283個)に脆弱性が確認

リスク①:情報漏洩・ファイル改ざん

OpenClawはサーバー上のファイルに広範なアクセス権を持つため、気づかないうちに情報が外部に送信されたり、ファイルが削除・変更されるリスクがあります。APIキーや認証情報は平文(暗号化されていない状態)で保存されるため、これらが漏洩すると深刻な被害につながります。

AIがPC上のあらゆる操作を実行できてしまうため、被害の範囲が広くなりやすい点が特徴です。実際に、OpenClawの認証情報ファイルを狙うマルウェア(RedLine、Lumma)がすでに確認されています。

参考:The New Stack – OpenClaw Security Analysis

リスク②:脆弱性の悪用

OpenClawには複数の脆弱性が発見されています。リモートから悪意あるコマンドを送り込み、OpenClawに実行させることが可能な脆弱性も報告されています。また、デフォルト設定のまま運用すると、Gatewayがインターネット上に露出し、誰でもアクセス可能な状態になるケースがあります。実際に多数の露出インスタンスが発見されています。

リスク③:ClawHub(スキルマーケット)のリスク

OpenClawの機能を拡張する「スキル」を公開・入手できるマーケットプレイス「ClawHub」にもリスクがあります。約4,000ファイルをスキャンした調査では、約7%(283個)に脆弱性が含まれていたことが報告されています。人気のスキルでも問題を含むケースがあるため、インストール前に内容を確認する習慣が重要です。

OpenClawを安全に使うための5つの対策

OpenClawを使う際は、以下の対策を必ず行ってください。

対策①:セキュリティドキュメントをボットに実装させる

OpenClaw公式がセキュリティドキュメントを公開しています。このドキュメントのURLをOpenClawに渡し、「この内容に従ってセキュリティ設定を実装して」と指示することで、OpenClaw自身にセキュリティ設定を構築させることができます。

手動で1つずつ設定するよりも漏れが少なく、初心者でも公式推奨のセキュリティ水準を確保しやすい方法です。セットアップ直後、他の作業を始める前にまずこの対策を実行してください。

対策②:最小権限の原則を守る

OpenClawはデフォルトでファイル削除・メッセージ送信・ネットワークリクエストなど広範な操作を実行できます。しかし、すべての操作を無制限に許可しておくと、誤動作や悪意ある指示による被害が拡大します。

影響の大きい操作(ファイル削除、外部へのデータ送信、本番環境への反映など)は、OpenClawが自動実行できないよう事前承認制に設定しましょう。OpenClawが該当操作を実行しようとした際に、ユーザーの承認を求めるフローを挟むことで、意図しない操作を防止できます。

対策③:ガードレールを設定する

OpenClawは自律的にタスクを実行し続けるため、エラーが発生した場合に再試行を繰り返し、APIコストが膨らんだり、意図しない操作が連鎖するリスクがあります。以下のようなガードレール(安全装置)を設定し、暴走を防ぐ仕組みを入れてください。

ガードレールの例 設定内容
失敗時の自動停止 タスクが3回連続で失敗したら自動停止する
実行時間の上限 1タスクあたりの実行時間を10分に制限する
API呼び出し回数の上限 1セッションあたりのAPI呼び出し回数に上限を設ける
通知設定 エラー発生時にSlackやTelegramに通知を送る

対策④:小さく始める

OpenClawは20以上のチャットアプリ連携、多数のスキル(拡張機能)、複数のLLM接続など、機能が非常に豊富です。しかし、最初からすべてを有効にすると、問題が発生した際に原因の特定が困難になります。

推奨する段階的な導入ステップ

ステップ 内容
Step 1 Gateway(Web UI)のみで基本操作を確認する
Step 2 チャットアプリ連携を1つだけ追加する(例:Telegram)
Step 3 スキルを1〜2個だけ追加し、動作を検証する
Step 4 問題がなければ、連携先やスキルを徐々に拡張する

慣れないうちに大量のスキルをインストールしたり、複数のチャットアプリを同時に接続すると、セキュリティリスクの管理が難しくなります。1つずつ追加し、動作を確認してから次に進むのが安全です。

対策⑤:重要なデータがある環境では使わない

OpenClawはサーバー上のファイルに広範なアクセス権を持つため、機密情報や重要なデータが保存されているマシンでの運用は避けてください。

推奨される環境構成

環境 推奨度 理由
OpenClaw専用のVPS 他のデータと完全に分離されており、万が一の被害が限定される
OpenClaw専用のMac mini 業務用PCとは別の端末で運用することで、機密データへのアクセスを遮断できる
業務用PC(普段使いのマシン) × 顧客データ・社内資料・認証情報など、漏洩時の被害が大きいデータが存在する

「自分のPCで手軽に試したい」という場合でも、OpenClaw専用のユーザーアカウントを作成し、アクセスできるフォルダを限定するなど、最低限の隔離措置を行ってください。業務で使用しているメインのユーザーアカウントでそのまま運用することは避けるべきです。

OpenClawの料金・コスト

OpenClawのソフトウェア自体は完全に無料です。GitHubから誰でもダウンロードできます。
費用がかかるのは①実行環境②LLM APIの2つです。

①実行環境の選び方とコスト

OpenClawを常時稼働させるには、24時間電源が入り続ける専用の環境が必要です。主な選択肢は以下の3つです。

Mac miniなら、OpenClawがローカルファイル、コード、同一ネットワーク上の機器に直接アクセスできます。VPSの場合、OpenClawはインターネット上の隔離されたサーバーで動作するため、手元のPCのファイルやネットワーク機器には触れません。Mac miniであれば、ユーザーのPC環境とOpenClawの動作環境が同一になるため、ローカルファイルの操作やiMessage連携など、VPSでは実現できない機能が利用可能になります。

環境 初期コスト 月額コスト 常時稼働 手元のファイル操作 おすすめの人
VPS(Hostinger等) 0円 月5〜12ドル × サーバー内のみ まず試してみたい方・初期費用を抑えたい方
Mac mini 約9.5万円〜 電気代のみ ◎ ローカルファイルに直接アクセス 長期的にフル活用したい方
自分のPC 0円 電気代のみ × 電源オフで停止 とりあえず動かしてみたい方

②LLM APIコストを抑えるポイント

OpenClawでは、タスクの複雑さに応じてモデルを使い分けることでコストを大幅に削減できます。

タスクの種類 推奨モデル
複雑な推論(コード生成、分析等) 高性能モデル(Opus等):月100〜300ドル以上
日常タスク(メール要約、スケジュール確認等) 標準モデル(Sonnet等):月30〜80ドル
ルーチン作業(定型メッセージ送信等) 低価格モデル(Haiku等):月5〜20ドル

一方で、注意しなければならないコストの落とし穴も存在します。

注意すべきコストの落とし穴 内容
すべてのタスクをフラッグシップモデル(Opus等)で処理する 月額が一気に膨らむ
失敗時の再試行ループ 気づかないうちにAPI呼び出しが増える
高価格モデルでハートビート(定期チェック)を動かす 30分ごとにコストが発生

OpenClawのオススメ動作環境

OpenClawを常時稼働させるには、専用の環境が必要です。ここでは「mac mini」と「VPS」の2つの環境構築方法を紹介します。

項目 VPS(Hostinger) Mac mini
初期コスト 0円 約9.5万円〜
月額コスト 月5〜12ドル 電気代のみ(約数百円)
セットアップ 20-30分, 比較的簡単 約70分、技術知識が必要
常時稼働
手元のファイル操作 × サーバー内のみ ◎ ローカルファイルに直接アクセス
ローカルLLM △ 高額プラン必要 ◎ API料金ゼロで運用可
iMessage連携 ×
日本リージョン × なし ◎ 自宅で動作

OpenClawの理想の環境は「Mac mini」

OpenClawの全機能を活用できる環境はMac miniです。

VPSの場合、OpenClawはインターネット上の隔離されたサーバーで動作するため、ユーザーの手元のPCにあるファイルやネットワーク機器にはアクセスできません。操作範囲はサーバー内に限定されます。

一方、Mac miniであればOpenClawの動作環境とユーザーのPC環境が同一になります。ローカルファイルの操作、同一ネットワーク上の機器へのアクセス、iMessage連携など、VPSでは実現できない機能が利用可能です。

ただし、Mac miniには2つのハードルがあります

ハードル 内容
初期投資が高い 約9.5万円〜(Apple公式価格)。M4 Mac mini 16GBモデルが最低ライン
セットアップに技術知識が必要 開封からチャットアプリ連携まで最速70分。Docker・ターミナル等の知識が求められる

特に初期費用のハードルが大きく、「まず試してみたい」という段階でいきなり9.5万円を出すのはリスクがあります。

「Mac mini」が難しい方にはVPSがオススメ

「Mac miniが理想なのはわかったけど、費用的に難しい」「まず小さく試してみたい」という方には、VPS(仮想プライベートサーバー)がおすすめです。VPSなら、月5〜12ドル(約750〜1,800円)で、数分でOpenClawを体験できます。

特にHostingerのOpenClaw専用テンプレートを使えば、ワンクリックでデプロイ完了。Dockerやターミナルの知識は一切不要です。

「VPSだとOpenClawの意味がないのでは?」と思うかもしれませんが、OpenClawの核心的な機能のほとんどはVPSでも使えます。

VPSは「OpenClawとは何か」を手軽に体験するための入り口です。VPSで使い方を覚えてから、Mac miniにステップアップするのもおすすめの流れです。

※VPS(Hostinger)の注意点

  • 日本リージョンがない:Hostinger VPSのデータセンターは日本国内にはありません(拠点一覧)。日本から最も近いのはマレーシアですが、体感上の遅延はほとんど気にならないレベルです
  • タイムゾーンの制約:サーバーのタイムゾーンがUTCのため、cronジョブで日本時間を指定するには追加設定が必要な場合があります

OpenClawの環境構築:VPSとMac miniの比較まとめ

VPS、Mac miniはどちらも常時稼働には対応していますが、大きな違いは「OpenClawがどこまでアクセスできるか」です

VPSはサーバー内の操作に限られるのに対し、Mac miniなら手元のファイルやiMessage、同じネットワーク上の機器にも直接アクセスできます一方で、初期費用やセットアップの手軽さではVPSが圧倒的に有利ですまず試してみたい方はVPS、長期的にフル活用したい方はMac miniという使い分けがおすすめです

こんな方にオススメ 活用方法
まず試してみたい・初期費用を抑えたい VPS
長期的にコストを抑えたい・API料金をゼロにしたい Mac mini
手元のPCのファイルをAIに操作させたい Mac mini
とりあえず動かしてみたい(常時稼働は不要) 自分のPC

【注意】セキュリティについて(VPS・Mac mini共通)

VPSでもMac miniでも、OpenClawにはセキュリティリスクがあります。 「Mac miniなら手元にデータがあるから安全」と思いがちですが、実際にはそうとは限らず、下記のようなリスクが潜んでいます。

  • OpenClawのGatewayはデフォルトで外部からアクセス可能な設定になっている
  • APIキーや認証情報が平文で保存される
  • LLMが読み取ったデータは、応答を通じて外部に漏洩する可能性がある
  • すでにOpenClawの認証情報を狙うマルウェアが確認されている

VPS・Mac miniどちらを使う場合でも、機密データを扱う前には、必ずセキュリティ対策を行ってください。

【実践】OpenClawをVPS上で活用する方法

VPSとは、インターネット上に借りられる「自分専用のパソコン」のようなものです。月額数百円〜で利用でき、24時間電源が入ったまま動き続けるため、OpenClawの常時稼働に適しています。

自分のPCでもOpenClawは動かせますが、PCの電源を切ると停止してしまいます。OpenClawの真価を発揮するには、常時稼働できる環境が必要です。

VPSなら常に動き続けるので、寝ている間もOpenClawが仕事をしてくれます。OpenClawの大きな強みは、あなたが寝ている間や外出中にも自律的に動いてくれることです。

例えば、「毎朝7時に売上レポートをSlackに送って」「フェードアウトしたユーザーにフォローメールを自動配信して」といった指示は、24時間動き続けているからこそ実現できます。PCの電源を切ってしまうと、朝のブリーフィングも自動配信も止まってしまいます。この記事ではVPSでのセットアップを解説します。

Step①:Hostingerでサーバーを契約する

まず、HostingerのOpenClaw専用ページにアクセスします。

Hostinger OpenClaw VPS

このページからVPSを契約すると、OpenClawが最初からインストールされた状態でサーバーが立ち上がります。面倒なDockerやターミナルの設定は不要です。

なぜHostingerなのか? OpenClaw公式がHostinger用のワンクリックテンプレートを用意しており、技術的な知識がなくても数分でデプロイできるためです。他のVPS(ConoHa、DigitalOcean等)でも動かせますが、手動でDockerを設定する必要があり、初心者にはハードルが上がります。

契約プランを選択する

プランはいくつかありますが、KVM 2がおすすめです。

プラン CPU メモリ ストレージ おすすめ度
KVM 1 1コア 4GB 50GB △ 最小構成
KVM 2 2コア 8GB 100GB ◎ おすすめ
KVM 4 4コア 16GB 200GB ○ ローカルLLM向け

OpenClawは、毎回のリクエストでワークスペースやメモリ、会話履歴などをまとめて読み込むため、意外とメモリを消費します。KVM 1(4GB)だとセットアップの途中で動作が重くなったり、複数のタスクを同時に処理する際に不安定になることがあります。KVM 2(8GB)ならその心配がなく、日常的な利用には十分です。KVM 4は、VPS上でローカルLLMも動かしたい上級者向けです。

契約期間を選択する

まず試してみたい方は1ヶ月プランがおすすめです。 最小コストでOpenClawを体験できます。長期利用が決まっている方は24ヶ月プランが月額最安です。

オプションの設定をする

購入画面で以下のオプションを確認してください。設定を確認したら、購入を完了してください。

設定項目 推奨設定 理由
Ready to use AI(すぐ使えるAI) オフにする 後から自分でAPIキーを設定した方がコストを抑えられます
自動バックアップ オン推奨(月3ドル程度) 設定をミスしても「復元」ボタン1つで元に戻せるので安心です
ロケーション 日本から近い拠点を選択 サーバーを置く場所のイメージ。日本に近いほど応答が速くなります

※2026年3月17日追記:現在はロケーション選択メニューが購入画面に表示されず、最寄りのデータセンターが自動選択される仕様に変更されています。日本からの場合、アジア圏(マレーシア等)が選択されることが多いようです。詳しくはHostinger公式のサーバーロケーション情報をご確認ください。

Step②:OpenClaw Configuration画面を設定する

購入が完了すると、すぐにOpenClaw Configuration画面が表示されます。ここでGateway Token(ログイン用の鍵)とAPIキー(AIの頭脳)をまとめて設定します。

この画面に表示される項目は以下の通りです。

項目 必須? 説明
Gateway Token 必須 OpenClawのダッシュボードにログインするための鍵(自動生成済み)
Anthropic API Key おすすめ Claude(AI)を使うためのキー
OpenAI API Key 任意 GPTモデルを使う場合
Gemini API Key 任意 Google Geminiを使う場合
X API Key 任意 Grokモデルを使う場合
WhatsApp number 任意 WhatsApp連携する場合
Telegram bot token 任意 Telegram連携する場合

まずは「Gateway Token」と「Anthropic API Key」の2つだけ設定すればOKです。 他の項目は後から追加できるので、最初は空欄で問題ありません。

Gateway Tokenを保存する

Gateway Tokenは自動で生成されています。これはOpenClawのダッシュボードにログインするためのマスターキーです。

必ずやること
トークン横のコピーボタンをクリックし、パスワードマネージャーに保存する
やってはいけないこと
チャットに貼り付ける
スクリーンショットに残す
メモファイルに保存する

このトークンが漏洩すると、他人があなたのOpenClawを操作できてしまいます。パスワードと同じ扱いをしてください。

Step③:Anthropic APIキーを取得・設定する

OpenClawが自分で考えて動くためには、「頭脳」となるAI(LLM)を接続する必要があります。OpenAIやGeminiなど複数のAIに対応していますが、ここではAnthropic Claudeで設定します。Claudeは精度が高く、OpenClawとの相性が良いため、多くのユーザーに利用されています。

Anthropicアカウントを作成する

以下のURLからAnthropicのコンソールにアクセスし、アカウントを作成してください。

https://console.anthropic.com

メールアドレスで登録するか、Googleアカウントでログインできます。

クレジットをチャージする

アカウント作成後、APIを使うためにクレジット(残高)をチャージします。

  1. 左メニューの 「Settings」 をクリック
  2. 「Billing」 をクリック
  3. クレジットカード未登録の場合は、画面の案内に従ってカード情報を登録
  4. 「Buy credits」 をクリックしてチャージ額を入力

直接リンク:https://console.anthropic.com/settings/billing

おすすめのチャージ額

チャージ額 Tier 1分あたりの入力トークン おすすめ度
5ドル Tier 1 3万トークン △ セットアップ時に制限にかかりやすい
40ドル Tier 2 45万トークン ◎ おすすめ

※Tier(ティア)とは? AnthropicのAPIには利用量に応じた「ランク制度」があります。チャージした累計金額が上がるとTierも上がり、1分あたりに使えるリクエスト数やトークン量(=AIに送れるテキストの量)が増えます。

Tier 1(5ドルチャージ)の場合、1分あたりの制限は以下のようになっています。

モデル リクエスト/分 入力トークン/分 出力トークン/分
Claude Sonnet 50回 3万 8千
Claude Opus 50回 3万 8千
Claude Haiku 50回 5万 1万

OpenClawは1回のリクエストで数万トークンを消費することがあるため、Tier 1だとすぐに制限に達し、OpenClawが一時的に無反応になることがあります。

※なぜ40ドルなのか?
40ドルチャージするとTier 2に上がり、入力トークンの制限がTier 1の約15倍に緩和されます。
セットアップもスムーズに進み、通常利用ならしばらく持つので、最初から40ドルがおすすめです。

支出ガードレールを設定する(高額請求の防止)

予想外の高額請求を防ぐために、月額の支出上限を設定しておきましょう。OpenClawは自律的に動き続けるため、気づかないうちにAPI呼び出しが増えることがあります。

  1. 左メニューの 「Settings」「Limits」 をクリック
  2. 「Change limit」 をクリック
  3. 月額上限を入力(例:100ドル)して保存

上限に達するとAPIの利用が自動で停止するため、予想外の高額請求を防げます。

直接リンク:https://console.anthropic.com/settings/limits

APIキーを生成する

  1. 左メニューの 「API Keys」 をクリック
  2. 「Create Key」 をクリック
  3. 名前を入力(例:「OpenClaw」)
  4. キーが表示される → 一度しか表示されないので、すぐにパスワードマネージャーへ保存

直接リンク:https://console.anthropic.com/settings/keys

APIキーをHostingerに貼り付ける

HostingerのOpenClaw Configuration画面に戻り、「Anthropic API Key」 欄にコピーしたキーを貼り付けます。

Step④:デプロイして起動する

Gateway TokenとAnthropic API Keyを入力したら、画面下部の「Deploy」ボタンをクリックします。

数分でOpenClawのインストールが完了し、サーバーが起動します。

 Deploy後にHostingerのアンケート(「VPSの利用目的は?」等)が表示されることがありますが、
これはHostinger側のアンケートでOpenClawの設定とは関係ありません。回答してもスキップしてもどちらでもOKです。

Step⑤:OpenClaw Gatewayにログインする

デプロイが完了すると、HostingerのDocker Manager画面にOpenClawプロジェクトが「Running」と表示されます。

  1. OpenClawプロジェクトの 「Open」ボタン をクリック
  2. Gatewayのログイン画面が表示される
  3. Step②で保存した Gateway Token を貼り付けてログイン

※ブラウザに「Not Secure(保護されていない通信)」と表示される場合がありますが、
これはHTTPS未設定のためです。公共Wi-Fiでの利用は避け、ご自宅のネットワークから接続してください

Step⑥:初回ブートストラップ(AIの人格設定)

ここまでの設定で、OpenClawは「動ける状態」になりました。
最後に、OpenClawにあなたのことを教えて「あなた専用のAI」に仕上げましょう。

Gatewayのチャット画面で 「こんにちは」 と送信すると、初回セットアップ(ブートストラップ)が始まります。
日本語でやりとりできるので安心してください。OpenClawがあなたについていくつか質問してきます。

質問内容

  • あなたの名前、タイムゾーン
  • OpenClawにどう呼んでほしいか
  • ボットの口調・スタイル(フォーマル?カジュアル?)
  • 一緒にどんな仕事をするか

回答のコツ

ここは丁寧に答えるのがおすすめです。OpenClawは永続メモリを持っているため、
ここで設定した内容を記憶し、使うほどあなたに最適化されていきます。ChatGPTのようにタブを閉じたら忘れるということはありません。

【実践】OpenClawの基本的なコマンドと操作方法

セットアップが完了したら、まずは基本操作を覚えておきましょう。

OpenClawでよく使うコマンド

チャット欄にそのまま入力すればOKです。

会話が長くなってOpenClawの応答がおかしくなったときは、 /new で会話をリセットすると改善することが多いです。
リセットしても、永続メモリに保存された情報は消えないので安心してください。

コマンド 説明
/new 会話をリセットして新しいセッションを開始する
/status 現在のセッション情報やトークン使用量を確認する
/restart OpenClaw Gatewayを再起動する

OpenClawを試してみる:ファイルを作らせてみる

セットアップが正しくできたか確認するために、OpenClawに簡単な指示を出してみましょう。チャット欄に以下を入力してください。

「ワークスペースに『hello-openclaw.txt』というファイルを作って、中に今日の日付と『OpenClawセットアップ完了!』と書いてください」

ファイルが作られたら、続けてこう聞いてみてください。

「さっき作ったファイルの中身を見せて」

OpenClawがファイルの中身を読み取って表示してくれます。

ChatGPTやGeminiに同じことを頼むと、「ターミナルでechoコマンドを…」と手順を説明されるだけです。
OpenClawは指示した瞬間にサーバー上で実際にファイルを作り、中身も読んで返してくれます。 これが「教えてくれるAI」と「代わりにやってくれるAI」の違いです。

OpenClawに関するよくある質問

Q1:OpenClawは無料で使えますか?

ソフトウェア本体は完全に無料です。GitHubからオープンソースとして公開されており、誰でもダウンロードできます。ただし、実行環境(VPSの月額費用等)とLLM API(Claude等の利用料)には費用がかかります。VPSは月5〜12ドル程度、LLM APIは利用するモデルや頻度によって月5〜300ドル程度が目安です。ローカルLLMを使えばAPI料金はゼロにできますが、Mac mini等のハードウェアが必要になります。

Q2:Windows環境でも使えますか?

使えます。OpenClawはmacOS・Windows・Linuxのすべてに対応しています。ただし、Windows環境ではWSL2(Windows Subsystem for Linux 2)が必須です。ネイティブWindowsでの動作はサポートされていないため、事前にWSL2をインストールしてください。なお、VPSで運用する場合はサーバー側がLinuxで動作するため、手元のOSに関係なく利用できます。

Q3:日本語での指示は通りますか?

問題なく通ります。OpenClawの「頭脳」となるLLM(Claude、GPT等)が日本語に対応しているため、日本語で指示を出し、日本語で返答を受け取れます。初回セットアップ(ブートストラップ)も日本語で行えます。ただし、一部のスキル(拡張機能)やエラーメッセージは英語で表示される場合があります。

Q4:ChatGPTやClaude Codeとは何が違いますか?

ChatGPTはチャットウィンドウ内でテキストの回答を生成するツールです。「ファイルを作って」と頼んでも手順を教えてくれるだけで、実際にファイルを作成することはできません。OpenClawはサーバー上でファイル操作・メール送信・コード実行などを実際に実行します。

Claude Codeはコーディングに特化したAIエージェントで、コードの生成・修正・レビューに強みがあります。OpenClawはClaude Codeを「ツールの1つ」として内部で呼び出すことができ、コーディング以外のタスク(メール送信、スケジュール管理、情報収集など)も含めた幅広い業務を自律的に処理できる点が異なります。

Q5:どのLLM(AIモデル)を使うのがおすすめですか?

タスクの複雑さとコストのバランスで使い分けるのがおすすめです。

タスクの種類 推奨モデル 月額目安
複雑な推論(コード生成、分析等) Claude Opus等の高性能モデル 月100〜300ドル以上
日常タスク(メール要約、スケジュール確認等) Claude Sonnet等の標準モデル 月30〜80ドル
ルーチン作業(定型メッセージ送信等) Claude Haiku等の低価格モデル 月5〜20ドル

多くのユーザーはClaude Sonnetを標準モデルとして利用し、複雑なタスクのみOpusに切り替える運用をしています。すべてのタスクをフラッグシップモデルで処理すると月額が大幅に膨らむため注意してください。

Q6:常時稼働させるにはどうすればいいですか?

OpenClawを24時間動かし続けるには、常時電源が入っている環境が必要です。選択肢は主に3つあります。

環境 初期コスト 月額コスト 特徴
VPS(Hostinger等) 0円 月5〜12ドル 手軽に始められる。初心者におすすめ
Mac mini 約9.5万円〜 電気代のみ ローカルファイル操作やiMessage連携が可能
自分のPC 0円 電気代のみ 電源を切ると停止するため常時稼働には不向き

まず試してみたい方はVPS、長期的にフル活用したい方はMac miniがおすすめです。自分のPCでも動作確認は可能ですが、電源を切るとOpenClawも停止するため、常時稼働には適していません。

Q7:セキュリティは大丈夫ですか?

OpenClawはサーバー上で強力な権限を持って動作するため、セキュリティリスクは存在します。主なリスクは以下の3つです。

  • APIキーや認証情報が平文(暗号化されていない状態)で保存される
  • デフォルト設定ではGatewayが外部からアクセス可能な状態になる
  • OpenClawの認証情報を狙うマルウェア(RedLine、Lumma)がすでに確認されている

ただし、公式のセキュリティドキュメントに従った設定、最小権限の原則の適用、専用環境での運用といった対策を行うことで、リスクを大幅に軽減できます。詳しくは本記事の「OpenClawを安全に使うための5つの対策」セクションをご確認ください。

Q8:企業での導入は可能ですか?

技術的には可能ですが、セキュリティリスクの理解と対策が必須です。OpenClawはサーバー上で強力な権限を持って動作するため、企業のガバナンス基準を満たすには以下のような追加対策が必要になります。

  • OpenClaw専用の隔離された環境の構築
  • アクセス制御と権限管理の設定
  • 操作ログ・監査ログの整備
  • 社内セキュリティポリシーとの整合性確認
  • 機密データへのアクセス制限

現時点では個人利用や小規模チームでの活用が中心であり、大規模な企業導入の実績は限定的です。導入を検討する場合は、まず検証環境で十分にテストを行ってから本番運用に移行してください。

Q9:OpenClawが動かない・応答しない場合はどうすればいいですか?

OpenClawが無反応になる主な原因と対処法は以下の通りです。

症状 主な原因 対処法
指示を送っても反応がない APIのレート制限に達している しばらく待つか、Anthropicコンソールでチャージ額・Tierを確認する
応答が途中で止まる 会話が長くなりトークン上限に達している /new コマンドで会話をリセットする
エラーメッセージが表示される APIキーの期限切れ・残高不足 Anthropicコンソールで残高を確認し、必要に応じてチャージする
Gateway自体にアクセスできない サーバーが停止している HostingerのDocker Managerで「Running」状態を確認し、停止していれば再起動する

上記で解決しない場合は、/restart コマンドでGatewayを再起動してください。それでも改善しない場合は、OpenClawのGitHub Issuesで同様の事例がないか確認することをおすすめします。

Q10:OpenClawとClaude Cowork(Dispatch)はどう違いますか?

どちらも「AIにPCの作業を任せる」ツールですが、提供元・設計思想・対象ユーザーが異なります。

手軽に始めたい方やセキュリティを重視する方にはClaude Cowork(Dispatch)、カスタマイズ性やコスト面の自由度を求める方にはOpenClawが適しています。

Claude CoworkのDispatch機能について詳しくは、以下の記事で解説しています。

まとめ:OpenClawは次世代のAIアシスタント

この記事では、OpenClawの基本から、できること、ChatGPTとの違い、セットアップ手順、セキュリティリスクまで解説しましたが、いかがだったでしょうか。

▼この記事のポイント

  • OpenClawとは:サーバー上で24時間稼働し、自律的に仕事をこなすオープンソースのAIエージェント
  • ChatGPTとの違い:チャットで回答するだけでなく、ファイル操作やメール送信など実際のアクションを実行できる
  • セットアップ:Hostinger VPSならワンクリックデプロイで、技術知識がなくても数分で始められる
  • セキュリティ:強力な権限を持つため、セキュリティ対策は必須。小さく始めて、慣れてから拡張するのが安全

OpenClawは、コーディングエージェント(Claude Code等)が1年で「当たり前」になったのと同様に、1〜2年で多くの人が使う時代が来る可能性があります。 ただし、現時点ではセキュリティリスクを十分に理解した上で、安全な環境から小さく始めることが大切です。

まずはVPSでセットアップして、OpenClawの可能性を体感してみてください。

OpenClaw セミナーバナー