生成AI関連の求人の増加
Indeedによると、2023年7月31日時点、Indeedに掲載された求人のうち生成AIに関連する求人の割合は0.02%です。
この割合は低いように感じるかもしれませんが、インテリアコーディネーターやスポーツクラブスタッフといった比較的身近な職業と同程度の割合のようです。
また、2022年までほとんど掲載されていなかったことを考えると、生成AI関連の求人が大幅に増えていると言えます。

生成AIに関連する求人の職種分布
生成AIに関連する求人の職種分布を見ると、Webエンジニアやシステムエンジニア、フロントエンジニアなど、開発関連の職種が多いことが分かります。
しかし一方で、Webデザイナーやui/uxデザイナー、データ分析など、生成AIの活用によって既存の仕事の質を向上させたり、労力を削減することができる職種(下記データでは「主に強化関連」と表記)の求人もあることが分かります。
また、バックオフィス業務や営業等も、生成AIを利用して行うといった趣旨の求人があるようです。

新しい職種「プロンプトエンジニア」の登場
プロンプトエンジニアとは、生成AIを活用して、質問や課題に対する答えや解決策を提示する人々のことを指します。
彼らは、生成AIの能力を最大限に活かすために、適切なプロンプト(質問や指示)を作成し、AIから得られる回答や提案を分析・評価します。
Indeedによると、生成AIに関連する求人のうち、プロンプトエンジニアが占める割合は7.8%を占めており、これは上記の上位20職種のうち、1位のWebエンジニアに続いて上位の割合となっています。(プロンプトエンジニアの定義はまだ定まっていないため、上位20職種には含まれていない)

今後も生成AI関連の求人は増え続けるのか
ここまでIndeedによる生成AI関連求人の増加についてまとめましたが、では今後も生成AIに関連する求人は増え続けるのでしょうか?
それに対する筆者の答えは「Yes」です。その理由を「独自生成AIを開発する企業の増加」と「生成AIを活用する企業や行政の増加」の2つに分けて説明します。
独自生成AIを開発する企業の増加
独自の生成AIを開発することで、企業の持つ顧客や業界特有のニーズに対応することができたり、顧客データや機密情報のセキュリティを確保することができます。
これらの理由から、独自の生成AI開発をする企業が増えており、それに応じて生成AIの開発に関連する求人が増えることが考えられます。
生成AIを活用する企業や行政の増加
生成AIの有用性を認めて、厳格なガイドラインのもと生成AIの導入を開始または検討している企業や行政も増えています。
8月23日には東京都が文章生成AI「ChatGPT」の業務利用を開始しました。
このような流れに応じて、今後生成AIに関連する求人は増加していくと考えられます。