2026年4月16日、AnthropicがClaude Opus 4.7を正式リリースしました。2026年2月のOpus 4.6から約2ヶ月というこれまでの更新ペースを維持したアップデートで、コーディング性能・高解像度ビジョン・自己検証機能・ファイルシステムベースのメモリなど、複数の領域で実質的な改善を遂げています。
料金はOpus 4.6と同じ(入力$5/百万トークン・出力$25/百万トークン)のまま据え置かれており、本日より利用可能です。
この記事では、Claude Opus 4.7について、主な特徴・ベンチマーク・Mythos PreviewやClaude Opus 4.6との性能差などを整理しながら、徹底解説します。ぜひ最後までご覧ください。
Claude Opus 4.7とは

Claude Opus 4.7は、Anthropicが2026年4月16日にリリースした、Claude Opusシリーズの最新モデルです。Opus 4.6の直接的な上位モデルとして提供され、約2ヶ月毎というAnthropicのリリースサイクルに沿って登場しました。
AnthropicのClaudeモデルはOpus・Sonnet・Haikuの3シリーズで構成されており、Opusは最上位に位置する最も高性能なラインです。Opus 4.7はそのOpusシリーズの現時点での最新版で、コーディング・ビジョン・長時間の自律タスク・複雑な知識業務を主な得意領域としています。
Sonnetシリーズと比較すると、Opusはより高い処理能力を持つ一方でコストも高く、「難易度の高い複雑なタスク」に向いたモデルです。日常的な質問応答や軽いタスクはSonnetで十分ですが、長時間にわたる自律作業・複数ステップの推論・高精度が求められるコーディングエージェントなどではOpusの優位性が発揮されます。
Opus 4.7における主要な改善は、コーディング性能の向上・高解像度ビジョンへの対応(解像度約3倍)・出力前の自己検証機能・ファイルシステムを活用したメモリ保持・新しい推論エフォートレベル「xhigh」の追加などがあります。
Claude Opus 4.7とMythos Previewの関係
Opus 4.7にはもう一つ重要な文脈があります。Anthropicは2026年4月、Project Glasswingを通じてClaude Mythos Previewを発表し、AIのサイバーセキュリティリスクを強調しました。Claude Opus 4.7はこの流れを直接受けたモデルです。
Anthropicは公式ブログで「Opus 4.7はMythos Previewと同レベルのサイバー能力を持たない。実際、トレーニング段階でこれらの能力を意図的に抑制する取り組みを試みた」と明言しています。Mythos Previewは主要OSや主要ブラウザのゼロデイ脆弱性を自律的に発見・悪用できる能力があるとされており、その能力を一般公開モデルに持ち込まないよう設計段階から対策を講じています。
Anthropicは「Opus 4.7で展開したサイバーセーフガードから学ぶことが、最終的にMythosクラスのモデルを広くリリースする目標に向けた取り組みを助ける」とも述べており、Opus 4.7はMythosの安全なスケールアップに向けた実験台でもあります。
セキュリティ専門家が脆弱性調査・ペネトレーションテスト・レッドチーミングなど正当なサイバーセキュリティ目的でOpus 4.7を使いたい場合は、Anthropicの新設「Cyber Verification Program」への参加が推奨されています。
参考:Anthropic
Claude Opus 4.7の主な5つの特徴
①コーディング性能の向上
Opus 4.7最大の改善点はコーディング性能です。実際のオープンソースリポジトリのバグ修正能力を測るSWE-bench Verifiedでは、Opus 4.6の80.8%から87.6%へ6.8ポイント上昇しました。より難易度の高いSWE-bench Proでは64.3%を記録しています。
VentureBeatは「Opus 4.7とGPT-5.4を直接比較可能なベンチマークで比較すると7対4でOpus 4.7が上回っており、競争は接近している」と評しています。コーディング・知識業務・視覚理解では明確なリード、抽象推論はほぼ同水準という状況です。

早期導入を行なったテスター企業での活用実績もOpus4.7の性能の高さを裏付けています。CursorはCursorBench(Cursor IDE内でのコーディング評価)で58%から70%への大幅な改善を報告。楽天はRakuten-SWE-Benchで「Opus 4.6比3倍の本番タスク解決数」を達成し、Code Quality・Test Qualityともに二桁台の改善を確認しています。
Anthropic自身も「Opus 4.7は最も難しいタスクで特に顕著な改善を示しており、これまで密な監視が必要だった難易度の高いコーディング作業をOpus 4.7に安心して委ねられると報告するユーザーが増えている」と説明しています。
参考・引用:Anthropic
②前モデル比較約3倍の高解像度ビジョン
Opus 4.7ではClaudeシリーズ初の高解像度画像サポートを搭載しています。対応最大解像度が長辺1,568ピクセル(約1.15メガピクセル)から長辺2,576ピクセル(約3.75メガピクセル)へ、約3倍に拡大しました。
スクリーンショット解析・化学構造式の読み取り・細かい文字を含む技術図面の理解・密度の高い財務書類の解析といった領域でより実用的に生成AIを活用していくことができるのではと期待されます。一方で注意点として、高解像度画像は低解像度より多くのトークンを消費するため、ビジョンタスクの処理コストは増加する可能性があります。

参考・引用:Anthropic
③回答前の自己検証機能
Opus 4.7はアウトプットを返す前に自分の作業を検証する仕組みを持っています。Anthropicは「複雑で長時間にわたるタスクを厳格かつ一貫して処理し、指示に正確に従い、報告前に自分の出力を検証する方法を自ら考え出す」と説明しています。
HexのCTO、Caitlin Colgrove氏は「Opus 4.7はデータが欠落している場合に、もっともらしいが誤ったデータを返す代わりに正しく欠落を報告する。またOpus 4.6が引っかかるような矛盾したデータのトラップに抵抗する」と評価しています。
④ファイルシステムベースのメモリ改善
長期にわたる複数セッションの作業でのコンテキスト保持が改善されました。Anthropicは「Opus 4.7はファイルシステムベースのメモリをより上手に活用する。長い複数セッションの作業にわたって重要なノートを記憶し、それを活用して新しいタスクを引き受ける際に必要な事前説明を減らせる」と述べています。
参考:Anthropic
これにより、数時間から数日にわたる長期プロジェクトで毎回コンテキストを一から説明し直す手間が軽減されます。
⑤新しい推論モード「xhigh」
Claude Codeに新しい推論モード「xhigh(エクストラハイ)」が追加されました。従来はlow・high・maxの3段階でしたが、highとmaxの間にxhighが追加され、推論の深さとレイテンシ(応答速度)をより細かく制御できるようになりました。Claude Codeではすべてのプランでxhighがデフォルトに設定されています。
Anthropicのベンチマークによると、xhigh(100kトークン使用時)のスコアは71%で、これはOpus 4.6のmax(200kトークン使用時)の性能をすでに上回っています。
Claude Opus 4.7の料金とアクセス方法
Claude Opus 4.7の料金はOpus 4.6と変わりません。
これまでOpus 4.6とSonnet 4.6を使い分けていた方はそのままの感覚で切り替えられます。「重くて複雑なタスクはOpus、スピードとコストのバランスを取りたい日常的なタスクはSonnet」という使い分けの基準はそのまま引き継げます。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 入力トークン | $5 / 百万トークン |
| 出力トークン | $25 / 百万トークン |
| コンテキストウィンドウ | 100万トークン |
| モデルID(API) | claude-opus-4-7 |
利用できるプラットフォームは以下の通りです。
- Claude Platform(claude.ai):すべての有料プランで利用可能
- Claude API:
claude-opus-4-7で本日より利用可能 - Amazon Bedrock:本日より提供開始
- Google Cloud Vertex AI:本日より提供開始
- Microsoft Foundry:本日より提供開始
- GitHub Copilot:Copilot Pro+で段階的に展開。4月30日までプロモーション価格(7.5倍プレミアムリクエスト乗数)
Claude Opus 4.7の想定ユースケース
①コードベース全体のリファクタ・大規模バグ修正
複数ファイルにまたがるリファクタリングや、再現が難しい並行処理のバグ修正など、1回の指示では完結しない複雑なコーディングタスクが最も得意な領域です。CursorはCursorBenchで70%、WarpはTerminal Benchで以前のClaudeモデルが解けなかったタスクを複数クリアしたと報告しています。
②設計図・ダッシュボード・技術図面の解析
解像度が約3倍になったことで、スクリーンショット内の細かいUIコンポーネントや、化学構造式・回路図・財務書類内の数値を正確に読み取れるようになりました。Solve Intelligenceは「化学構造式の読み取りや複雑な技術図面の解釈で大幅な改善が見られた」と評価しています。
③数時間〜数日にわたる長期エージェントの常駐運用
ファイルシステムベースのメモリ改善と自己検証機能により、長いセッションにまたがる作業での一貫性が高まりました。Devinを開発するCognitionのCEOは「数時間にわたって一貫して作業し、困難な問題を諦めずに処理し続ける」と評価しています。
Claude Opus 4.7を実際に使ってみた
Taskhubマガジン編集部でも、Claude Opus 4.7を実際に使ってみました。今回は、入力規則が徹底されていなかったり、余計なスペースが入っていたりと、AIにとって読みづらい数値データを分析しやすい形に整形し、正しく分析することができるかを確認しました。
Claude Opus 4.6との回答差も比較し、それぞれの実務タスク上の性能差を確認していきます。
▼今回のテストデータのイメージと入力プロンプト
添付のファイルを読み取り、以下の質問に回答して
Q1事業部Bの2024年Q3売上合計
Q2 Cat05の月次平均売上
Q3 コスト率が最も高い事業部とそのコスト比率(小数点第2位まで)
Q4 前月比成長率が最大の月とその成長比率(小数点第2位まで)

Claude Opus 4.7でのテスト結果
未整形のデータを入力したところ、正しく「データが未整形であること」を認識し、計算前に読みやすい形に整形を行ってくれました。
自ら整形を行なったデータを基に分析、正しい計算を行うことができました。


Claude Opus 4.6でのテスト結果
同様のデータとプロンプトを入力し、Claude Opus 4.6でもテストを行いました。
結果としては、「データ未整形」であることを正しく検知できてはいるものの、最終の計算結果としては誤回答を出力するという結果となりました。
Claude Opus 4.7は前モデルと比べてコーディング性能が向上しているため、ファイル操作やその後の計算のパフォーマンスにおいて非常に優れていると言えます。
今回は簡易的な検証であるため、プロンプト次第ではClaude Opus 4.6でも正しい結果を出力することは可能ではありますが、「簡単なプロンプトとデータ添付のみで正しく分析できる」というのがClaude Opus 4.7の価値と言えます。


まとめ
Claude Opus 4.7は2026年4月16日にリリースされた、Anthropicが一般公開している最上位モデルの最新版です。コーディング性能の向上・約3倍の高解像度ビジョン対応・出力前の自己検証機能・ファイルシステムを活用したメモリ改善・新しい推論レベル「xhigh」の追加が主な改善点で、料金はOpus 4.6から変わらず入力$5/百万トークン・出力$25/百万トークンで提供されます。
料金が変わらない以上、基本的にはすぐ乗り換えて問題ありません。特にコーディングエージェントや長時間の自律タスクを運用しているチームは恩恵が大きく、今すぐ切り替えることをおすすめします。
一方で、短時間タスクや軽い質問応答が中心の用途では、引き続き軽量モデルである「Claude Sonnet 4.6」を活用しつつ、新トークナイザーによるコスト増(最大35%)の影響を先に確認してから移行を判断することをお勧めします。