「ChatGPTで画像生成ができるDALL-E3って聞いたけど、具体的にどうやって使うの?」
「無料で使える方法があるらしいけど、本当に大丈夫?」
「生成した画像の商用利用や著作権ってどうなっているんだろう…。」
こういった悩みや疑問を持っている方もいるのではないでしょうか?
本記事では、ChatGPTに搭載された画像生成AI「DALL-E3」の基本的な知識から、具体的な使い方、無料で利用する方法、さらには商用利用の可否まで、網羅的に解説します。
最先端のAI技術を実際にビジネスで活用している知見を基に、初心者の方でも分かりやすく、すぐに実践できる内容をご紹介します。
きっとあなたのクリエイティブ活動の役に立つはずですので、ぜひ最後までご覧ください。
話題の画像生成AI!ChatGPT DALL-E3とは
ここからは、今注目を集めている画像生成AI「ChatGPT DALL-E3」の基本的な概要について解説します。
- ChatGPT DALL-E3で使われている技術
- 旧バージョンのDALL-E2との違い
- 人気の画像生成AI「Midjourney」との違い
これらのポイントを理解することで、DALL-E3がなぜこれほどまでに評価されているのかが分かります。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
ChatGPT DALL-E3で使われている技術
ChatGPT DALL-E3は、OpenAIによって開発された最新の画像生成AIモデルです。
この技術の根幹にあるのは、テキスト(プロンプト)を深く理解し、それに対応するユニークな画像を生成する「テキストから画像へ(Text-to-Image)」の変換能力です。
DALL-E3は、大規模言語モデル(LLM)であるGPTシリーズの能力を応用しています。
ユーザーが入力した自然な文章のニュアンスや文脈を正確に読み取り、それを視覚的な要素に変換する訓練を受けています。
そのため、非常に複雑で詳細な指示であっても、驚くほど忠実に画像として再現することが可能です。
この高度な言語理解能力が、他の画像生成AIとの大きな差別化要因となっています。
こちらは、DALL-E 3がプロンプトの指示を忠実に再現できるようになった技術的背景を解説しているOpenAIの公式論文です。合わせてご覧ください。 https://cdn.openai.com/papers/dall-e-3.pdf

旧バージョンのDALL-E2との違い
DALL-E3は、旧バージョンであるDALL-E2から飛躍的な進化を遂げています。
最も大きな違いは、プロンプトの理解精度です。
DALL-E2では、質の高い画像を生成するために、ユーザー側でプロンプトを工夫する必要がありました。
一方、DALL-E3はChatGPTとの統合により、日常的な会話のような曖昧な表現や長い文章でも、その意図を正確に汲み取って画像に反映させることができます。
また、生成される画像のクオリティ自体も大幅に向上しており、特に人物の指の描写など、細部の正確性が改善されています。
さらに、安全性の観点からも進化しており、暴力的または不適切なコンテンツの生成を拒否する能力が強化されています。
人気の画像生成AI「Midjourney」との違い
Midjourneyも非常に人気の高い画像生成AIですが、ChatGPT DALL-E3とはいくつかの点で違いがあります。
最大の違いは、操作のしやすさです。
DALL-E3はChatGPTの対話インターフェースを通じて、自然な日本語で指示できるため、初心者でも直感的に扱うことができます。
一方、MidjourneyはDiscordというチャットアプリ上で、特定のコマンドや英語のプロンプトを主体に操作するため、少し慣れが必要です。
また、プロンプトの解釈においても、DALL-E3は文章の構造や文脈を重視する傾向があるのに対し、Midjourneyはキーワードを拾って芸術性の高い画像を生成するのが得意という特徴があります。
どちらが良いというわけではなく、目的に応じて使い分けるのが良いでしょう。
こちらは、DALL-E 3とMidjourneyの機能や著作権、操作性の違いなどをさらに詳しく比較・解説した記事です。合わせてご覧ください。 https://zapier.com/blog/midjourney-vs-dalle/

ここが凄い!ChatGPT DALL-E3の4つの特徴
ChatGPT DALL-E3は、他の画像生成AIと比較して多くの優れた特徴を持っています。
ここでは、特に注目すべき4つのポイントを解説します。
- まるで写真!ChatGPT DALL-E3は画像のクオリティが非常に高い
- 簡単な指示でOK!ChatGPT DALL-E3はプロンプトの理解力が高い
- デザインもお任せ!ChatGPT DALL-E3は画像への文字入れ精度が高い
- アニメやイラストも得意!ChatGPT DALL-E3は2次元的な絵が上手い
これらの特徴を知ることで、DALL-E3をより効果的に活用できるようになります。
それでは、具体的に見ていきましょう。
まるで写真!ChatGPT DALL-E3は画像のクオリティが非常に高い
ChatGPT DALL-E3が生成する画像のクオリティは、他のAIと一線を画しています。
特に、実写のようなリアルな画像の生成能力には目を見張るものがあります。
光の反射や影の落ち方、人物の肌の質感、風景の細部に至るまで、まるでプロのカメラマンが撮影したかのような、非常に精巧で自然な画像を生成できます。
この高いクオリティは、ブログのアイキャッチ画像やプレゼンテーション資料の挿絵など、視覚的なインパクトが求められるビジネスシーンでも十分に通用するレベルです。
簡単なテキスト指示だけで、プロ品質のビジュアルコンテンツを手に入れられるのは、DALL-E3の大きな魅力です。
簡単な指示でOK!ChatGPT DALL-E3はプロンプトの理解力が高い
前述の通り、ChatGPT DALL-E3の最大の特徴はその高いプロンプト理解能力にあります。
これは、基盤となっているChatGPTの高度な自然言語処理能力によるものです。
他の画像生成AIでは「呪文」とも呼ばれるような、AIに伝わりやすい特殊な単語や構文を駆使する必要がありましたが、DALL-E3ではその必要がほとんどありません。
例えば、「夕暮れのビーチで楽しそうに遊ぶ家族のシルエットを、暖色系の美しい空を背景に描いて」といった、日常会話のような文章で指示するだけで、その情景を的確に捉えた画像を生成してくれます。
これにより、AIの専門知識がない人でも、思い描いたイメージを簡単に形にすることができます。
デザインもお任せ!ChatGPT DALL-E3は画像への文字入れ精度が高い
従来の画像生成AIにとって、画像内に意味のあるテキストを正確に配置することは非常に困難な課題でした。
生成された文字が崩れたり、意味不明な文字列になったりすることがほとんどでした。
しかし、ChatGPT DALL-E3はこの課題を大幅に改善しています。
「『OPEN』という文字が入ったカフェの看板」といった指示に対して、スペルミスなく、自然なフォントで文字を画像に組み込むことができます。
この機能を使えば、ポスターやバナー、SNS投稿用の画像など、文字情報を含むデザインの作成が非常に簡単になります。
もちろん、複雑なデザインや特定のフォント指定には限界がありますが、簡単なロゴや見出しのデザインであれば十分に実用的なレベルです。
アニメやイラストも得意!ChatGPT DALL-E3は2次元的な絵が上手い
ChatGPT DALL-E3は、リアルな写真風の画像だけでなく、アニメやイラストといった2次元的なスタイルの描画も非常に得意です。
日本の人気アニメ風のキャラクター、水彩画のような淡いタッチのイラスト、レトロなピクセルアートなど、多種多様なスタイルに対応できます。
プロンプトで「アニメスタイルで」「水彩画風に」といったキーワードを加えるだけで、簡単に画風を指定することが可能です。
この能力は、キャラクターデザインのアイデア出しや、ウェブサイトの挿絵、絵本の作成など、クリエイティブな分野で大きな力を発揮します。
自分の絵のスキルに関わらず、頭の中にあるイメージを具体的なビジュアルとして出力できるため、創作活動の幅を大きく広げてくれるでしょう。
料金はいくら?ChatGPT DALL-E3の料金プランと回数制限
ChatGPT DALL-E3を利用するには、いくつかの方法とそれに伴う料金プランがあります。
ここでは、主なプランとそれぞれの特徴、回数制限について解説します。
- 個人向けのChatGPT Plusプラン
- 法人向けのChatGPT Enterpriseプラン
- 【無料】Microsoft Image Creatorプラン
- API利用時の料金
自分に合ったプランを選ぶために、それぞれの違いを理解しておきましょう。
それでは、順番に解説します。
個人向けのChatGPT Plusプラン
個人でChatGPT DALL-E3を最も快適に利用する方法が、有料プランの「ChatGPT Plus」です。
料金は月額20ドルで、DALL-E3による画像生成機能のほか、最新モデルであるGPT-4oの利用や、データ分析、ファイル読み込みなど、ChatGPTの全ての機能が無制限で利用できます。
DALL-E3の画像生成には回数制限があり、現時点では3時間ごとに40回までとなっています。
この制限は需要に応じて変動する可能性があります。
日常的に高品質な画像を生成したいクリエイターやマーケターにとって、最もコストパフォーマンスの高い選択肢と言えるでしょう。
こちらはOpenAI公式のChatGPT Plusの案内ページです。DALL-E 3以外の機能やメリットについても解説されています。合わせてご覧ください。 https://openai.com/index/chatgpt-plus/

法人向けのChatGPT Enterpriseプラン
企業での大規模な利用を想定しているのが「ChatGPT Enterprise」プランです。
料金は非公開で、企業の規模や利用状況に応じて個別に見積もりが必要となります。
このプランの最大の特徴は、セキュリティとプライバシー管理が強化されている点です。
入力したデータがAIの学習に使われることがなく、企業の機密情報を安全に扱うことができます。
また、利用回数の制限が大幅に緩和され、管理コンソールを通じて従業員のアカウントを一元管理できるなど、ビジネス利用に特化した機能が充実しています。
社内での資料作成やマーケティング活動に、画像生成AIを本格的に導入したい企業向けのプランです。
法人利用におけるセキュリティや活用事例について、より詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
【無料】Microsoft Image Creatorプラン
意外と知られていませんが、Microsoftが提供するサービスを通じて、DALL-E3を無料で利用することが可能です。
その一つが「Microsoft Designer」に含まれる「Image Creator」という機能です。
Microsoftアカウントでログインすれば、誰でも無料でDALL-E3による画像生成を試すことができます。
ただし、高速生成には「ブースト」と呼ばれるクレジットが必要で、これを使い切ると生成速度が遅くなります。
クレジットは毎週補充されますが、頻繁に利用したい場合は物足りなさを感じるかもしれません。
まずは無料で試してみたい、という方に最適なプランです。
API利用時の料金
開発者が自身のアプリケーションやサービスにDALL-E3の機能を組み込みたい場合は、OpenAIが提供するAPIを利用します。
料金は従量課金制で、生成する画像の品質やサイズによって変動します。
例えば、標準品質の1024×1024ピクセルの画像を1枚生成するごとに0.040ドル、高画質(HD)な画像を生成する場合はその2倍の料金がかかります。
APIを利用することで、自社サービス内に画像生成機能を搭載するなど、より柔軟な活用が可能になりますが、専門的な知識が必要となります。
【回数制限なし】ChatGPT DALL-E3を無料で使う方法
有料プランに登録しなくても、ChatGPT DALL-E3の高性能な画像生成機能を無料で、かつ回数制限を気にせずに利用する方法があります。
ここでは、Microsoftが提供する2つの主要なサービスを紹介します。
- Microsoft Copilot(旧Bing Chat)でChatGPT DALL-E3を無料で使う
- Microsoft DesignerのImage CreatorでChatGPT DALL-E3を無料で使う
これらの方法を知っておけば、コストをかけずにDALL-E3を存分に試すことができます。
それぞれの使い方を見ていきましょう。
Microsoft Copilot(旧Bing Chat)でChatGPT DALL-E3を無料で使う
Microsoftの検索エンジンBingに搭載されているAIチャット機能「Copilot」(旧称:Bing Chat)では、無料でDALL-E3を使った画像生成が可能です。
Microsoftアカウントでログインし、Copilotのチャット画面で「〇〇の画像を生成して」と入力するだけで、簡単に画像を生成できます。
ChatGPT Plus版とほぼ同等の品質の画像が生成され、現時点では明確な回数制限は設けられていません。
ただし、サーバーの混雑状況によっては生成速度が遅くなることがあります。
検索の延長で気軽に画像生成を試せるため、アイデア出しや簡単なビジュアル作成に非常に便利です。
こちらはMicrosoft Copilotの公式サイトです。すぐにDALL-E 3の画像生成を無料で試すことができます。合わせてご覧ください。 https://copilot.microsoft.com/

Microsoft DesignerのImage CreatorでChatGPT DALL-E3を無料で使う
Microsoftが提供する無料のデザインツール「Microsoft Designer」内の「Image Creator」機能も、DALL-E3を無料で利用できる強力な選択肢です。
こちらもMicrosoftアカウントがあれば誰でも利用できます。
Copilotとの違いは、よりデザイン作成に特化している点です。
生成した画像をそのままDesignerの編集画面に取り込み、テキストを追加したり、他の素材と組み合わせたりして、SNS投稿やプレゼン資料などのデザインを完成させることができます。
高速生成にはクレジットが必要ですが、クレジットを使い切っても低速で生成は続けられます。
画像生成からデザインまでをシームレスに行いたい場合に最適なツールです。
初心者でも簡単!ChatGPT DALL-E3の使い方を3つのツール別に解説
ChatGPT DALL-E3は、様々なツール経由で利用できます。
ここでは、代表的な3つのツールの基本的な使い方を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
- ChatGPTでのDALL-E3の使い方【ブラウザ・スマホ】
- Microsoft CopilotでのDALL-E3の使い方
- Image CreatorでのDALL-E3の使い方
それぞれのツールの操作方法をマスターして、スムーズに画像生成を始めましょう。
1つずつ手順を追って説明します。
ChatGPTでのDALL-E3の使い方【ブラウザ・スマホ】
ChatGPT Plus(有料プラン)に登録している場合、ブラウザ版でもスマホアプリ版でもDALL-E3を利用できます。
- ChatGPTの公式サイトまたはアプリを開き、ログインします。
- 画面上部でモデルが「GPT-4」に設定されていることを確認します。DALL-E3はGPT-4モードに統合されています。
- チャット入力欄に、生成したい画像の指示(プロンプト)を日本語で入力します。例えば、「柴犬が宇宙服を着て月面にいる、リアルな写真」のように具体的に書きます。
- 送信ボタンを押すと、ChatGPTがプロンプトを解釈し、しばらくすると画像が生成されます。
- 生成された画像をクリックすると、拡大表示やダウンロードが可能です。
対話形式で修正を加えられるのがChatGPTの強みです。「もっと背景を暗くして」のように追加で指示することもできます。
Microsoft CopilotでのDALL-E3の使い方
Microsoft Copilotを使えば、無料でDALL-E3を利用できます。
- WebブラウザでMicrosoft Copilot(copilot.microsoft.com)にアクセスします。
- Microsoftアカウントでログインします。(ログインしなくても利用できますが、機能が制限される場合があります)
- チャット入力欄に「〇〇の画像を生成して」という形式で、作成したい画像の内容を具体的に入力します。
- 送信すると、CopilotがDALL-E3を使って画像を4枚生成します。
- 気に入った画像をクリックすれば、保存や共有ができます。
検索エンジンの横にあるので、何かを調べながら関連画像を生成するといった使い方が非常にスムーズです。
Image CreatorでのDALL-E3の使い方
Microsoft DesignerのImage Creatorも無料でDALL-E3を利用できるツールです。
- Webブラウザで「Microsoft Designer Image Creator」と検索し、公式サイトにアクセスします。
- Microsoftアカウントでログインします。
- 画面上部にある入力ボックスに、生成したい画像のプロンプトを英語で入力するのが基本ですが、日本語でも精度高く解釈してくれます。
- 「生成」ボタンをクリックすると、画像が4枚生成されます。
- 生成された画像は、そのままダウンロードしたり、「デザインを作成」ボタンからMicrosoft Designerの編集機能を使って加工したりできます。
デザイン作成を前提としているため、SNS投稿用の画像作成などに特に便利です。
【上級者向け】API経由でChatGPT DALL-E3を利用する手順
自身のアプリケーションやWebサービスにDALL-E3の画像生成機能を組み込みたい開発者向けに、APIを利用する基本的な手順を解説します。
APIを利用するには、プログラミングの知識が必要です。
- OpenAIアカウントからAPIキーを発行
- 必要なライブラリをインストール
- APIキーを設定してDALL-E3を呼び出す
以下の手順は、Python言語を使用する例です。
順を追って見ていきましょう。
OpenAIアカウントからAPIキーを発行
まず、DALL-E3のAPIを利用するために必要な「APIキー」を取得します。
- OpenAIの公式サイトにアクセスし、アカウントにサインアップまたはログインします。
- ログイン後、ダッシュボードの左側メニューから「API keys」を選択します。
- 「Create new secret key」ボタンをクリックし、キーに名前を付けて(任意)、キーを生成します。
- 生成されたAPIキーが表示されるので、必ずコピーして安全な場所に保管してください。このキーは一度しか表示されません。
また、APIは従量課金制のため、支払い情報を登録しておく必要があります。
「Billing」メニューからクレジットカード情報などを設定してください。
必要なライブラリをインストール
次に、プログラムからOpenAIのAPIを簡単に利用するための公式ライブラリをインストールします。
Pythonを使用する場合、pipコマンドを使ってインストールするのが一般的です。
ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開き、以下のコマンドを実行してください。
pip install openai
このコマンドにより、PythonでOpenAIの各種API(DALL-E3を含む)を呼び出すために必要な機能が、お使いの環境にインストールされます。
インストールが完了したら、プログラムを書く準備は完了です。
APIキーを設定してDALL-E3を呼び出す
ライブラリのインストール後、実際にDALL-E3を呼び出すコードを記述します。
まず、先ほど取得したAPIキーをプログラムに設定します。
環境変数として設定するのが最も安全で推奨されていますが、簡単なテストであればコード内に直接記述することも可能です。
以下は、DALL-E3 APIを呼び出して画像を生成し、そのURLを取得する簡単なPythonコードの例です。
Python
from openai import OpenAI
# APIキーを設定
client = OpenAI(api_key="ここにあなたのAPIキーを貼り付け")
# DALL-E 3を呼び出して画像を生成
response = client.images.generate(
model="dall-e-3",
prompt="a white siamese cat", # 生成したい画像のプロンプト
size="1024x1024", # 画像サイズ
quality="standard", # 画像の品質
n=1, # 生成する画像の枚数
)
# 生成された画像のURLを取得
image_url = response.data[0].url
print(image_url)
このコードを実行すると、プロンプトに基づいた画像が生成され、その画像にアクセスできるURLが出力されます。
生成画像の質が劇的に向上するChatGPT DALL-E3のプロンプト作成のコツ
ChatGPT DALL-E3は非常に賢いですが、プロンプト(指示文)を少し工夫するだけで、生成される画像のクオリティを劇的に向上させることができます。
ここでは、より理想に近い画像を出力するための5つのコツを紹介します。
- 具体的かつ明確に指示を出す
- 理想の画像になるまで何度も修正する
- ChatGPTに最適なプロンプトを作成してもらう
- シード値(画像ID)を指定して画風を統一する
- 画像のサイズや枚数を指定する
これらのテクニックを駆使して、DALL-E3の能力を最大限に引き出しましょう。
こちらはOpenAIが公式に解説している、プロンプトエンジニアリングのベストプラクティスです。より高度な使い方を知りたい方は、合わせてご覧ください。 https://help.openai.com/en/articles/6654000-best-practices-for-prompt-engineering-with-the-openai-api

具体的かつ明確に指示を出す
DALL-E3に画像を生成させる際、最も重要なのは指示の具体性です。
「猫の絵」といった曖昧な指示ではなく、「ソファの上で丸まって眠っている、ふわふわの白いペルシャ猫。窓から柔らかい日差しが差し込んでいる。写真のようにリアルなスタイルで。」のように、5W1Hを意識して詳細に記述することがコツです。
- 被写体: 何をメインに描くか
- 構図: どのような配置やアングルか
- 背景: 周りの状況はどうなっているか
- スタイル: 写真風、アニメ風、油絵風など
- 色調や雰囲気: 明るい、暗い、暖色系、サイバーパンク風など
これらの要素を盛り込むことで、AIの解釈の幅を狭め、より意図に近い画像を生成させることができます。
理想の画像になるまで何度も修正する
一度で完璧な画像が生成されることは稀です。
ChatGPTの対話機能を活かして、生成された画像を見ながら追加の指示を出して修正していくことが重要です。
例えば、「猫の目をもう少し大きくして」「背景をもっとぼかして、被写体を強調して」といったように、具体的な修正点を伝えます。
DALL-E3は前の文脈を記憶しているため、このような対話形式での微調整が非常に得意です。
諦めずに何度かやり取りを繰り返すことで、徐々に理想のイメージに近づけていくことができます。
試行錯誤を楽しむくらいの気持ちで取り組むのが良いでしょう。
ChatGPTに最適なプロンプトを作成してもらう
自分で詳細なプロンプトを考えるのが難しい場合、ChatGPT自身にプロンプトを作成させるという裏技があります。
まず、「DALL-E3で画像を生成したいので、最高のプロンプトを考えてください。テーマは『未来の東京』です。」のように、大まかなテーマを伝えます。
すると、ChatGPTがテーマを掘り下げ、「ネオン輝く超高層ビル群、空飛ぶ車、伝統的な寺院が融合したサイバーパンクな未来の東京の夜景。雨に濡れた路面にネオンが反射している。アニメ映画のようなスタイルで。」といった、具体的で効果的なプロンプトを提案してくれます。
この方法を使えば、プロンプト作成の知識がなくても、質の高い指示文を簡単に手に入れることができます。
シード値(画像ID)を指定して画風を統一する
同じキャラクターやスタイルで複数の画像を生成したい場合、「シード値(Seed)」を指定するのが有効です。
シード値とは、各生成画像に割り当てられる固有のID番号のようなものです。
まず、気に入った画像を生成させ、その画像のシード値をChatGPTに尋ねます。「この画像のシード値を教えてください」と聞くと、番号を教えてくれます。
次に、新しい画像を生成する際に、「先ほどのシード値(〇〇)を使って、同じキャラクターが笑っている表情の画像を生成して」のように指示します。
これにより、キャラクターの一貫性を保ちながら、異なるポーズや表情の画像を生成しやすくなります。
ブログ記事やプレゼン資料で、統一感のあるビジュアルを使いたい場合に非常に便利なテクニックです。
画像のサイズや枚数を指定する
DALL-E3では、生成する画像のサイズ(アスペクト比)や一度に生成する枚数を指定することができます。
特にAPIを利用する際には必須の指定項目ですが、ChatGPTとの対話でも指定することが可能です。
サイズは主に以下の3種類から選べます。
- 1024×1024: 正方形
- 1792×1024: 横長(風景など)
- 1024×1792: 縦長(ポートレートやスマホの壁紙など)
「横長のサイズで、桜並木と富士山の風景画を生成して」のようにプロンプトに含めることで、用途に合った画像を作成できます。
また、CopilotやImage Creatorではデフォルトで複数枚が生成されますが、ChatGPTでは通常1枚ずつ生成されるため、「同じプロンプトで4つのバリエーションを生成して」と指示することで、一度に複数の候補を見比べることもできます。
【コピペOK】ChatGPT DALL-E3で使えるプロンプト例10選
ここからは、さまざまなスタイルの画像を生成できる、コピペしてすぐに使えるプロンプトの例を10個紹介します。
これらの例を参考に、単語を入れ替えたり、要素を追加したりして、自分だけのオリジナル画像を作成してみてください。
- アニメ風のイラストを生成するプロンプト
- リアルな写真風の画像を生成するプロンプト
- 水彩画スタイルの画像を生成するプロンプト
- ヴィンテージ風の画像を生成するプロンプト
- ファンタジー風の画像を生成するプロンプト
- ポートレート風の画像を生成するプロンプト
- 綺麗な夜景の画像を生成するプロンプト
- 影絵のような画像を生成するプロンプト
- 抽象的な画像を生成するプロンプト
- ロゴデザインを作成するプロンプト
こちらでは画像生成以外にも、様々なシーンで使えるAIプロンプトのテンプレートをまとめています。合わせてご覧ください。
アニメ風のイラストを生成するプロンプト
プロンプト例:
「桜の木の下で微笑む、セーラー服を着た明るい茶色の髪の少女。背景には日本の高校の校舎が見える。クリアで鮮やかな色彩の日本のアニメスタイル。顔のディテールが美しい。」
このプロンプトは、特定のキャラクター設定と背景、そして「日本のアニメスタイル」という画風を明確に指定しています。
キャラクターの特徴(髪の色、服装)や状況を具体的に記述することで、イメージに近いイラストを生成しやすくなります。
「ジブリ風」「新海誠風」のように、特定の作風を指定することも効果的です。
リアルな写真風の画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「淹れたてのコーヒーが入った白いマグカップが、木製のテーブルの上に置かれている。カップからは湯気が立ち上っている。背景は少しぼやけており、カフェの窓から柔らかな朝日が差し込んでいる。超リアルな写真、高品質、一眼レフで撮影。」
「超リアルな写真」「一眼レフで撮影」といったキーワードを入れることで、写真のような質感の画像を生成できます。
光の当たり方(朝日、西日、間接照明など)や、被写界深度(背景のぼかし具合)を指定すると、より写真らしい雰囲気を演出できます。
水彩画スタイルの画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「雨上がりの静かな田舎道。道端には色とりどりの紫陽花が咲いている。全体的に淡く、滲んだような色彩の優しい水彩画スタイル。紙のテクスチャが感じられる。」
「水彩画スタイル」という指示に加え、「淡く、滲んだような色彩」「紙のテクスチャ」といった具体的な特徴を記述することで、水彩画特有の質感を再現しやすくなります。
絵の具の滲みや筆のタッチを表現したい場合に有効なプロンプトです。
ヴィンテージ風の画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「1960年代のイタリアの海辺の町をクラシックカーが走っている。建物はパステルカラーで、人々は当時のファッションをしている。少し色褪せた、レトロなフィルム写真のような風合い。」
「1960年代」「クラシックカー」といった時代設定やアイテムを指定し、「レトロなフィルム写真」「色褪せた」というキーワードで、ヴィンテージ感を強調しています。
特定の年代やスタイルを指定することで、ノスタルジックな雰囲気の画像を生成できます。
ファンタジー風の画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「巨大な結晶が光を放つ、幻想的な森の奥深く。エルフの女王が神秘的な湖のほとりに立っている。彼女の銀色の髪は長く、精巧な装飾が施されたドレスを着ている。魔法のような光が舞っている。壮大なファンタジーアート。」
「エルフ」「魔法」といったファンタジー要素を盛り込み、「幻想的」「壮大」といった雰囲気を示す言葉を使っています。
架空の世界観を表現する場合、その世界のディテール(光、植物、建物など)を細かく描写することが、オリジナリティあふれる画像を生成するコツです。
ポートレート風の画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「思慮深い表情で窓の外を見つめる、そばかすのある若い女性のポートレート。肩までのウェーブのかかった赤毛。背景は柔らかくぼかして、被写体に焦点が合っている。自然光、クローズアップショット。」
「ポートレート」「クローズアップショット」という撮影スタイルを指定し、被写体の特徴(表情、髪型、そばかす)を具体的に記述しています。
背景をぼかす指示を入れることで、人物を際立たせた本格的なポートレート写真のような画像を生成できます。
綺麗な夜景の画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「香港のビクトリア・ハーバーから見た、高層ビル群の夜景。ビルボードのネオンサインが水面に反射してきらめいている。空には星が少し見え、澄み切った空気感。長時間露光で撮影したような滑らかな光の軌跡。高解像度。」
具体的な場所(香港)と、夜景を構成する要素(高層ビル、ネオン、水面の反射)を詳細に指定しています。
「長時間露光」というカメラの撮影技術を指定することで、よりプロフェッショナルな夜景写真を模倣した画像を生成できます。
影絵のような画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「夕焼け空を背景に、丘の上で大きな木に向かって歩く子供のシルエット。空はオレンジから紫への美しいグラデーション。シンプルで力強い影絵のスタイル。」
「シルエット」「影絵のスタイル」と明確に指定することで、対象を黒い影として描写させます。
背景となる空の色や情景を豊かに描写することで、影絵とのコントラストが際立ち、感動的な画像を生成することができます。
抽象的な画像を生成するプロンプト
プロンプト例:
「『混沌』と『調和』というテーマを表現した抽象画。渦巻くエネルギーのような形と、静かで幾何学的な線が混ざり合っている。青とオレンジを基調とした、ダイナミックな構成。油絵の具の厚塗りのような質感。」
具体的な被写体ではなく、テーマや感情といった抽象的な概念を指示します。
「渦巻く」「幾何学的」といった形のイメージや、使用する色、画材の質感(油絵の具の厚塗りなど)を指定することで、AIに解釈の手がかりを与え、意図に近い抽象画を生成させます。
ロゴデザインを作成するプロンプト
プロンプト例:
「『AquaBloom』というテキストが入ったロゴ。水のしずくと開花する花のつぼみを組み合わせた、シンプルでモダンなデザイン。青と緑のグラデーションカラー。ミニマリスト、ベクタースタイル。」
ロゴに入れたいテキスト「AquaBloom」と、デザインのモチーフ(水のしずく、花)を明確に指示します。
「シンプル」「モダン」「ミニマリスト」といったデザインの方向性を指定することで、洗練されたロゴのアイデアを得ることができます。
ただし、複雑なタイポグラフィや完璧なデザインは難しいため、あくまでアイデア出しとして活用するのが良いでしょう。
商用利用はできる?ChatGPT DALL-E3の著作権について
ChatGPT DALL-E3で生成した画像の利用を考える上で、著作権と商用利用の可否は非常に重要なポイントです。
ここでは、OpenAIの公式な見解に基づいて、これらの疑問に答えます。
- ChatGPT DALL-E3で生成した画像の著作権の所在
- ChatGPT DALL-E3で生成した画像の商用利用は可能か
ルールを正しく理解し、安心してDALL-E3を活用しましょう。
ChatGPT DALL-E3で生成した画像の著作権の所在
OpenAIの利用規約によると、DALL-E3を含むOpenAIのサービスを利用してユーザーが作成したコンテンツ(画像など)の所有権は、そのユーザーに帰属します。
つまり、あなたがDALL-E3を使って生成した画像の権利は、あなた自身のものになります。
これには、再販する権利や、印刷して配布する権利も含まれます。
ただし、これはあくまでOpenAIとの間のルールです。
注意点として、生成AIが作った著作物の著作権が法的に完全に認められているかは、国や地域によって議論が分かれているのが現状です。
現行の日本の著作権法では、AIが自律的に生成したものは「思想又は感情を創作的に表現したもの」に当たらないため、著作物とは認められない可能性が高いとされています。
この点は、今後の法整備の動向を注視する必要があります。
こちらはOpenAIの公式利用規約です。生成されたコンテンツの所有権に関する一次情報として、合わせてご覧ください。 https://openai.com/policies/row-terms-of-use/

ChatGPT DALL-E3で生成した画像の商用利用は可能か
前述の通り、生成した画像の所有権はユーザーにあるため、ChatGPT DALL-E3で生成した画像は商用利用が可能です。
ブログ記事、SNS広告、商品デザイン、プレゼンテーション資料など、さまざまなビジネスシーンで活用することができます。
ただし、商用利用する際には重要な注意点があります。
それは、他者の著作権を侵害しないようにすることです。
例えば、「ピカチュウにそっくりなキャラクター」や「有名画家の〇〇風の絵」といったプロンプトで生成した画像を商用利用すると、元の作品の著作権を侵害する可能性があります。
また、実在の人物やブランドのロゴなどを許可なく生成し、その人物や企業の評判を落とすような使い方をすることも禁じられています。
生成した画像が、既存の著作物や商標と酷似していないか、公序良俗に反していないかを常に確認し、自己責任で利用することが求められます。
仕事にも使える!ChatGPT DALL-E3の活用事例7選
ChatGPT DALL-E3は、趣味や創作活動だけでなく、さまざまなビジネスシーンで業務効率化やクオリティ向上に貢献します。
ここでは、具体的な仕事での活用事例を7つ紹介します。
- ブログやSNSのサムネイル作成
- プレゼン資料・スライドのビジュアル作成
- 広告やマーケティング素材の作成
- キャラクターデザイン・創作のアイデア出し
- Webサイトの挿絵作成
- 絵本の挿絵作成
- Tシャツのデザイン案作成
これらの事例を参考に、あなたの仕事にDALL-E3を取り入れてみましょう。
画像生成以外にも、ChatGPTには多様な業務活用法があります。こちらの記事で40の事例を解説していますので、ぜひご覧ください。
ブログやSNSのサムネイル作成
ブログ記事やSNSの投稿において、読者の目を引くサムネイル画像は非常に重要です。
しかし、毎回フリー素材サイトでイメージに合う画像を探したり、自分でデザインしたりするのは手間がかかります。
DALL-E3を使えば、「ノートパソコンで作業する女性を、明るくおしゃれなカフェの背景で描いて」のように、記事の内容にぴったり合った画像を瞬時に作成できます。
これにより、コンテンツ作成の時間を大幅に短縮し、クリック率の向上も期待できます。
プレゼン資料・スライドのビジュアル作成
聴衆の理解を助け、惹きつけるために、プレゼンテーション資料におけるビジュアル要素は欠かせません。
DALL-E3を使えば、複雑なコンセプトやデータを視覚的に表現するイラストや図を簡単に作成できます。
例えば、「右肩上がりのグラフを登っていくビジネスマンのイラスト」や、「歯車が噛み合って動いている、チームワークを象徴する図」といった抽象的なイメージも具体化できます。
これにより、ありきたりなクリップアートではなく、オリジナリティあふれる魅力的なスライドを作成することが可能です。
広告やマーケティング素材の作成
Web広告のバナーや、SNSキャンペーン用の画像など、マーケティング活動には多くのビジュアル素材が必要です。
DALL-E3を活用すれば、さまざまなパターンの広告クリエイティブを低コストで迅速に試作することができます。
商品の利用シーンを想定した画像を生成したり、ターゲット層に響くような特定の雰囲気のビジュアルを作成したりすることで、ABテストを効率的に行うことができます。
これにより、広告効果の最大化に繋がります。
キャラクターデザイン・創作のアイデア出し
ゲームやアニメ、漫画などの制作において、キャラクターデザインは非常に重要なプロセスです。
DALL-E3は、新しいキャラクターのインスピレーションを得るための強力なツールとなります。
「サイバーパンクな世界観の、猫耳を持つアンドロイドの少女」のように、さまざまな要素を組み合わせてキャラクターのコンセプトアートを生成させることができます。
自分では思いつかないような意外なデザインが生まれることもあり、クリエイティブな発想を刺激してくれます。
Webサイトの挿絵作成
WebサイトやLP(ランディングページ)に挿入するイラストやアイコンは、ユーザーのエンゲージメントを高める上で重要な役割を果たします。
DALL-E3を使えば、サイト全体のデザインテイストに合わせたオリジナルの挿絵を必要なだけ作成できます。
例えば、「サービスの利用手順を説明する、シンプルでフラットなデザインのアイコンを3つ作成して」といった指示が可能です。
これにより、統一感のある高品質なWebサイトを効率的に構築できます。
絵本の挿絵作成
絵本の制作には、ストーリーに合わせた多くのイラストが必要です。
DALL-E3を使えば、特定の画風やキャラクターを維持したまま、物語の各シーンの挿絵を生成することができます。
シード値を固定するテクニックを使えば、同じキャラクターの一貫性を保ちながら、様々な表情やポーズのイラストを描かせることが可能です。
これにより、絵を描くスキルがない人でも、自分の考えた物語をビジュアル化し、絵本として形にすることが夢ではなくなります。
Tシャツのデザイン案作成
アパレル業界やオリジナルグッズ販売において、Tシャツのデザインは売上を左右する重要な要素です。
DALL-E3を使って、ユニークなグラフィックやロゴのデザイン案を大量に生成することができます。
「サーフボードを持った骸骨のイラスト、80年代レトロスタイル」「ミニマリストな線画で描かれた猫のロゴ」といったプロンプトで、市場のトレンドに合ったデザインや、ニッチなターゲットに響くデザインのアイデアを素早く得ることが可能です。
知っておくべきChatGPT DALL-E3の欠点や注意点
ChatGPT DALL-E3は非常に強力なツールですが、万能ではありません。
その限界や注意点を理解しておくことで、より効果的に活用し、無用なトラブルを避けることができます。
- 複雑な構図や精密なディテールの再現は苦手
- クリエイティブの限界と独自性の課題
- 特定のスタイルへの制限
- 画像生成が制限されてしまう指示とは
これらの点を念頭に置いて、DALL-E3を利用しましょう。
複雑な構図や精密なディテールの再現は苦手
DALL-E3は非常に高精度ですが、まだ完璧ではありません。
特に、複数の人物が複雑に絡み合うような構図や、非常に細かいディテールを正確に再現するのは苦手な場合があります。
AIが不正確な情報を生成する「ハルシネーション」は画像生成でも起こり得ます。こちらの記事ではその原因と対策を解説していますので、合わせてご覧ください。
例えば、「5人の人物がそれぞれ違うポーズで楽器を演奏しているシーン」を指示した場合、誰かの指が6本になってしまったり、楽器の形状が不自然になったりすることがあります。
生成された画像は鵜呑みにせず、細部までよく確認することが重要です。
必要であれば、画像編集ソフトで手直しすることも検討しましょう。
クリエイティブの限界と独自性の課題
DALL-E3が生成する画像は、学習した膨大なデータに基づいています。
そのため、完全にゼロから、誰も見たことのないような真に独創的なアートを生み出すことには限界があります。
生成される画像は、既存のスタイルやイメージの組み合わせであることが多いです。
また、多くの人が同じようなプロンプトを使うと、似通った画像が生成される可能性もあります。
ビジネスで利用する際には、他社のコンテンツと酷似していないか、独自性が保たれているかを確認することも大切です。
DALL-E3をアイデアの出発点とし、そこに自分なりの工夫を加えることが求められます。
特定のスタイルへの制限
DALL-E3は、著作権や倫理的な配慮から、特定のアーティストや写真家のスタイルを直接模倣することに制限を設けています。
例えば、「〇〇(有名な画家の名前)風に描いて」というプロンプトを入力しても、その画家のスタイルを完全に再現することはできず、一般的な画風に寄せた画像が生成されることがあります。
これは、クリエイターの権利を守るための重要な措置です。
特定のスタイルを参考にしたい場合は、「〇〇のような鮮やかな色彩と大胆な筆致の油絵」というように、具体的な特徴を言葉で説明する形で指示する必要があります。
画像生成が制限されてしまう指示とは
OpenAIは、DALL-E3が安全で倫理的に利用されるように、厳格なコンテンツポリシーを設けています。
以下の内容を含むプロンプトは、ポリシー違反とみなされ、画像の生成が拒否されたり、警告が表示されたりします。
- ヘイトスピーチ: 特定の人種、宗教、性別などを中傷する内容
- 暴力的なコンテンツ: 過度に暴力的、残虐な描写
- アダルトコンテンツ: ヌードや性的な内容
- 政治的な扇動: 特定の政治家や選挙に関する、誤解を招くような画像
- 著名人の画像: 有名人のリアルな画像の生成
これらのポリシーに違反しないように、健全なプロンプトを心がける必要があります。
こちらはOpenAIが定める利用ポリシーのページです。画像生成で禁止されている具体的な内容について詳しく解説されています。合わせてご覧ください。 https://openai.com/policies/usage-policies/
画像が生成されない?ChatGPT DALL-E3が使えない時の対処法
ChatGPT DALL-E3を利用していると、時々「画像が生成されない」「エラーメッセージが表示される」といった問題に遭遇することがあります。
ここでは、そうした状況に陥った際の主な原因と対処法を解説します。
- タイムアウトによる使用制限
- システムのダウンタイムやサーバーエラー
- インターネット接続やブラウザの問題
- アカウント関連の問題
- コンテンツポリシーによる生成制限
慌てずに原因を切り分け、適切に対処しましょう。
タイムアウトによる使用制限
ChatGPT Plusプランを利用している場合、DALL-E3の画像生成には「3時間ごとに40回まで」といった利用回数の上限が設定されています。
短時間に多くの画像を生成すると、この上限に達してしまい、一時的に利用できなくなることがあります。
この場合は、エラーメッセージに表示されている時間が経過するのを待つしかありません。
時間を置けば、再び利用できるようになります。
計画的に画像生成を行うことで、この制限を回避しやすくなります。
システムのダウンタイムやサーバーエラー
OpenAIやMicrosoftのサーバーに一時的な障害が発生している、あるいはメンテナンス中であるために、サービスが利用できなくなっている可能性もあります。
これはユーザー側では対処できません。
まずは、OpenAIやMicrosoft Copilotの公式ステータスページを確認したり、X(旧Twitter)などで障害情報が投稿されていないか検索してみましょう。
サーバー側の問題である場合は、復旧するまで待つ必要があります。
インターネット接続やブラウザの問題
意外と多いのが、自分自身の利用環境に問題があるケースです。
インターネット接続が不安定だと、サーバーとの通信がうまくいかず、エラーが発生することがあります。
Wi-Fiの接続状況を確認したり、一度ルーターを再起動してみると改善することがあります。
また、ブラウザのキャッシュが溜まっていたり、拡張機能が干渉していたりすることも原因となり得ます。
ブラウザのキャッシュをクリアしたり、シークレットモードで試したり、別のブラウザを使ってみることで問題が解決する場合があります。
アカウント関連の問題
ChatGPT PlusやMicrosoftアカウントで、支払い情報の問題やログインセッションの期限切れなど、アカウント関連のトラブルが発生している可能性も考えられます。
まずは一度ログアウトし、再度ログインし直してみてください。
それでも解決しない場合は、アカウント設定や支払い情報を確認し、問題がないかチェックしましょう。
特に、有料プランの支払いが滞っていると、機能が制限されることがあります。
コンテンツポリシーによる生成制限
前述の通り、DALL-E3には厳格なコンテンツポリシーがあります。
入力したプロンプトが、暴力的、性的、差別的な内容など、ポリシーに違反すると判断された場合、画像の生成は自動的にブロックされます。
「このプロンプトはポリシーに違反する可能性があります」といったメッセージが表示された場合は、プロンプトの内容を見直し、不適切と判断されそうな単語や表現を修正して、再度試してみてください。
意図していなくても、特定の単語の組み合わせがポリシーに抵触することがあります。
ChatGPT DALL-E3に関するよくある質問
最後に、ChatGPT DALL-E3に関して多くの人が抱く疑問について、Q&A形式で簡潔にお答えします。
- 日本語のプロンプトで画像生成できますか?
- 生成した画像は編集・加工しても良いですか?
- 有名人や実在の人物の画像は生成できますか?
これらの点をクリアにして、DALL-E3をさらに快適に活用しましょう。
日本語のプロンプトで画像生成できますか?
はい、全く問題ありません。ChatGPT DALL-E3は非常に高い日本語能力を持っており、日本語のプロンプトを正確に理解して画像を生成することができます。
英語でプロンプトを入力する必要はなく、自然な日本語の文章で指示するだけで、高品質な画像が生成されます。
むしろ、翻訳サイトなどを介して不自然な英語にするよりも、自分の母国語である日本語で、ニュアンス豊かに詳細な指示を出した方が、意図に近い結果を得やすい場合が多いです。
生成した画像は編集・加工しても良いですか?
はい、自由に編集・加工して問題ありません。
OpenAIの利用規約により、生成した画像の所有権はユーザーにあります。
そのため、Photoshopなどの画像編集ソフトを使って色調を補正したり、テキストを追加したり、複数の画像を組み合わせたりと、自由に二次利用することが認められています。
生成した画像を素材として、さらにクリエイティブな作品を生み出すことが可能です。
有名人や実在の人物の画像は生成できますか?
いいえ、基本的にはできません。
プライバシーの保護や肖像権、パブリシティ権への配慮から、ChatGPT DALL-E3では有名人や政治家など、実在の公人のリアルな画像を生成しようとすると、コンテンツポリシーによってブロックされるように設計されています。
同様に、許可なく一般人の写真をアップロードして、それに似た画像を生成することも禁止されています。
人物の画像を生成する際は、架空の人物として特徴を指示するようにしてください。
あなたのデザインスキルは時代遅れに?DALL-E3で「価値を生む人」と「時間を溶かす人」の境界線
DALL-E3をただの「お絵描きAI」だと思っていませんか。実は、その使い方一つで、あなたの仕事は劇的に効率化されるか、逆に無駄な時間だけが過ぎていくかの分かれ道に立たされます。多くの人が直感的な操作感に満足し、その場限りの画像生成で終わってしまっています。しかし、大手広告代理店や先進的なデザインファームでは、DALL-E3を単なるツールではなく「ビジュアル戦略のパートナー」として活用し、クリエイティブ制作の常識を覆しているのです。この記事では、時間を溶かすだけの使い方から脱却し、AIを真のビジネスパートナーに変えるための思考法を解説します。
【警告】そのDALL-E3の使い方は「時間の無駄遣い」かもしれない
「とりあえず綺麗な画像が出たからOK」——。もしそう考えているなら、危険な兆候です。スタンフォード大学人間中心AI研究所のレポートによると、生成AIの表面的な利用は、創造的思考の機会を奪い、結果としてアウトプットの均質化を招く可能性が指摘されています。これは、AIに思考を「丸投げ」してしまい、より深い課題解決や独自の表現を探求しなくなるためです。この状態が続くと、次のようなリスクが考えられます。
- 独自性が失われる: AIが生成しやすい、ありきたりな表現に依存してしまう。
- 応用力が身につかない: なぜそのビジュアルが最適なのかを考える力が衰える。
- 修正地獄に陥る: 細かい修正をAIに延々と指示し、結局自分で作った方が早くなる。
便利なツールのはずが、気づけばAIの指示待ち人間になり、あなたのクリエイティブな価値そのものが失われていく可能性があるのです。
引用元:
スタンフォード大学人間中心AI研究所(HAI)は、生成AIがクリエイティブ産業に与える影響について、生産性を向上させる一方で、人間の創造性や独自性の発揮を阻害するリスクも伴うと報告しています。(Stanford University Human-Centered Artificial Intelligence. “AI Index Report 2024.” 2024年)
【実践】AIを「クリエイティブ戦略の相棒」にするプロの技術
では、「価値を生む人」はDALL-E3をどう使っているのでしょうか。彼らはAIを「指示通りに動く作業員」ではなく、「思考を拡張するブレーン」として扱います。ここでは、誰でも今日から実践できる3つの思考法を紹介します。
思考法①:コンセプトを「可視化」させる言語化パートナーにする
頭の中にある曖昧なアイデアを、具体的なビジュアルに落とし込むのは至難の業です。そこで、DALL-E3をアイデアを具現化するパートナーとして使いましょう。
プロンプト例:
「私たちの新サービス『EcoFlow』のコンセプトは『都会と自然の共生』です。この抽象的なコンセプトを表現するキービジュアルのアイデアを3パターン、全く異なるスタイル(ミニマリスト風、サイバーパンク風、水彩画風)で提案してください。」
これにより、自分一人では思いつかなかったような表現の切り口を発見し、プロジェクトの方向性を定める強力なたたき台を得ることができます。
思考法②:ターゲットの心を掴む「ABテスト」を量産させる
どのビジュアルがターゲットに最も響くかは、実際に試してみるまで分かりません。DALL-E3を使えば、このテストプロセスを圧倒的に効率化できます。
プロンプト例:
「30代女性向けの新しいスキンケアブランドの広告画像を生成します。『信頼感』と『自然由来』をテーマに、人物モデルの表情や背景が異なるパターンを4つ作成してください。キャッチコピーを入れるスペースも考慮して。」
複数の広告クリエイティブを瞬時に生成し、効果測定を行うことで、データに基づいた最適なビジュアル戦略を迅速に決定できます。
思考法③:ブランドの世界観を統一する「スタイルブック」を創らせる
コンテンツごとに画像のテイストがバラバラでは、強いブランドイメージは築けません。DALL-E3に、あなただけの「スタイルガイド」を創らせましょう。
プロンプト例:
「(あなたの気に入った画像を生成した後)この画像のスタイルを定義してください。色使い、光の扱い方、全体の雰囲気などを言語化し、今後の画像生成でこのスタイルを一貫して再現するためのプロンプトのテンプレートを作成してください。」
これにより、誰が画像を生成してもブランドイメージに一貫性が生まれ、SNSやブログ、資料全体のクオリティが飛躍的に向上します。
まとめ
DALL-E3のような画像生成AIの登場により、企業は高品質なビジュアルコンテンツを迅速かつ低コストで内製化できる可能性を手にしました。
しかし、実際には「どの業務に活用すれば効果的なのか分からない」「プロンプトの作成が難しく、クオリティが安定しない」「画像生成以外の業務もまとめて効率化したい」といった理由で、本格的な導入に踏み切れない企業も少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、Taskhub です。
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