「Perplexityを使ってみたけれど、期待したような検索結果が返ってこない…」
「ChatGPTと同じようなプロンプトを入れているのに、なぜかうまくいかない」
こういった悩みを持っている方もいるのではないでしょうか？
Perplexity AIは、従来の検索エンジンとAIチャットの強みを掛け合わせた画期的なツールですが、その真価を発揮させるためには、ChatGPTなどの生成AIとは少し異なる「コツ」が必要です。
本記事では、Perplexityの検索精度を劇的に高めるためのプロンプトの作り方から、ビジネスや日常生活ですぐに使える具体的なコピペ用例文までを網羅的に解説しました。
上場企業をメインに生成AIコンサルティング事業を展開している弊社が、日々のリサーチ業務で実際に活用しているノウハウのみをご紹介します。
この記事を読めば、情報収集のスピードと質が格段に向上するはずです。ぜひ最後までご覧ください。
Perplexityは「検索エンジン」と捉えてプロンプトを作る
ここからは、Perplexityを使いこなすための基本的な考え方について解説します。
Perplexity AIは、対話型のAIでありながら、その本質は「高度な検索エンジン」にあります。
ChatGPTのような創作や要約が得意なAIとは異なり、ネット上の最新情報を正確に拾ってくることに特化しているため、プロンプトを作成する際もその特性を理解しておくことが重要です。
ここでは、ChatGPTとの違いや、Perplexityが得意とする指示の傾向について詳しく見ていきましょう。
こちらはPerplexity公式による、始め方や基本的な使い方のガイドです。 合わせてご覧ください。 https://www.perplexity.ai/hub/getting-started
ChatGPTのプロンプトとは何が違う？検索特化型の特徴
ChatGPTとPerplexityの最大の違いは、情報の「参照元」と「回答の生成プロセス」にあります。
ChatGPT、特に最新のGPT-5.2などは、膨大な学習データをもとに、複雑な推論や高度な文章生成、コーディングなどを行うことを得意としています。
質問の難易度に応じて即時応答と長考を切り替えるなど、思考能力に長けているのが特徴です。
一方で、Perplexityはユーザーの質問に対して、リアルタイムでウェブ検索を行い、信頼できるソースを見つけ出し、それに基づいた回答を生成します。
つまり、ChatGPTへのプロンプトが「AIに考えさせる」ための指示であるのに対し、Perplexityへのプロンプトは「AIに探させる」ための検索クエリに近い性質を持っています。
そのため、Perplexityに対して「面白い物語を書いて」といった創作系の指示を出しても、ネット上の情報を検索しようとしてしまい、期待通りの結果にならないことがあります。
逆に、「最新の○○市場の動向を教えて」といった事実確認を伴う質問に対しては、ChatGPTよりも情報の鮮度と根拠（出典）の明確さにおいて圧倒的な強みを発揮します。
この「検索エンジンとしての性質」を理解し、検索キーワードを含めるような意識でプロンプトを設計することが、Perplexityを使いこなす第一歩となります。
比較対象として挙げた最新モデル「GPT-5.2」の機能やリリース情報、前モデルとの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。 合わせてご覧ください。
Perplexityが得意な指示・苦手な指示
Perplexityが得意とするのは、具体的で事実に基づいた情報の検索と、その要約です。
例えば、「2026年の最新のSEOトレンドにおける、AI活用事例を3つ挙げて」といった、明確な対象と条件を指定したリサーチ業務は非常に得意です。
また、複数の情報源を横断して比較検討するようなタスク、例えば「A社とB社の最新サービスの料金プランと機能を比較表にして」といった指示にも高い精度で応えてくれます。
さらに、学術論文や特定のドメイン（サイト）に限定した検索指示も得意としており、信頼性の高い情報を素早く収集するのに適しています。
一方で、苦手とするのは、文脈を読み取る必要がある抽象的な相談や、ゼロからのクリエイティブな創作活動です。
「最近なんとなく元気が出ないんだけど、どうしたらいい？」といった曖昧な悩み相談に対しては、一般的なウェブ記事の引用で返答してくることが多く、個人の状況に深く寄り添ったアドバイスはChatGPT（GPT-5）の方が得意と言えるでしょう。
また、長文の小説執筆や、複雑なコードの生成・デバッグに関しても、推論能力が強化されたGPT-5.2などの特化型モデルには及びません。
Perplexityへのプロンプトは、「何を」「どこから」「どのように」探してほしいのかを明確に伝えることが、質の高い回答を引き出すための鉄則です。
こちらはLLM（大規模言語モデル）におけるハルシネーションの評価ベンチマークに関する研究論文です。 合わせてご覧ください。 https://arxiv.org/pdf/2311.05232
Perplexityで求めている回答を一発で引き出すプロンプトのコツ
Perplexityは優秀な検索AIですが、曖昧な指示のままでは、一般的な検索エンジンと同じような浅い情報しか得られないことがあります。
求めている核心をついた回答を一発で引き出すためには、プロンプトの中にいくつかの「制約」や「条件」を組み込むことが効果的です。
ここでは、検索対象の絞り込み方や役割の指定、出力形式の調整など、すぐに実践できるプロンプトのコツを4つ紹介します。
Perplexityに限らず、AIへの指示（プロンプト）の基本的な作り方や、すぐに業務で使える日本語のテンプレート集をこちらの記事で紹介しています。 合わせてご覧ください。
検索対象を絞り込む（「学術論文のみ」「YouTubeのみ」など）
Perplexityのプロンプトで最も効果的なテクニックの一つが、検索する情報源（ソース）の指定です。
通常のGoogle検索などでは、ブログ記事、ニュースサイト、企業ページ、動画などが混在して表示されますが、Perplexityではプロンプト内で検索範囲を限定することで、ノイズを大幅に減らすことができます。
例えば、信頼性の高いデータや研究結果だけを知りたい場合は、「以下のテーマについて、学術論文や公的機関のレポートのみをソースとして回答してください」と指示を加えます。
これにより、個人の感想ブログやアフィリエイトサイトなどの不確実な情報を排除し、ファクトに基づいた回答を得ることができます。
また、視覚的な情報や手順を知りたい場合には、「この操作方法について解説しているYouTube動画を探して、その内容を要約して」と指定することも可能です。
さらに、特定のWebサイトだけを対象に検索させることも有効です。例えば、「厚生労働省のウェブサイト内から、最新の助成金情報を探して」といった具合です。
このように「どこを探すか」をAIに明示することで、自分が求めている情報の質にピンポイントでアクセスできるようになります。
特に専門的なリサーチを行う際には、このソース指定の有無が、最終的なアウトプットの質を大きく左右します。
役割とターゲット（誰に向けた回答か）を明確にする
回答の質を高めるためには、Perplexityに「誰の立場で」「誰に向けて」回答するのかを指定することも重要です。
同じテーマについて調べる場合でも、専門家向けの情報が欲しいのか、初心者向けのわかりやすい解説が欲しいのかによって、必要な情報は全く異なります。
プロンプトの冒頭で「あなたはベテランのマーケティングコンサルタントです。企業のCMO（最高マーケティング責任者）に向けて、以下の市場調査結果を報告してください」と役割を与えることで、専門用語を適切に使用した、ビジネスライクで洞察の深い回答が生成されやすくなります。
逆に、「あなたは小学校の先生です。AIの仕組みについて、10歳の子供でもわかるように噛み砕いて説明してください」と指示すれば、難しい言葉を避けた、比喩を用いたわかりやすい説明が返ってきます。
このように役割とターゲットを明確にすることは、単に言葉遣いを変えるだけでなく、AIが検索結果からピックアップする情報の取捨選択基準にも影響を与えます。
専門家としての回答を求めれば、より詳細なデータや最新の議論を引用するようになりますし、初心者向けであれば、概要や基本的な概念の説明を優先するようになります。
自分がどのような深さの情報を求めているのかに合わせて、Perplexityに演じてもらうペルソナ（人格）を使い分けるのが、プロンプト上級者への近道です。
回答のフォーマット（表形式・リスト・要約）を指定する
得られた情報をどのようにアウトプットしてほしいか、その形式（フォーマット）を具体的に指定することで、その後の作業効率が格段に上がります。
Perplexityは検索した情報を文章でまとめるのがデフォルトですが、用途によっては文章よりも表や箇条書きの方が適している場合が多々あります。
例えば、競合他社の製品比較を行いたい場合、「A社、B社、C社の製品について調べて」だけではなく、「A社、B社、C社の製品について、価格、機能、サポート体制、口コミ評価を比較表形式でまとめてください」と指示します。
こうすることで、自分で情報を整理し直す手間が省け、そのまま資料として使えるレベルのアウトプットが得られます。
また、長いニュース記事やレポートの内容を知りたい場合は、「以下の記事の要点を、3つの箇条書きで簡潔にまとめて」と指示することで、短時間で全体像を把握することができます。
他にも、「時系列順にリスト化して」や「メリットとデメリットに分けて記述して」、「ツイートできるような140文字以内の短文でまとめて」など、具体的な指示を出せば出すほど、Perplexityはその形式に従って情報を加工してくれます。
曖昧な出力結果に満足せず、「どういう形で見たいか」までをプロンプトに含める習慣をつけることが、Perplexityをビジネスツールとして使いこなすポイントです。
あえて英語で検索させて翻訳させるテクニック
日本語の情報だけではどうしても見つからない情報や、最新の技術トレンドなどを調査する場合に有効なのが、英語で検索させるテクニックです。
インターネット上の情報の大部分は英語で書かれており、日本語の情報量は全体の一部に過ぎません。
特にIT分野や科学技術、海外のビジネストレンドなどは、英語圏の情報の方が圧倒的に早く、かつ詳細です。
Perplexityに対して「○○について、英語のソースを含めて検索してください」や「Search for the latest trends in XX in English and summarize the answer in Japanese.（XXの最新トレンドを英語で検索し、日本語で要約して回答して）」と指示することで、検索対象が一気に全世界へと広がります。
Perplexityは多言語対応能力が高いため、英語で検索して見つけた情報を、違和感のない日本語に翻訳して出力してくれます。
これにより、日本のメディアがまだ報じていない最新ニュースや、海外の専門家による深い考察を入手することが可能になります。
「日本語で検索して」という制約をあえて外し、「英語で探して日本語で教えて」というステップを踏ませることは、情報収集の質を一段階引き上げるための強力な裏技と言えるでしょう。
特にニッチな分野や、グローバルな視点が必要なリサーチにおいては、この言語の壁を超えたプロンプトが必須となります。
毎回指示するのは面倒？PerplexityのCollectionsでプロンプトを固定する方法
Perplexityを使っていると、毎回同じような前提条件やフォーマットを指示するのが手間に感じることがあります。
「常に日本語で回答してほしい」「情報のソースは信頼できるメディアに限ってほしい」といった自分なりのルールがある場合、それを毎回入力するのは非効率です。
そこで活用したいのが、Perplexityの「Collections（コレクション）」機能です。
この機能を使えば、特定のプロンプト設定や検索条件を保存し、再利用可能な「専用の検索ボックス」を作ることができます。
Perplexityの「Collections（コレクション）」機能とは
Collections（コレクション）機能とは、一言で言えば、過去の検索スレッドをフォルダ分けして整理・保存できる機能ですが、単なるブックマークではありません。
最大の特徴は、コレクションごとに「AI Profile（カスタム指示）」を設定できる点にあります。
これはChatGPTの「GPTs」や「Custom Instructions」に近いイメージで、そのコレクション内で検索を行う際、あらかじめ設定しておいた「AIへの指示」が自動的に適用される仕組みです。
例えば、「マーケティング調査用」というコレクションを作成し、そこに「あなたはプロのマーケターとして振る舞ってください。回答は必ず統計データを用い、表形式で出力してください」という指示を設定しておきます。
すると、そのコレクション内で質問をするだけで、毎回プロンプトで指示しなくても、自動的にマーケター視点での表形式の回答が得られるようになります。
用途ごとにコレクションを作成しておくことで、プロンプト入力の手間を省き、常に一定の品質と形式で回答を得られるようになるため、業務効率化において非常に強力な機能です。
【図解】カスタム指示（AI Profile）の設定手順
自分専用の検索環境を作るための、具体的な設定手順を解説します。
直感的な操作で設定できるので、ぜひ記事を読みながら試してみてください。
まず、Perplexityの画面左側にあるメニューから「Library（ライブラリ）」を選択し、その中にある「Collections」の項目の右側にある「＋」ボタンをクリックします。
新しいコレクションの作成画面が表示されるので、まずは「Title（タイトル）」を入力します。例えば「競合リサーチ用」「ブログ記事ネタ帳」など、用途がわかる名前を付けましょう。
次に、その下にある「AI Prompt（AIプロンプト）」という欄が重要です。ここに、このコレクション全体に適用させたい共通の指示を入力します。
「回答は常に日本語で行うこと」「出力の末尾には必ずネクストアクションを提案すること」「口調は丁寧語で」といった、普段よく使う指定をここに書き込みます。
必要であれば、アイコンの絵文字を設定して、視認性を高めることも可能です。
最後に「Create（作成）」ボタンを押せば完了です。
以降は、左メニューの「Collections」から作成したコレクションを選び、その中にある検索バーから質問を投げるだけで、設定したAIプロンプトが自動的に適用された状態で回答が生成されます。
一度設定してしまえば、あとは微調整を行うだけで済むので、よく行う業務については専用のコレクションを作っておくことを強くおすすめします。
チームや社内でプロンプト設定を共有するメリット
PerplexityのCollections機能は、個人での利用だけでなく、チームや組織での情報共有においても大きな威力を発揮します。
作成したコレクションは、リンクを発行することで他のユーザーと簡単に共有することができます。
これにより、チーム内で優秀なプロンプト設定を横展開し、リサーチ業務の質を均一化することが可能になります。
例えば、新人スタッフがリサーチを行う際、どのような視点で情報を探せばよいかわからない場合でも、ベテラン社員が作成した「高品質なリサーチ用コレクション」を使わせることで、最初から高いレベルのアウトプットを出すことができます。
また、プロジェクトごとにコレクションを作成し、関連する検索結果や知見をそこに蓄積していくことで、後からプロジェクトに参加したメンバーがキャッチアップするためのナレッジベースとしても機能します。
プロンプトの作成スキルは個人差が出やすい部分ですが、コレクションとして共有することでその差を埋め、組織全体のAI活用レベルを底上げすることができるのです。
「良いプロンプト」を個人の暗黙知にするのではなく、組織の形式知として資産化できる点も、Collections機能の大きなメリットと言えるでしょう。
こちらはPerplexity Enterprise版のユースケースについて解説したページです。 合わせてご覧ください。 https://www.perplexity.ai/enterprise
【コピペOK】ビジネス・業務効率化に使えるPerplexityプロンプト
ここからは、実際のビジネスシーンですぐに使える具体的なプロンプト例を紹介します。
Perplexityの強みである「正確な情報検索」と「要約能力」を最大限に活かせるよう、状況設定や出力形式をあらかじめ組み込んでいます。
これらのプロンプトをベースに、ご自身の業界や課題に合わせてキーワードを書き換えるだけで、高精度なアウトプットが得られるはずです。
AIを業務で最大限に活用するための具体的な事例40選や、導入を成功させる秘訣については、こちらのガイドで徹底解説しています。 合わせてご覧ください。
【市場調査】特定の業界動向や競合他社を分析するプロンプト
新規事業の検討やマーケティング戦略の立案において、市場環境や競合の動きを把握することは不可欠です。
しかし、手動で検索して情報を集めると膨大な時間がかかってしまいます。
以下のプロンプトは、特定の業界における最新トレンド、市場規模、主要なプレイヤーを網羅的に洗い出し、構造化して出力させるためのものです。
プロンプト例：
あなたは大手コンサルティングファームのシニアアナリストです。
以下の業界における最新の市場動向について、包括的なレポートを作成してください。
対象業界： [ここに対象業界を入力：例：国内の生成AI活用支援サービス]
調査項目：
- 市場規模と成長率： 直近3年間の推移と今後の予測（信頼できる調査会社のデータを引用すること）
- 最新トレンド： 現在注目されている技術やサービス形態、ユーザーの需要の変化（3点挙げること）
- 主要プレイヤー： 市場シェア上位の企業3社とその特徴、強み
- 課題とリスク： この業界が抱えている法的な規制や技術的な課題
出力形式：
各項目を見出し付きで整理し、重要な数値データについては表形式でまとめてください。
すべての情報について、参照元のURLを明記してください。
このプロンプトを使用することで、単なるニュースの羅列ではなく、ビジネスの意思決定に使えるレベルに整理された市場調査レポートを短時間で作成することができます。
特に「信頼できる調査会社のデータを引用すること」という指定を入れることで、情報の信憑性を担保しています。
【資料作成】根拠となる統計データやソースを探してもらうプロンプト
プレゼン資料や営業資料を作成する際、主張を裏付けるための具体的な数字やデータが見つからずに苦労した経験はないでしょうか。
「なんとなく増えている気がする」ではなく、「昨年比で20%増加している」と言い切るためには、信頼できるソースが必要です。
Perplexityは、こうした「データのピンポイント検索」において非常に強力なツールとなります。
プロンプト例：
私は[ここに資料のテーマを入力：例：リモートワークにおける従業員のエンゲージメント低下]に関するプレゼン資料を作成しています。
私の主張を裏付けるための、信頼できる統計データや調査結果を探してください。
条件：
- データの内容： [ここに探したいデータを具体的に：例：リモートワーク導入後の離職率の変化、またはコミュニケーション不足に関するアンケート結果]
- 期間： 2023年以降に発表されたデータであること
- ソース： 公的機関、大手リサーチ会社、有名大学の研究結果などに限定すること
出力形式：
以下の形式で3つ提示してください。
- データ概要： （数値や結果の要約）
- 出典元名称： （機関名や調査名）
- URL： （該当ページへのリンク）
- 資料での活用案： このデータを使ってどのような主張ができるかの一言アドバイス
このプロンプトでは、単にデータを探すだけでなく、「資料での活用案」までAIに提案させる点がポイントです。
これにより、見つけたデータをどのようにストーリーに組み込むかというアイデア出しまで同時に行うことができ、資料作成のスピードが加速します。
【営業】ターゲット企業の課題と解決策をリサーチするプロンプト
BtoB営業において、商談前の事前リサーチは成約率を左右する重要なプロセスです。
相手企業の最近のニュースや、中期経営計画で掲げている目標、抱えているであろう課題を事前に把握しておけば、刺さる提案が可能になります。
以下のプロンプトは、特定の企業に関する情報を深掘りし、仮説ベースの提案内容まで作成させるためのものです。
プロンプト例：
あなたはBtoBソリューション営業のプロフェッショナルです。
これから訪問するターゲット企業についてリサーチを行い、提案の切り口を考えてください。
ターゲット企業： [ここに企業名を入力]
自社商材： [自社の商材名と簡単な特徴を入力]
指示内容：
- 企業概要と最新ニュース： 対象企業の直近の業績、注力している事業、最近のプレスリリース（M&A、新商品、組織変更など）を要約してください。
- 想定される経営課題： 公開情報（IR資料やインタビュー記事）から読み取れる、同社が直面している課題や注力領域を分析してください。
- 提案シナリオ： 上記の課題に対し、当社の[自社商材]を活用することでどのような解決策を提案できるか、具体的なシナリオを3つ作成してください。
制約：
情報は必ず最新のもの（直近1年以内）を優先して参照してください。
このプロンプトを使えば、訪問前のわずかな時間で、相手企業の現状に即したカスタマイズされた提案骨子を作り上げることができます。
一般的な会社概要だけでなく、「課題」と「自社商材による解決策」を結びつける作業をAIに行わせることで、営業担当者の思考コストを大幅に削減できます。
【会議】議事録の体裁を整えて要約してもらうプロンプト
Perplexityは、テキストファイルのアップロード機能（Pro版など）や、長文テキストの貼り付けによる要約も得意としています。
乱雑なメモ書きや、自動文字起こしツールで生成された精度の低いテキストを、読みやすい議事録形式に整形させるのに役立ちます。
ここでは、文字起こしテキストを整った議事録に変換するプロンプトを紹介します。
プロンプト例：
以下は会議の文字起こしテキスト（メモ）です。
これを読みやすく構造化された議事録として整形してください。
入力テキスト：
[ここに会議のメモや文字起こしテキストを貼り付け]
出力形式：
会議名： （内容から推測してタイトルをつける）
決定事項（Decisions）：
- 会議で確定した内容を箇条書きでToDoリスト（Action Items）：
- [担当者名]：[タスク内容]（期限：[日付]）議論の要点：
- 主要なトピックごとに要約して記載次回のアジェンダ：
- 次回の会議で話すべきことがあれば記載
注意点：
- 「えー」「あのー」などのフィラーや、無関係な雑談はすべて削除してください。
- ビジネス文書として適切な、簡潔で明瞭な表現に書き換えてください。
このプロンプトを活用することで、会議終了後すぐに質の高い議事録をメンバーに共有できるようになります。
特に「決定事項」と「ToDo」を明確に抽出させることで、会議後のアクション漏れを防ぐ効果も期待できます。
【コピペOK】情報収集・リサーチに特化したPerplexityプロンプト
次に、ビジネスに限らず、学術的な研究や専門的な学習、開発業務など、深い情報収集が必要な場面で役立つプロンプトを紹介します。
ネット上の玉石混交な情報の中から、真に価値のある情報だけを効率よく選別するためのテクニックを盛り込んでいます。
【論文検索】信頼できる学術ソース・論文のみを抽出するプロンプト
研究者や学生、あるいは専門的な記事を執筆するライターにとって、情報の出典が明確であることは何よりも重要です。
通常の検索ではブログやSNSの意見が混ざってしまいますが、以下のプロンプトを使うことで、学術的な裏付けのある情報のみを集めることができます。
Perplexityの「Focus」機能を「Academic」に設定するのと同等の効果を、プロンプトベースでより詳細に指定するものです。
プロンプト例：
以下のトピックに関する学術的な研究結果や論文を検索し、その概要をまとめてください。
トピック： [ここに調査したいテーマを入力：例：睡眠の質と生産性の相関関係]
検索条件：
- ソース： Google Scholar、PubMed、大学の機関リポジトリ、査読付き学術誌に掲載された論文のみを対象としてください。
- 年代： 可能な限り直近5年以内の新しい研究を優先してください。
出力形式：
以下の項目を含むリスト形式で5件提示してください。
- 論文タイトル（日本語訳）：
- 著者・所属機関：
- 発表年：
- 研究の概要と結論： （専門用語を補足しつつ、200文字程度で要約）
- 元の論文へのリンク：
このプロンプトは、信頼性の高い一次情報を効率よく収集するのに最適です。
特に「研究の概要と結論」を日本語で要約させることで、英語の論文であっても内容を素早く把握し、詳細を読むべきかどうかを判断する時間を短縮できます。
【ニュース】特定のトピックに関する最新ニュースを時系列でまとめるプロンプト
変化の激しい業界や、特定の事件・出来事の経緯を追う際、断片的なニュース記事を一つ一つ読むのは大変です。
Perplexityに時系列での整理を依頼することで、情報の流れや因果関係を一目で理解できるようになります。
プロンプト例：
[ここにトピックを入力：例：2025年の年末商戦の動向]に関する直近1ヶ月の動きを、時系列順にまとめてください。
指示内容：
- 主要な出来事、発言、発表のみをピックアップしてください。
- 日付順に並べ、それぞれの出来事がどのような意味を持つのか、簡潔な解説を加えてください。
- 異なる視点（賛成派・反対派、あるいは競合他社など）からの反応も含めてください。
出力形式：
- 日付： [YYYY/MM/DD]
- 出来事タイトル：
- 詳細・解説：
- 関連ソースURL：
このプロンプトを使えば、複雑なニュースの流れをストーリーとして理解することができます。
「異なる視点からの反応も含めて」という指示を加えることで、情報の偏りを防ぎ、多角的な視点で物事を捉える助けとなります。
毎朝のニュースチェックや、週報の作成などにも応用できる便利なプロンプトです。
【開発】最新の技術仕様やコードの実装例を検索するプロンプト
エンジニアやプログラマーにとって、エラーの解決策や新しいライブラリの使い方を調べる時間は、開発プロセスの大きな割合を占めます。
Perplexityは、Stack Overflowや公式ドキュメント、技術ブログなどから具体的なコード例を探し出すのが得意です。
GPT-5などのコーディング生成AIとは異なり、「実際に動いている最新の事例」を探す場合に特に重宝します。
プロンプト例：
以下の技術スタックを用いて[実装したい機能：例：ReactとFirebaseを使ったリアルタイムチャット機能]を実装するための、ベストプラクティスとコード例を教えてください。
技術スタック：
- [言語・フレームワーク名]
- [バージョン情報]
指示内容：
- 手順の概要： 実装の全体的な流れをステップバイステップで解説してください。
- コード例： 主要な部分のサンプルコードを提示してください。
- 参考になるドキュメント： 公式ドキュメントや、評価の高い技術記事（Qiita, Zenn, Dev.toなど）へのリンクを3つ紹介してください。
- 注意点： よくあるエラーや、セキュリティ上の懸念点があれば指摘してください。
このプロンプトでは、単にコードを書かせるだけでなく、「参考になるドキュメントへのリンク」を要求している点が重要です。
AIが生成したコードが常に正しいとは限らないため、必ず一次情報である公式ドキュメントなどを参照できるようにしておくことで、実装時のトラブルを減らすことができます。
【コピペOK】日常生活・学習に役立つPerplexityプロンプト
Perplexityの活用範囲はビジネスだけにとどまりません。
趣味の学習や旅行の計画、日々の買い物など、プライベートな場面でも「賢い検索アシスタント」として大いに役立ちます。
ここでは、日常生活の質を少し上げるための便利なプロンプトを紹介します。
【学習】複雑な専門用語を初心者向けに解説してもらうプロンプト
新しい分野の勉強を始めた時、専門用語が多すぎて挫折しそうになったことはありませんか？
辞書的な意味だけでなく、具体的な例え話を用いて説明してもらうことで、理解度は飛躍的に向上します。
Perplexityに「先生」になってもらいましょう。
プロンプト例：
私は[分野名：例：ブロックチェーン技術]の完全な初心者です。
以下の専門用語について、中学生でも理解できるようにわかりやすく解説してください。
用語： [ここに知りたい用語を入力：例：スマートコントラクト]
解説のルール：
- 一言で言うと： まず30文字以内でズバリ定義してください。
- 例え話： 日常生活や身近なものに例えて説明してください（例：自動販売機、学校のルールなど）。
- 何に役立つか： その技術や概念があることで、世の中がどう便利になるのかを教えてください。
このプロンプトの特徴は「例え話」を強制している点です。
抽象的な概念を身近なものに置き換えてもらうことで、記憶に定着しやすくなります。
資格試験の勉強や、ニュースで聞いた言葉の意味を調べる際などに非常に有効です。
【旅行】条件に合った観光地とルートを提案してもらうプロンプト
旅行の計画を立てる際、ガイドブックや旅行サイトをいくつも行き来するのは面倒です。
Perplexityなら、最新のイベント情報や天気、移動時間などを考慮した、あなただけの旅行プランを一瞬で作成してくれます。
プロンプト例：
今度の[時期：例：10月の3連休]に、[目的地：例：京都]へ[人数：例：夫婦2人]で旅行に行きます。
以下の条件を満たす、2泊3日のモデルコースを作成してください。
条件：
- 予算： 1人あたり5万円以内（宿泊費込み）
- 興味： 歴史的な寺院巡りと、地元の美味しい和食を食べること。混雑しすぎる場所はなるべく避けたい。
- 移動手段： 公共交通機関のみ
出力形式：
- 1日目・2日目・3日目のタイムスケジュール（移動時間も含める）
- おすすめの食事処（食べログやGoogleマップの評価が高い店をピックアップ）とその予約可否情報
- 各スポットの公式サイトURL
このプロンプトを使えば、移動ルートの効率性まで考慮されたプランが提案されます。
さらに、「混雑を避けたい」といった定性的な要望を入れることで、定番スポットだけでなく、穴場の観光地を提案してくれる可能性も高まります。
【買い物】複数の製品スペックを表形式で比較するプロンプト
家電やガジェット、化粧品などを購入する際、どの製品が自分に合っているか比較検討するのは骨の折れる作業です。
複数のレビューサイトを見比べる代わりに、Perplexityに比較表を作らせてみましょう。
プロンプト例：
[製品カテゴリ：例：ノイズキャンセリングイヤホン]の購入を検討しています。
現在人気のある以下の3つのモデル、または予算[金額]以内で買えるおすすめの3モデルについて、比較表を作成してください。
比較対象モデル：
- [モデルA]
- [モデルB]
- [AIのおすすめ]
比較項目：
- 価格（現在の実勢価格）
- バッテリー持続時間
- 重量
- ノイズキャンセリング性能の評判（レビュー要約）
- 防水性能
- マルチポイント接続の有無
結論：
「通勤通学メインの人にはこれ」「音質重視の人にはこれ」といった推奨コメントも添えてください。
ChatGPTにPerplexity用のプロンプトを作らせる連携テクニック
ここまでPerplexity用のプロンプトを紹介してきましたが、実は「Perplexityに投げるための最高のプロンプト」を、ChatGPT（GPT-5.2）に作らせるという連携技も非常に有効です。
思考力と推論能力に優れたChatGPTを「司令塔」にし、検索力に優れたPerplexityを「実行部隊」として使うイメージです。
この2つのAIを組み合わせることで、単体で使うよりもはるかに精度の高いアウトプットを生み出すことができます。
ChatGPTで作った構成案をPerplexityでファクトチェックさせる流れ
ブログ記事の執筆やレポート作成において、最も効率的なワークフローの一つが「ChatGPTで構成 -> Perplexityで裏取り」という流れです。
ChatGPT（GPT-5）は論理構成やアイデア出しが得意ですが、情報の正確性（ハルシネーションの防止）においては、やはり検索エンジンの裏付けが欲しいところです。
具体的な手順は以下の通りです。
- ChatGPTへの指示：「○○というテーマで記事を書きたいです。読者が知りたいことを網羅した詳細な記事構成案を作成してください。各見出しで語るべきポイントも箇条書きで示して。」
- ChatGPTからの出力：論理的で読みやすい構成案が出力されます。しかし、ここに含まれるデータや事例はまだ架空のものである可能性があります。
- Perplexityへの指示：ChatGPTが作った構成案をコピーし、Perplexityにこう指示します。「以下の記事構成案に基づき、各セクションの内容を裏付ける具体的な事実、統計データ、最新の事例を検索して詳しく教えてください。情報ソースのURLも必須です。」
このように連携させることで、ChatGPTの「構成力」とPerplexityの「検索力」のいいとこ取りができます。
自分でゼロから検索ワードを考える必要がなく、ChatGPTが作った骨組みに、Perplexityが正確な肉付けを行ってくれるため、非常に高品質なコンテンツを短時間で作成することが可能になります。
こちらはAIのハルシネーション（もっともらしい嘘）を防ぐための具体的な対策や、回答精度を高めるプロンプトについて解説した記事です。 合わせてご覧ください。
曖昧な質問をChatGPTで具体化してからPerplexityに投げる方法
自分が何を調べたいのか、まだ言語化できていない「モヤッとした状態」の時こそ、ChatGPTの出番です。
いきなりPerplexityに「いい感じのマーケティング施策教えて」と聞いても、範囲が広すぎて一般的な回答しか返ってきません。
まずはChatGPTに対して壁打ちを行います。
ChatGPTへの指示例：
「今度、20代女性向けの新しいオーガニック化粧品のマーケティングを任されたんだけど、何から手を付ければいいかわからない。効果的な施策をいくつか洗い出して、それぞれを調査するための検索キーワードを考えて。」
ChatGPTは、インフルエンサーマーケティング、SNS広告、ポップアップストアなど、具体的な施策のアイデアと、それを深掘りするための「検索クエリ」を提案してくれます。
ChatGPTの回答例（一部）：
- 施策案：TikTokでのショート動画プロモーション
- 検索用プロンプト：「2026年 TikTok 化粧品プロモーション 成功事例」「美容系TikToker タイアップ相場」
あとは、ChatGPTが提案してくれたこの検索用プロンプトを、そのままPerplexityにコピペするだけです。
「思考の整理」をChatGPTに任せ、「情報の取得」をPerplexityに任せる。
この役割分担を意識するだけで、リサーチの質と効率は劇的に向上します。
Perplexityのプロンプトで意図した回答が返ってこない時の対処法
どんなに工夫したプロンプトを使っても、一発で完璧な回答が得られないことはあります。
検索結果が的外れだったり、情報が古かったりする場合、あきらめてGoogle検索に戻る前に試すべき対処法がいくつかあります。
Perplexityには、対話を通じて検索精度を高めるための機能が備わっています。これらを活用して、軌道修正を行う方法を解説します。
一度の指示で完結させず「Co-pilot」機能で対話する
Perplexityの最大の特徴とも言えるのが、検索をサポートしてくれる「Pro Search（旧称 Co-pilot）」機能です。
これは、ユーザーの質問に対してAIが「より正確な答えを出すために、追加で聞きたいこと」を逆質問してくれる機能です。
例えば、「おすすめのパソコンを教えて」と入力すると、Pro Searchが有効な場合、AIは即座に回答せず、以下のような選択肢を提示してきます。
- 「用途は何ですか？（ゲーム、仕事、動画編集など）」
- 「予算はいくらですか？」
- 「Mac派ですか、Windows派ですか？」
これらに回答していくことで、プロンプトに書ききれなかった条件が明確になり、検索精度が飛躍的に高まります。
意図した回答が返ってこない時は、プロンプトを詳しく書き直すのも手ですが、まずはこのPro Search機能をオン（検索バーのトグルスイッチを有効化）にして質問し直してみましょう。
AIとの対話を通じて条件を絞り込むことで、自分でも気づいていなかったニーズが明らかになり、より満足度の高い結果にたどり着くことができます。
検索範囲（Focus機能）の設定が間違っていないか確認する
回答が的外れな場合、検索する「場所」の設定が適切でない可能性があります。
Perplexityには「Focus」という機能があり、検索対象を以下のように切り替えることができます。
- All（Web全体）： デフォルト設定。広く情報を集める。
- Academic： 学術論文のみ。専門的な調査に。
- Writing： 検索を行わず、文章生成やコード生成のみを行う（ChatGPTに近いモード）。
- YouTube： 動画のみを検索。
- Reddit： 海外の掲示板Reddit内の口コミ検索。
例えば、最新のニュースを知りたいのに「Writing」モードになっていれば、AIは知識ベースだけで回答しようとするため、情報が古くなる可能性があります。
逆に、論文を探しているのに「All」になっていれば、一般的なブログ記事がノイズとして混ざります。
「回答がおかしいな？」と思ったら、検索バーの下にあるFocus設定を確認し、目的に合ったモードに切り替えてみてください。これだけで劇的に改善することがあります。
質問を分割して段階的に深掘りする
一度のプロンプトに要素を詰め込みすぎると、AIが処理しきれず、どの回答も中途半端になってしまうことがあります。
「市場規模と、競合3社の詳細と、今後の予測と、私の会社への提言を教えて」といった指示は、人間でも一度に答えるのが大変です。
このような場合は、質問を分割して、段階的に深掘りしていく「チェインプロンプト」の手法が有効です。
- 1回目の質問： 「○○市場の現在の市場規模と、直近の成長率だけを教えて」
- 2回目の質問（1の回答を受けて）： 「ありがとう。では、その市場におけるトップシェア企業3社をリストアップして」
- 3回目の質問： 「そのうちのA社について、最近の主要なニュースを詳しく調べて」
このように、一つ一つの質問をシンプルにし、AIとのキャッチボールを繰り返すことで、AIは文脈を維持したまま、それぞれのトピックについて深く検索を行うことができます。
Perplexityはスレッド形式で文脈を記憶しているので、前の質問の続きとして自然に対話を重ねることが可能です。
複雑なリサーチこそ、急がば回れで「分割して聞く」ことが、結果的に最短ルートになります。
Perplexityのプロンプト活用に関するよくある質問
最後に、Perplexityのプロンプトを作成・活用する際によく寄せられる疑問について回答します。
セキュリティ面やコスト面、デバイスによる違いなど、実際に使い始めると気になるポイントをまとめました。
Perplexityに入力した情報は学習に使われますか？
ビジネスで利用する場合、最も気になるのが「入力した機密情報がAIの学習に使われてしまわないか」という点でしょう。
Perplexityのデフォルト設定では、入力データや検索履歴がAIモデルのトレーニングや品質向上のために利用される可能性があります。
しかし、設定でこれをオフにすることが可能です。
「Settings（設定）」内の「Account（アカウント）」タブにある「AI Data Usage」という項目で、データの利用をオプトアウト（無効化）することができます。
機密情報を扱う場合は、必ずこの設定を確認し、オフにしておくことを推奨します。
また、API経由での利用や、法人向けの「Perplexity Enterprise Pro」プランを利用する場合は、デフォルトで学習データには利用されない仕様となっており、より強固なセキュリティとプライバシー保護が担保されています。
重要な社内データなどをプロンプトに含める際は、これらの設定やプランの規約を十分確認した上で利用するようにしましょう。
生成AIをビジネスで安全に導入・活用する際の情報漏洩リスクや、企業がとるべき具体的なセキュリティ対策については、こちらの記事で徹底解説しています。 合わせてご覧ください。
有料版（Pro）と無料版でプロンプトの効き目は変わりますか？
結論から言うと、有料版（Pro）の方がプロンプトの意図を汲み取る能力や、検索結果の質は高くなる傾向にあります。
これは、利用できるAIモデルの違いによるものです。
無料版では、Perplexityの標準モデルが使用されますが、有料版の「Perplexity Pro」では、より高度な推論能力を持つ「GPT-5.2」や「Claude 4.5」、そして最新の推論モデルなどをユーザーが自由に選択して利用できます。
特に複雑な指示を含むプロンプトや、論理的な構成を求めるタスクにおいては、これらの上位モデルの方が指示への追従性が高く、より精度の高い回答を返してくれます。
また、Pro版では「Pro Search（旧Co-pilot）」の使用回数制限が大幅に緩和（または無制限）されるため、対話を通じた深掘りがしやすくなるという点でも、プロンプトの効果を最大化しやすい環境と言えます。
ただし、単純な事実確認やニュース検索であれば、無料版でも十分強力なパフォーマンスを発揮します。まずは無料で試し、より複雑なタスクを行いたい場合にProへのアップグレードを検討すると良いでしょう。
こちらはPerplexityで利用可能なSonarモデルの仕様について解説したドキュメントです。 合わせてご覧ください。 https://docs.perplexity.ai/getting-started/models/models/sonar-reasoning-pro
スマホアプリ版でも同じプロンプトは使えますか？
はい、PCブラウザ版で使用したプロンプトは、そのままスマートフォンアプリ版（iOS/Android）でも使用でき、基本的には同じ挙動をします。
アプリ版には音声入力機能がついているため、移動中などに思いついたプロンプトを声で入力して検索させるといった使い方が非常に便利です。
また、Collections（コレクション）機能もアプリと同期されているため、PCで設定した「業務用の検索条件」を、出先からスマホで呼び出して使うことも可能です。
ただし、スマホの画面サイズに合わせて表示が見やすく調整されるため、PC版のような横長の「表形式」などの出力は見づらくなる場合があります。
スマホメインで使う場合は、プロンプトの出力形式指定で「箇条書き」や「簡潔なリスト」を指定するなど、デバイスに合わせた微調整を行うと、より快適に利用できるでしょう。
アカウント連携しておけば、PCで行った検索の続きをスマホで行う（あるいはその逆）こともスムーズなので、場所を選ばずにシームレスなリサーチ環境を構築できます。
【警告】Perplexityを「劣化版Google」にしてしまっている人の共通点
話題の検索AI、Perplexity。もしあなたがこのツールを、従来のGoogle検索と同じように「キーワードを2、3個入れて検索ボタンを押すだけ」で使っているなら、非常にもったいないことをしています。それは、フェラーリに乗ってコンビニに行くようなものです。Perplexityの本質は、単なる検索エンジンではなく、情報を収集し、整理し、洞察を加える「優秀なリサーチアシスタント」です。
単語検索だけで済ませてしまうと、表面的なWeb記事の抜粋しか得られず、「これなら普通にググった方が早い」という誤った結論に至りかねません。AIの特性を理解せず、従来の検索習慣のままツールだけを変えても、得られる成果は変わらないのです。
引用元：
生成AIの検索能力を最大限に引き出すには、従来のキーワード検索型から、対話型の指示（プロンプトエンジニアリング）への思考の転換が必要不可欠です。（本記事「ChatGPTのプロンプトとは何が違う？検索特化型の特徴」セクションより）
【実践】情報収集の質を劇的に変える「3つの司令塔」テクニック
では、検索AIを使いこなす「情報収集の達人」は、具体的にどのような指示を出しているのでしょうか。彼らはAIに対して検索を命じるのではなく、「仕事」を依頼しています。ここでは、記事内で紹介されているテクニックの中から、特に効果の高いアプローチを厳選して解説します。
テクニック①：AIに「人格」と「視点」を憑依させる
漫然と検索させるのではなく、「あなたはベテランのマーケターです。辛口な視点で市場分析をして」と役割を与えてください。AIはその役割になりきり、専門用語を用いた深い洞察や、表面的な情報だけではない多角的な分析結果を返してくるようになります。誰に向けた回答かを定義することで、情報の粒度をコントロールできるのです。
テクニック②：「英語の壁」を意図的に突破させる
日本語の情報空間は、世界全体のほんの一部に過ぎません。特に最新技術や海外トレンドを知りたい場合、「英語で検索して、日本語で要約して」という指示は最強の武器になります。Perplexityの翻訳・要約能力を活用すれば、言語の壁を越えて、世界中の一次情報にアクセスすることが可能になります。
テクニック③：ChatGPTを「作戦参謀」にする
何から調べればいいかわからない時は、まずChatGPTに相談しましょう。「○○について調べたいから、最適な検索クエリと調査項目を考えて」と依頼し、そこで作られた構成案をPerplexityに投げ込む。この「思考担当」と「検索担当」の分業こそが、リサーチ業務を効率化する究極のハックです。
引用元：
Perplexityへのプロンプトは、「何を」「どこから」「どのように」探してほしいのかを明確に伝えることが、質の高い回答を引き出すための鉄則です。また、ChatGPTで構成を作り、Perplexityで裏付けをとる連携テクニックも推奨されています。（本記事「Perplexityで求めている回答を一発で引き出すプロンプトのコツ」および「ChatGPTにPerplexity用のプロンプトを作らせる連携テクニック」より）
まとめ
企業は日々の情報収集や市場調査において、AIツールの活用が競争力を左右する重要な鍵となっています。
しかし、Perplexityのような高度な検索AIを使いこなすには、適切なプロンプトを作成するスキルや、AIごとの特性を理解するリテラシーが必要であり、社内全体への定着には課題が残るのも事実です。
そこでおすすめしたいのが、Taskhub です。
Taskhubは日本初のアプリ型インターフェースを採用し、200種類以上の実用的なAIタスクをパッケージ化した生成AI活用プラットフォームです。
たとえば、高度な市場調査や競合分析、ニュースの時系列まとめ、さらには海外情報の収集など、今回解説したような複雑なリサーチ業務も、「アプリ」として選ぶだけで、誰でも簡単に実行できます。
プロンプトエンジニアリングのような専門スキルを習得しなくても、クリック一つでAIの力を最大限に引き出せるよう設計されています。
しかも、Azure OpenAI Serviceを基盤にしているため、検索データや社内情報が外部に漏れる心配がなく、セキュリティ面でも安心して導入いただけます。
さらに、AIコンサルタントによる手厚い導入サポートがあるため、「どの業務にどうAIを使えばいいかわからない」という企業でも、スムーズに業務効率化をスタートできます。
まずは、Taskhubの具体的な機能や、リサーチ業務での活用事例を詳しくまとめた【サービス概要資料】を無料でダウンロードしてください。
Taskhubで“誰でもプロ級のAI活用”を実現し、御社の情報収集力を次世代レベルへと引き上げましょう。
