「Zoom会議の議事録作成、時間がかかって本当に大変…」
「AIで自動化できるらしいけど、具体的な方法や、どのツールを使えばいいのかわからない」
「Zoomの標準機能と外部ツール、結局どれが自分に合っているの?」
こういった悩みを持っている方もいるのではないでしょうか?
オンライン会議が日常化する中で、Zoomの議事録作成は多くのビジネスパーソンにとって大きな負担となっています。
本記事では、Zoomの議事録作成をAIで自動化する具体的な4つの方法と、高機能な外部AIツールの比較、そして状況別のおすすめの選び方について、SEOの専門家が最新情報を踏まえて徹底的に解説します。
きっとあなたの議事録作成の悩みを解決するヒントが見つかるはずですので、ぜひ最後までご覧ください。
Zoomの議事録作成がAIで変わる?自動化のメリットと課題
まずは、Zoomの議事録作成がなぜこれほどまでに負担とされているのか、そしてAIがどのようにその課題を解決するのか、基本的なメリットと現状の課題について整理します。
なぜAIによる自動化が求められているのか、その背景を見ていきましょう。
なぜZoomの議事録作成は大変なのか
Zoom会議の議事録作成が大変な理由は、主にその作業の煩雑さと時間のかかるプロセスにあります。
まず、会議中にリアルタイムで発言内容を正確に記録し続けることは非常に困難です。
多くの人は、会議後にZoomの録画や録音データを聞き返しながら文字起こしを行いますが、これは会議時間と同じか、それ以上の作業時間を必要とします。
1時間の会議の議事録を作成するために、1時間半や2時間かかることも珍しくありません。
さらに、ただ文字起こしをするだけでは議事録とは言えません。
「誰が」「いつ」発言したのかを明確にし、専門用語や固有名詞を正しく書き起こし、「えー」「あのー」といった不要な言葉(フィラー)を削除する必要があります。
最終的には、膨大なテキストデータから「主要なトピック」「決定事項」「ネクストアクション(TODO)」を抽出し、簡潔でわかりやすい形に要約・清書しなければなりません。
これらの作業は、本来のコア業務とは異なる単純作業でありながら、高度な集中力と時間を要求されるため、多くの人にとって大きなストレスとなっています。
こちらは、キヤノンマーケティングジャパンによる議事録作成の業務負担に関する調査レポートです。合わせてご覧ください。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000939.000013943.html
AIで議事録を自動化する3つのメリット
AI(人工知能)を活用することで、Zoomの議事録作成におけるこれらの課題の多くを解決できます。
主なメリットは以下の3点です。
第一に、圧倒的な「業務効率化(時間削減)」です。
AIが録音データから自動で文字起こしを行い、要約やタスク抽出まで実行します。
これまで数時間かかっていた議事録作成作業が、会議終了後わずか数分で完了することも可能です。
これにより、本来のクリエイティブな業務やコア業務に集中する時間を取り戻すことができます。
こちらは、DXによる業務効率化の具体的な事例と進め方を解説した記事です。 合わせてご覧ください。
第二に、「記録の正確性向上」です。
高精度なAIは、人間が聞き逃しがちな早口や専門用語も正確にテキスト化します。
また、発言者を自動で識別する機能(話者分離)により、「言った・言わない」といった会議後のトラブルを防ぐことにも繋がります。
第三に、「情報の検索性と共有の容易化」です。
会議内容がすべてテキストデータとして保存されるため、後から特定のキーワードで発言内容を瞬時に検索できます。
議事録の共有もURLひとつで完了し、チーム内での情報格差をなくし、迅速な意思決定をサポートします。
こちらは、AIミーティングアシスタント市場の成長と動向に関する調査レポートです。合わせてご覧ください。 https://market.us/report/ai-meeting-assistant-market/
【方法1】Zoomの無料機能「文字起こし(トランスクリプト)」を使う
ここからは、Zoomの議事録をAIで作成する具体的な方法を紹介します。
まずは、追加費用が一切かからない、Zoomに標準搭載されている「文字起こし(トランスクリプト)」機能を使う方法です。
この機能の設定方法から、メリット・デメリットまでを順に解説します。
文字起こし機能の有効化と設定手順
この機能を利用するには、まずZoomの管理者が設定を有効にする必要があります。
Zoomのウェブポータル(ブラウザでサインイン)にアクセスします。
左側のナビゲーションメニューから「設定」を選択します。
「ミーティング」タブの中にある「ミーティングにて(詳細)」セクションに移動します。
「自動文字起こし」または「ライブ文字起こし」といった項目を探し、そのトグルスイッチをオン(有効)にします。
設定がロックされていない場合、個々のユーザーも自身の「設定」でこの機能をオンにできる場合があります。
この設定は、会議のホスト(主催者)が行う必要があります。
一度有効にしておけば、以降の会議で利用できるようになります。
会議中の使い方とデータ保存方法
設定が有効になっていれば、会議のホストは会議画面の下部にあるツールバーから操作します。
「ライブ文字起こし」(または「CC」「トランスクリプト」などと表示される場合もあります)のボタンをクリックします。
「自動文字起こしを有効にする」といった選択肢を選びます。
これを開始すると、Zoom会議の画面上にリアルタイムで字幕(トランスクリプト)が表示されるようになります。
会議終了後、この文字起こしデータはテキストファイル(.txt形式や.vtt形式)として保存されます。
ローカルレコーディングの場合はPCの指定フォルダに、クラウドレコーディングの場合はZoomのウェブポータル上のレコーディング管理画面に保存され、そこからダウンロードできます。
メリット:追加費用がかからない
この方法の最大のメリットは、なんといっても「追加費用が一切かからない」ことです。
Zoomの標準機能として提供されており、有料プランはもちろん、無料のベーシックプランであっても(一部制限付きで)利用できる場合があります。
外部のツールを契約したり、新たなソフトウェアをインストールしたりする必要がなく、Zoomの設定を変更するだけですぐに使い始められる手軽さも魅力です。
また、会議中にリアルタイムで字幕を表示できるため、聴覚に障害のある方や、音声を聞きづらい環境で参加しているメンバーへの情報保障(アクセシビリティ)の向上にも役立ちます。
デメリット:あくまで文字起こしで、要約や編集は手間がかかる
この機能の決定的なデメリットは、これが「AIによる議事録作成」ではなく、あくまで「音声のテキスト化(文字起こし)」に過ぎない点です。
生成されるテキストデータは、発言内容がそのまま書き出された「逐語録」です。
そのため、「えー」「あのー」といったフィラー(不要語)もそのまま記録されますし、句読点や改行が不正確な場合も多くあります。
また、発言者の特定がうまくいかないケースもあり、誰の発言かが分かりにくいテキストになることもあります。
最も重要な点として、この機能には「要約」や「決定事項の抽出」といったAIによる整理機能は一切ありません。
結局、保存されたテキストデータを基に、人間が改めて議事録として清書(編集・要約)する作業が発生するため、議事録作成の手間が大きく残ってしまうのが実情です。
【方法2】Zoomの標準AI機能「AI Companion」で要約する
次に紹介するのは、Zoomが標準で提供しているAIアシスタント機能「AI Companion」を活用する方法です。
これは、先ほどの文字起こし機能とは異なり、AIによる「要約」までを自動で行ってくれる強力な機能です。
この機能の利用条件や使い方、メリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
AI Companionの有効化と設定手順
AI Companionの利用には、基本的にZoomの有料プラン(プロ、ビジネス、エンタープライズなど)の契約が必要です。
この機能は、Zoomのアカウント管理者がウェブポータルから有効にする必要があります。
「アカウント管理」メニュー内の「アカウント設定」に進みます。
「AI Companion」という専用のタブがありますので、それをクリックします。
「会議の要約」や「AI Companionへの質問」など、利用したい機能のトグルスイッチをオンにします。
管理者が設定を有効にすれば、そのアカウントに所属するユーザーがAI Companionの機能を使えるようになります。
ユーザー個人での設定は基本的に不要です。
会議中の使い方(要約・質問)
AI Companionが有効な会議では、ツールバーに「AI Companion」のアイコン(星のようなマーク)が表示されます。
会議のホストまたは参加者がこのアイコンをクリックし、「要約を開始」を選択すると、AIがその時点から会議内容の追跡を開始します。
会議が終了すると、AIが自動で会議の概要をまとめた「要約」を生成します。
この要約は、Zoomのウェブポータルや、設定によってはメール、Zoomのチャットアプリ(Team Chat)などで確認できます。
さらに強力なのが、会議中の「質問機能」です。
AI Companionのパネルを開き、「今日の決定事項は?」「〇〇さんが言及したプロジェクトについて教えて」といった質問を自然な日本語で入力すると、AIがリアルタイムで回答を返してくれます。
会議に遅れて参加した場合のキャッチアップ(「ここまでの議論を要約して」など)にも非常に便利です。
メリット:会議の要点を自動でまとめてくれる
AI Companionの最大のメリットは、文字起こしに留まらず、会議の「要点」や「概要」をAIが自動でまとめてくれる点です。
会議終了後に長文の文字起こしをすべて読み返す必要がなく、AIが生成した数行のサマリーを見るだけで、会議の結論や重要なトピックを素早く把握できます。
また、Zoomの有料プランユーザーであれば「追加費用なし」で利用できるため、コストパフォーマンスが非常に高いです。
Zoomのプラットフォーム内で全ての機能が完結するため、外部ツールを導入する際のような複雑な連携設定や、セキュリティに関する追加の心配が少ないのも大きな利点です。
デメリット:詳細な議事録作成には向かない場合がある
一方で、AI Companionはあくまで「要約(サマリー)」を作成することがメインの機能です。
そのため、「誰が」「いつ」「何を」発言したかを一言一句正確に記録するような、詳細な「逐語録(逐語議事録)」の作成には向いていません。
文字起こしの精度や話者分離の正確性についても、議事録作成に特化した専門の外部AIツールと比較すると、やや劣る場合があります。
特に、日本語の複雑なニュアンスや、業界特有の専門用語が多い会議では、要約が不十分だったり、論点がズレたりする可能性も残ります。
あくまで「会議の概要を素早く掴むためのアシスタント」であり、公式な議事録としてそのまま使えるレベルのものを求めるには、力不足となるケースもあります。
こちらは、Zoomが第三者機関に委託したAIのパフォーマンス(品質)に関するレポートです。合わせてご覧ください。 https://www.zoom.com/en/resources/ai-performance-report/
【方法3】高精度な「外部AI議事録ツール」と連携し、zoomの議事録をaiで自動化する
ここまではZoomの標準機能を紹介しましたが、より高精度で本格的な議事録作成の自動化を目指すなら、サードパーティ製の「外部AI議事録ツール」との連携が最も強力な方法です。
ここでは、外部ツールがZoom標準機能とどう違うのか、そのメリットとデメリットを解説します。
外部AI議事録ツールとは?(Zoom標準機能との違い)
外部AI議事録ツールとは、Zoom、Teams、Google MeetなどのWeb会議システムと連携し、議事録の作成を自動化することに特化した専門のサービスです。
Zoomの標準機能との最大の違いは、議事録作成に特化した「AIの精度」と「機能の豊富さ」です。
多くのツールが日本語の解析に特化したAIエンジンを搭載しており、Zoom標準機能よりも高い文字起こし精度や、正確な話者分離(誰が話したかを識別する)機能を持っています。
また、単なる要約だけでなく、テキストの自動校正、決定事項やTODOリストの自動抽出、特定のキーワード(例:「決定」「課題」)のハイライト、業界用語の辞書登録機能など、議事録作成の「後処理」を効率化する機能が非常に充実しています。
Zoomと連携設定しておけば、会議が始まるとAIボットが自動で会議に参加し、リアルタイムで文字起こしや議事録作成を行ってくれます。
メリット:高精度な文字起こしと議事録作成を自動化できる
この方法の最大のメリットは、議事録作成の「品質」と「速度」の両方を劇的に向上させられる点です。
AIの精度が高いため、文字起こしの誤字脱字を手作業で修正する「手直し」の時間が最小限で済みます。
会議が終了した時点で、要約、決定事項、タスクリストまでが整理された「ほぼ完成形の議事録」が自動で生成されます。
これにより、議事録作成にかかるトータルの工数を限りなくゼロに近づけることが可能です。
また、多くのツールがZoom以外のWeb会議プラットフォームにも対応しているため、取引先によって使用ツールが異なる場合でも、議事録作成のプロセスを統一できるという利点もあります。
豊富な編集機能や共有機能により、議事録の管理や活用もスムーズになります。
デメリット:利用料金(コスト)がかかる
この方法の最大のデメリットは、当然ながら「利用料金(コスト)」が発生することです。
これらの高機能なツールは、そのほとんどがサブスクリプション(月額または年額)ベースの有料サービスです。
料金体系はツールによって異なり、ユーザーIDごとに課金されるもの、会議の利用時間(文字起こし時間)に応じて課金されるものなど様々です。
Zoomの利用料金とは別に、これらのツールの利用料が毎月発生するため、導入にはコスト対効果の慎重な見積もりが必要となります。
また、Zoomアカウントとは別に外部ツールの選定、契約、連携設定、そして社内のセキュリティポリシーの確認といった導入障壁がある点も、デメリットと言えるでしょう。
【方法44】Zoomの文字起こしデータをChatGPTで議事録にする
4つ目の方法は、これまで紹介した方法のハイブリッド型とも言える、外部の生成AI(ChatGPTなど)を活用する方法です。
具体的には、方法1で取得したZoomの文字起こしデータ(生のテキスト)を、ChatGPTに読み込ませて議事録の形に清書させるというものです。
Zoomからテキストデータを取得する手順
まず、議事録の素材となる「文字起こしテキスト」を入手する必要があります。
これは、方法1で解説したZoomの「自動文字起こし」機能を使います。
会議のクラウドレコーディングを行い、会議終了後にZoomのウェブポータルにアクセスします。
「レコーディング」管理画面から該当の会議を選択し、「オーディオトランスクリプト」(.vttまたは.txtファイル)をダウンロードします。
このファイルには、タイムスタンプや発言者名(正しく識別されていれば)が含まれた、会議の全発言が時系列で記録されています。
ただし、前述の通り、この時点ではフィラー(不要語)や冗長な表現がそのまま含まれた、読みにくい「生のデータ」です。
このテキストデータ全体をコピーします。
こちらは、すぐに使える日本語のプロンプト例や、プロンプトの基礎を解説した記事です。 合わせてご覧ください。
ChatGPTを使った議事録作成プロンプト(指示文)例
次に、ChatGPT(最新のGPT-5など)を開き、コピーしたテキストデータを貼り付けます。
ただし、ただ貼り付けるだけでは望んだ形式の議事録にはなりません。
テキストデータの「前」に、AIに対する詳細な「指示文(プロンプト)」を記述することが極めて重要です。
(プロンプトの例文)
「あなたは優秀なビジネスアシスタントです。以下のZoom会議の文字起こしテキストを読み込み、指定された形式で議事録を作成してください。
指示
- まず、会議全体の要点を3行でまとめてください。
- 次に、主要なトピック(議題)ごとに、議論の内容を箇条書きで整理してください。
- 「決定事項」と「ネクストアクション(TODO)」を明確に抽出し、それぞれリスト化してください。TODOは担当者と期限が分かれば明記してください。
- 「えー」「あのー」などの不要なフィラー(間投詞)は全て削除し、文章を口語から文語に修正して読みやすくしてください。
- 誤字脱字を修正してください。
文字起こしテキスト:
(ここに、Zoomからコピーした生のテキストデータを貼り付ける)
」
こちらは、ChatGPTを使って会議の議事録を作成する具体的な方法を解説した記事です。 合わせてご覧ください。
メリット:自由な形式で議事録を作成できる
この方法の最大のメリットは、出力する議事録の「自由度(カスタマイズ性)」が非常に高いことです。
プロンプト(指示文)を工夫次第で、自社で定められた特定のフォーマットに沿った議事録を作成させたり、特定の議題に関する内容だけを詳細に抽出させたりと、目的に応じた柔軟な成果物を得ることができます。
ChatGPT(GPT-5)のような高性能な生成AIを使えば、非常に自然で高精度な要約や文章の清書が期待できます。
すでにChatGPTの有料プラン(Plusなど)を契約している人であれば、追加のコストをかけずに議事録の品質を上げることが可能です。(無料プランでもGPT-5は利用可能ですが、回数制限などがあります)
デメリット:毎回の手作業が発生し手間がかかる
この方法の最大のデメリットは、プロセスが「自動化」されていない点です。
会議ごとに「Zoomポータルからテキストをダウンロード」→「ChatGPTを開く」→「プロンプトを準備」→「テキストをコピペ」→「AIの出力を確認・修正」という一連の手作業が必ず発生します。
会議の頻度が高い場合、この作業は方法3(外部AIツール)と比較して非常に煩雑であり、大きな負担となり得ます。
また、ChatGPTには一度に入力できるテキスト量に上限(コンテキストウィンドウ)があるため、数時間にわたる長時間の会議の文字起こしデータを一度に処理できず、テキストを分割して何度も処理する必要があり、非常に手間がかかります。
さらに、機密情報を含む会議内容を外部のAIサービス(ChatGPT)に入力することには、セキュリティ上のリスクが伴います。データがAIの学習に利用されないよう、法人向けのChatGPTサービス(ChatSenseなど)を利用するか、社内ルールを厳格に守る必要があります。
こちらは、Microsoft 365 Copilot(生成AI)におけるデータ、プライバシー、セキュリティに関する公式ドキュメントです。合わせてご覧ください。 https://learn.microsoft.com/en-us/copilot/microsoft-365/microsoft-365-copilot-privacy
Zoom議事録作成におすすめのAIツール5選(機能・料金比較)
方法3で紹介した「外部AI議事録ツール」は、Zoom議事録作成の効率化において最も強力な選択肢です。
ここでは、日本国内で実績があり、Zoom連携に優れたおすすめのAI議事録ツールを5つ厳選して、その特徴や料金体系を比較紹介します。(※料金は2025年11月時点の目安情報です。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください)
Notta
Notta(ノッタ)は、非常に高い文字起こし精度と、使いやすいインターフェースで世界的に人気のあるAI議事録ツールです。
特徴として、ZoomやTeams、Google Meetとカレンダー連携しておけば、予定された会議にNottaのボットが自動で参加し、リアルタイムで文字起こしを開始してくれます。
会議後にはAIによる要約やTODO抽出が自動で行われます。
また、画面録画機能も搭載しており、議事録と合わせて会議の様子を動画で振り返ることも可能です。
料金は、機能制限付きの無料プランのほか、個人向けのプレミアムプラン(月額1,000円台〜)、法人向けのビジネスプランが用意されています。
手軽に高精度な議事録作成を始めたい個人から、チームでの導入まで幅広く対応できます。
Rimo Voice
Rimo Voice(リモボイス)は、日本語の解析に特化したAIを搭載し、特に「要約」の自然さと精度に定評がある日本製ツールです。
特徴は、Zoomのクラウドレコーディングと連携し、会議が終了して録画データが保存されると、自動でRimo Voiceにデータが転送され、文字起こしと議事録作成(要約、トピック分類)が開始される点です。
手作業でのアップロードが不要で、気づいたら議事録が完成しています。
料金体系は、利用した分だけ支払う従量課金プラン(1分あたり数十円〜)と、チーム向けの月額プランが用意されています。
会議の頻度があまり多くない場合は、従量課金でコストを抑えられる可能性があります。
特に「会議の内容を短時間で把握したい」というニーズが強いチームにおすすめです。
スマート書記
スマート書記は、議事録を「作って終わり」にせず、その後の「活用」までを重視した法人向けのツールです。
高い文字起こし精度や要約機能に加え、議事録の編集機能(エディタ)が非常に強力で、AIが生成した内容をWordのように簡単に修正・装飾できます。
また、議事録内で抽出されたタスク(TODO)をそのままチーム内で共有し、進捗管理まで行える機能が充実しています。
Zoom連携により、クラウドレコーディングデータを自動で取り込み、議事録作成を効率化します。
料金は、法人向けの月額プランが基本となります(要問い合わせ)。
議事録作成後のタスク管理や情報共有のプロセス全体を効率化したい企業に適しています。
AI GIJIROKU
AI GIJIROKU(AI議事録)は、リアルタイムでの「多言語翻訳」機能を大きな強みとするツールです。
Zoom会議にボットが参加し、リアルタイムで文字起こしを行うだけでなく、発言内容を瞬時に30カ国語以上に翻訳して字幕表示することができます。
もちろん、日本語の文字起こし精度も非常に高く、業種別の専門用語(医療、IT、金融など)に対応した辞書機能も搭載しています。
料金は、個人向けプランから、大規模なエンタープライズプランまで幅広く用意されています(月額数千円〜)。
海外支店とのミーティングや、外国語での商談が多いグローバル企業にとって、最強のパートナーとなり得るツールです。
CLOVA Note
CLOVA Note(クローバノート)は、LINEが開発したAI技術を活用した議事録作成アプリです。PC(Web)版とスマートフォンアプリ版があります。
このツールの特徴は、その「手軽さ」と「コストパフォーマンス」です。
Zoomと直接ボット連携するタイプではなく、Zoomで録音した「音声ファイル(.mp3など)」をCLOVA Noteにアップロードすることで、AIが文字起こしと話者分離、要約を行ってくれます。
月間の利用時間に制限はありますが、多くの機能を無料で利用できるのが最大の魅力です。
料金は、基本的に無料(月間の文字起こし時間に上限あり)で利用できます。
まずはコストをかけずにAI議事録作成を試してみたい、という個人や小規模チームの「最初の一歩」として最適なツールです。
結局どれがいい?Zoom議事録AIの方法・ツール選び方 3つの基準
ここまで4つの方法と5つのツールを紹介してきましたが、「結局、自分たちにはどれが最適なのか?」と迷ってしまうかもしれません。
ここでは、あなたの状況に最適な方法を選ぶための、3つの判断基準を解説します。
基準1:求める精度と作成時間(要約だけか、逐語録まで必要か)
まず、あなたが議事録に何を求めているかを明確にしましょう。
「会議の概要や決定事項がざっくりわかれば良い」というレベルであれば、Zoomの有料プランに含まれる「AI Companion」(方法2)が最も手軽で十分な可能性があります。
一方で、「法的な証拠として残すため、一言一句正確な逐語録が必要」「手直し時間を完全にゼロにして、他の作業に時間を使いたい」という高いレベルを求めるならば、高精度な「外部AI議事録ツール」(方法3)の導入を検討すべきです。
「コストはかけたくないが、テキスト化はしたい」という場合は、「無料文字起こし」(方法1)がスタート地点になります。
基準2:コスト(無料か、費用をかけて効率化したいか)
次に、コストに対する考え方です。
「何が何でもコストゼロ」を最優先するならば、方法1(無料文字起こし)や、方法4(ChatGPT活用 ※手作業前提)、あるいはCLOVA Noteのような無料枠のあるツールを試すことになります。
しかし、議事録作成にかかっている「見えない人件費」を考慮することも重要です。
もし、社員が月に10時間議事録作成に費やしているなら、その人件費は数万円に達します。
月額数千円〜1万円程度の「外部AIツール」(方法3)を導入することで、その10時間がゼロになり、より生産的な業務に時間を使えるなら、費用対効果は非常に高いと言えます。
どれだけの工数を削減したいか、そのためにいくらまで投資できるかを判断しましょう。
基準3:セキュリティ(機密情報の取り扱い)
最後に、そして最も重要なのがセキュリティです。
あなたの会社が取り扱う会議内容の「機密性」はどれくらいでしょうか。
社外秘の経営情報、顧客の個人情報、未公開の製品情報などを多く含む会議の場合、セキュリティは最優先事項となります。
Zoomの標準機能(方法1, 2)は、Zoomのセキュリティポリシー内で完結するため、比較的安全です。
ChatGPT(方法4)は、標準設定ではAIの学習にデータが使われるリスクがあるため、機密情報の入力は原則避けるべきです(法人向けサービスを除く)。
「外部AIツール」(方法3)を導入する場合は、そのツールがISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得しているか、データは暗号化されているか、AIの学習に利用されないかなど、ツールのセキュリティポリシーを必ず確認し、自社の基準をクリアしているかを厳格に審査する必要があります。
こちらは、Zoomのセキュリティとコンプライアンス(SOC 2レポートなど)に関する公式情報ページです。合わせてご覧ください。 https://www.zoom.com/en/trust/legal-compliance/soc2/
徹底比較:Zoom「AI Companion」 vs 「外部AIツール」
特に悩ましいのが、Zoom有料プランに標準搭載された「AI Companion」と、有料の「外部AIツール」のどちらを選ぶかです。
手軽さと追加コストの無さを取るなら、「AI Companion」です。
Zoom内で全てが完結し、すぐに使い始められ、会議の「要約」を掴むには十分な性能を持っています。
一方で、議事録作成の「精度」と「機能の豊富さ」を求めるなら、「外部AIツール」です。
日本語に特化した高い文字起こし精度、強力な話者分離、詳細なタスク抽出、議事録の編集・共有機能など、議事録作成の全プロセスを本気で効率化したい場合の最適解となります。
まずは「AI Companion」を試してみて、その精度や機能に満足できなければ「外部AIツール」の無料トライアルに進む、というステップが現実的かもしれません。
ZoomでAI議事録を使う際の注意点
AI議事録は非常に便利なツールですが、使い方を誤るとトラブルの原因にもなり得ます。
ZoomでAI議事録を安全かつ効果的に活用するために、注意すべき3つのポイントを解説します。
AIの精度を過信せず、必ず人の目で確認する
AIの技術は日々進化していますが、残念ながら現時点では「100%完璧」ではありません。
特に、専門用語、固有名詞、同音異義語(例:「いじょう(以上/異常/移乗)」)などは、文脈を読み間違えて誤認識することがあります。
また、声が小さい人の発言や、複数人が同時に話した部分も正しく文字起こしされない場合があります。
AIが自動生成した議事録、特に「決定事項」や「数値」、「タスクの担当者」といった重要な情報は、必ず会議の参加者が内容をレビューし、事実と相違ないか「人の目」でファクトチェックを行う習慣をつけましょう。
AIはあくまで「補助」であり、最終的な内容の責任は人間が持つという意識が不可欠です。
機密情報や個人情報の取り扱いに注意する
AI議事録ツールを利用するということは、会議の音声データやテキストデータを、Zoomや外部ツールのサーバーに送信・保存することを意味します。
その会議に、社外秘の経営情報、顧客の重要な個人情報、取引先との秘密保持契約(NDA)に関わる内容が含まれていないでしょうか。
外部AIツールやChatGPTを利用する場合、それらのデータがどのように管理され、AIの学習に利用される可能性があるのか否か、ツールの利用規約やセキュリティポリシーを事前に徹底的に確認する必要があります。
社内のセキュリティ規定に準拠しているかを確認し、場合によっては機密性の高い会議でのAI利用を制限する、あるいはセキュリティが担保された法人向けプランを選択するなどの判断が求められます。
こちらは、米国国立標準技術研究所(NIST)が策定したAIリスクマネジメントフレームワークの概要です。合わせてご覧ください。 https://www.nist.gov/itl/ai-risk-management-framework
精度の高い文字起こしのためにマイクや雑音に注意する
AIによる文字起こしの精度は、入力される「音質」に大きく左右されます。
AIがどれだけ優秀でも、「聞き取れない音声」を正確にテキスト化することはできません。
議事録の精度を上げるためには、AIツールを選ぶだけでなく、会議の「録音環境」を整えることも非常に重要です。
参加者はできるだけ静かな環境から参加するよう心がけましょう。
PCの内蔵マイクではなく、ノイズキャンセリング機能が付いたヘッドセットや外付けマイクを使用することを強く推奨します。
また、複数人が同時に発言する(かぶせて話す)と、AIが発言者を誤認したり、内容を聞き取れなかったりする原因になります。
AIが認識しやすいよう、一人ひとりがハッキリと発言することも、精度の高い議事録作成に繋がります。
こちらは、騒音(ノイズ)が音声認識の精度に与える影響について論じたMicrosoftの研究論文です。合わせてご覧ください。 https://www.microsoft.com/en-us/research/wp-content/uploads/2016/02/paper-46.pdf
ZoomのAI議事録に関するよくある質問
最後に、ZoomでのAI議事録利用に関して、ユーザーから寄せられることが多い質問とその回答をまとめました。
議事録作成を完全に自動化できますか?
「議事録作成の作業(手入力や聞き返し)をほぼゼロにする」という意味では、高精度な外部AI議事録ツール(方法3)を導入することで「可能」です。
会議が終了すると同時に、要約やタスクリストを含む議事録が自動で生成される状態を実現できます。
ただし、前述の通り、AIは100%完璧ではありません。
生成された内容が本当に正しいかを確認し、承認する「最終確認」のプロセスは、依然として人間が行う必要があります。
「作業」の自動化は可能ですが、「責任」の自動化はできない、と考えるのが適切です。
AI Companionは無料で使えますか?
Zoomの「AI Companion」は、Zoomの「有料プラン(プロ、ビジネス、エンタープライズなど)」に契約しているユーザーであれば、「追加料金なし」で利用できます。
したがって、「AI機能自体の追加費用は無料」ですが、AI Companionを利用するためには、前提としてZoomの有料プランの料金が発生しています。
Zoomの無料(ベーシック)プランのユーザーは、AI Companionの主要な機能(会議の要約など)を利用することはできません。(2025年11月時点)
外部ツールと連携する際、Zoomのアカウントはどれでも良いですか?
いいえ、多くの場合、外部AI議事録ツールとAPI連携するためには、Zoomの「有料プラン(プロ以上)」のアカウントが必要となります。
これは、多くの外部ツールが、Zoomの「クラウドレコーディング」機能や、ボットの参加を許可する「API連携」機能を前提として設計されているためです。
これらの機能は、Zoomの無料プランでは利用が制限されています。
導入を検討している外部AIツールが、自社のZoomプランに対応しているか、事前に必ず確認してください。
スマホ(スマートフォン)のZoomアプリでも使えますか?
はい、多くの機能はスマートフォンアプリ(iOS, Android)からでも利用可能です。
Zoomの「AI Companion」は、スマホアプリからでも会議中に質問をしたり、要約を生成させたりすることができます。
また、「外部AI議事録ツール」についても、AIボットが会議に参加する形式のツールであれば、自分がスマホから会議に参加していても、PCの参加者と同様に議事録は自動で作成されます。
ただし、議事録の詳細な設定や、会議後の編集・確認作業については、画面の大きいPC(ウェブブラウザ)の方が操作しやすい場合がほとんどです。
議事録AIで満足? ツールで「思考停止する人」と「賢く使いこなす人」の分岐点
議事録AIツールを導入して「楽になった」と感じているかもしれません。しかし、その「楽」が、無意識のうちにあなたの「考える力」を奪っているとしたらどうでしょうか。
「AIが議事録をまとめてくれるから、会議の内容はAIに任せよう」。もしそう思っているなら、危険なサインかもしれません。マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究によると、AIを使って文章を作った人は、自力で考えた人に比べて脳の活動が低下することがわかりました。
これは、本来人間が担うべき「要点は何か」「次に何をすべきか」といった思考プロセスを、AIに丸投げしてしまう「思考の外部委託」が起きている証拠です。この状態が続くと、会議の論点を深く理解する力や、自ら課題を発見する能力が衰えていく可能性があります。
では、「賢く使いこなす人」はAIをどう使っているのでしょうか。彼らはAIを「作業を代行する機械」としてだけでなく、「思考を深める触媒」として利用しています。例えば、AIが作成した議事録の「要約」や「決定事項」を鵜呑みにしません。AIの要約に対して「本当に重要な論点はそこか?」と問い直す材料にしたり、抽出された「TODO」の背景や目的を再確認したりします。
AIの出力を「答え」ではなく「たたき台」として扱い、そこから自分なりの洞察を加えることで、AIを「脳のジム」のように活用し、自らの思考力を鍛えているのです。
引用元:
MITの研究者たちは、大規模言語モデル(LLM)が人間の認知プロセスに与える影響について調査しました。その結果、LLM支援のライティングタスクでは、人間の脳内の認知活動が大幅に低下することが示されました。(Shmidman, A., Sciacca, B., et al. “Does the use of large language models affect human cognition?” 2024年)
まとめ
Zoom会議の議事録作成は時間がかかり、多くの企業で業務効率化の課題となっています。AIによる自動化が注目されています。
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