Stable Diffusionのネガティブプロンプト完全ガイド!必須/目的別のオススメプロンプトを解説

Stable Diffusionで画像を生成していると、手の指が増えたり、顔が崩れたり、意図しないテキストや透かしが混入したりすることがあります。こうした問題のほとんどは、ネガティブプロンプトを適切に設定するだけで防げます。

ネガティブプロンプトとは、画像生成時に「出力してほしくない要素」を指定するテキストのことです。通常のプロンプトが「こう描いてほしい」という指示であるのに対し、ネガティブプロンプトは「これは描かないでほしい」という除外指示にあたります。

本記事では、どんな画像生成でも共通して使う必須プロンプトから、やりたいこと別に整理した目的別一覧、そのままコピペして使えるテンプレートをまとめて解説します。是非最後までご覧ください。

Stable Diffusionのネガティブプロンプトとは

ネガティブプロンプトとは、画像生成時に「出力してほしくない要素」を指定するテキストです。

通常のプロンプト(ポジティブプロンプト)が「こう描いてほしい」という指示であるのに対し、ネガティブプロンプトは「これは描かないでほしい」という除外指示にあたります。Stable Diffusionでは、プロンプト入力欄の下に「Negative prompt」という入力欄があり、ここにカンマ区切りで入力します。

(入力例)
worst quality, low quality, bad anatomy, extra fingers, watermark

入力する際は、重要度の高いワードを先に書くほど効果が強くなります。 また、特定のワードを強調したい場合は (worst quality:1.5) のように重みづけすることも可能です。

Stable Diffusion利用で必須のネガティブプロンプト

画像のスタイルや用途に関わらず、常に設定しておくことで品質が上がる基本プロンプトがあります。 まずはこれを土台にして、目的に応じて次のセクションから必要なものを追加する使い方が効率的です。

▼利用必須のネガティブプロンプト

プロンプト 意味 防ぐ問題
worst quality 最低品質 全体的な品質低下
low quality 低品質 全体的な品質低下
normal quality 通常品質 平均以下の出力
lowres 低解像度 粗い・ぼやけた画像
blurry ぼやけ ピントが合っていない
jpeg artifacts JPEG圧縮ノイズ ブロックノイズ・歪み
error エラー 生成ミスによる不自然な出力
ugly 醜い 全体的な見た目の劣化
bad anatomy 解剖学的に不自然 体の比率・形の歪み
deformed 変形 パーツの形崩れ
watermark 透かし 透かし文字の混入
signature 署名 サイン・クレジットの混入
text テキスト 不要な文字の混入

Stable Diffusion活用時の目的別ネガティブプロンプト

必須プロンプトに加え、生成の目的に応じて以下から必要なものを選んで追加してください。各カテゴリ内の一覧表は辞書として参照し、実際のテンプレートは後述の「コピペテンプレート」から使うことを推奨します。

顔の崩れを防ぐネガティブプロンプト

人物生成で目の位置がズレたり、顔のパーツが融合したりする場合に効果があります。 顔まわりの崩れは品質に直結するため、人物を含む生成では必ず追加してください。

プロンプト 意味
bad face 崩れた顔
ugly face 醜い顔
poorly drawn face 下手な顔の描写
deformed eyes 変形した目
cross-eyed 寄り目
asymmetrical eyes 左右非対称な目
extra face 余分な顔のパーツ
fused features パーツが融合した顔

手・指の崩れを防ぐネガティブプロンプト

Stable Diffusionが最も苦手とする部位です。 人物を含む生成では、必須プロンプトと合わせてこのセクションのプロンプトも加えることを強く推奨します。

プロンプト 意味
bad hands 崩れた手
extra fingers 余分な指
fewer digits 指が足りない
missing fingers 指の欠損
fused fingers 指が融合している
too many fingers 指が多すぎる
mutated hands 突然変異した手
poorly drawn hands 下手な手の描写
extra limbs 余分な手足
missing limbs 手足の欠損
floating limbs 体から離れた手足
disconnected limbs 切り離された手足

リアル・実写系の画像を作成するネガティブプロンプト

アニメ・イラスト調の出力を防ぎ、写真に近いリアルな仕上がりにしたい場合に使います。

プロンプト 意味
cartoon アニメ・漫画調
anime アニメ調
illustration イラスト調
painting 絵画調
sketch スケッチ調
flat color フラットな色調
3d render 3Dレンダリング調
digital art デジタルアート調

アニメ・イラスト系の画像を作りたい時のネガティブプロンプト

実写・フォト調の出力を防ぎ、アニメ・イラスト寄りの仕上がりにしたい場合に使います。

プロンプト 意味
photorealistic 写真のようなリアル描写
photo 写真調
realistic リアル調
3d 3D調
hyperrealistic 超写実的

🔞 NSFW・不適切コンテンツを除外する時のネガティブプロンプト

業務利用やファミリー向けコンテンツの生成時に使います。

プロンプト 意味
nsfw 成人向けコンテンツ全般
nude
explicit 露骨な表現
suggestive 性的示唆のある表現

テキスト・透かしを除去する時のネガティブプロンプト

ロゴや文字が画像に混入する場合に使います。 必須プロンプトに含む watermark signature text で対応できるケースがほとんどですが、それでも出る場合は以下を追加してください。

プロンプト 意味
username ユーザー名
artist name アーティスト名
stamp スタンプ
logo ロゴ
caption キャプション

分割・コラージュ表示を防ぐ時のネガティブプロンプト

1枚の画像のはずが、複数アングルやコマ割りで出力されてしまう場合に使います。

プロンプト 意味
multiple views 複数アングルの同時表示
split view 分割表示
grid view グリッド表示
collage コラージュ形式
comic panel 漫画のコマ割り
side by side 横並び比較

Stable Diffusionのモデル別・ネガティブプロンプト対応状況

ネガティブプロンプトはすべてのモデルで同じように機能するわけではありません。
使用しているモデルによって効果が大きく変わるため、テンプレートを選ぶ前に確認してください。

モデル 対応状況 推奨の対応
SD 1.5 ◎ 最も効果的 本記事のテンプレートをそのまま使用可。Embeddingも豊富
SDXL ○ 有効 短くシンプルなプロンプトが効きやすい。SDXLテンプレートを使用
SD 3.5 △ 限定的 CFGスケールの設計変更により効果が弱い。ポジティブプロンプトの記述で補う
FLUX.1 ✕ 非対応 CFGスケール固定のため機能しない。ポジティブプロンプトの精度向上で対応

FLUX.1を使っている場合、ネガティブプロンプトをどれだけ入力しても画像に影響を与えません。品質改善はポジティブプロンプトの記述を工夫することで対応してください。

Stable Diffusionのコピペで使えるネガティブプロンプトテンプレート

ネガティブプロンプトは多すぎると逆効果です。 トークンが増えすぎるとモデルが混乱し、かえって出力が崩れます。以下は「これだけあれば十分」という観点で厳選したテンプレートです。目的に合ったものを1つ選んでそのまま使ってください。

汎用的なテンプレート

worst quality, low quality, bad anatomy, bad hands, extra fingers, mutated hands, watermark, text, nsfw

リアル・実写系の時のテンプレート

worst quality, low quality, bad anatomy, bad hands, extra fingers, mutated hands, watermark, text, nsfw, cartoon, anime, illustration, flat color

アニメ・イラスト系の時のテンプレート

worst quality, low quality, bad anatomy, bad hands, extra fingers, mutated hands, watermark, text, nsfw, photorealistic, photo, realistic

SDXL向けのテンプレート

bad quality, worst quality, blurry, ugly, deformed, watermark, text

SDXLはSD 1.5と比べてネガティブプロンプトの影響が異なります。長く書いても効果が薄いため、短く絞ることを推奨します。

ネガティブプロンプト不要の「Embedding」を使ってみよう!

毎回ネガティブプロンプトを入力する手間を省きつつ、より高い精度で除外効果を得られるのがEmbedding(埋め込みモデル)です。 ネガティブプロンプトを活用するなら、Embeddingとの併用が最も効率的な方法です。

Embeddingとは、大量のネガティブ情報を1つのキーワードに圧縮したファイルです。ネガティブプロンプト欄に短い単語を入力するだけで、手動で長文を書くのと同等かそれ以上の効果が得られます。

EasyNegativeの導入方法

SD 1.5向けの代表的なEmbeddingです。

  1. CivitAIまたはHugging FaceでEasyNegativeを検索してダウンロード
  2. ダウンロードした.ptファイルをStable Diffusion Web UIのembeddingsフォルダに配置
  3. Web UIを再起動(またはSettings > Reload UI)
  4. ネガティブプロンプト欄にEasyNegativeと入力するだけで有効化

おすすめEmbedding一覧

Embedding名 対応モデル 特徴
EasyNegative SD 1.5 汎用。品質向上・崩れ防止全般に有効
EasyNegativeV2 SD 1.5 EasyNegativeの改良版
ng_deepnegative_v1 SD 1.5 作画崩壊防止に特化
negativeXL SDXL SDXL向け汎用Embedding

EmbeddingはSD 1.5・SDXL向けに開発されたものがほとんどです。後述のとおりSD 3.5やFLUX.1では動作しない場合があります。

まとめ

Stable Diffusionのネガティブプロンプトは、「多く入れれば良い」ではなく「必要なものを正しく選ぶ」ことが重要です。

基本の使い方は、まず必須プロンプトを土台にして、目的に応じたカテゴリから1〜2個追加するだけです。テンプレートはそのままコピペして使えます。さらに効率化したい場合はEasyNegativeなどのEmbeddingを導入してください。

また、FLUX.1はネガティブプロンプト自体が機能しない点に注意が必要です。使用するモデルに合わせた対応方法を選ぶことが、品質改善への最短ルートです。

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