組織のサイロ化を打ち破り6つの新規事業を創出!「現代アート×AI」で挑む地方創生

組織がサイロ化して部門間の連携が取れず、若手が新しいアイデアを出しても幹部に潰されてしまう——そんな硬直化した企業文化に悩んでいませんか?

AGO MARKETING株式会社が提供する独自のAIソリューションは、こうした組織課題を打破し、名古屋のLPガス会社の事例では実際に6つの新規ビジネスを創出する成果を上げています。同社はAIによる業務効率化支援に加え、現代アートの解釈をAIに学ばせることで、企業の新規事業創出や組織改革を支援しています。

このアプローチの最大の独自性は、目的から逆算する論理的な思考ではなく、現代アートを通じて「視点をずらす」ヒントをAIに提示させ、人間の直感や情熱を引き出す点にあります。本記事では、同社代表の吾郷さんに、開発の背景にある組織課題への問題意識、独自ツールの具体的な仕組み、現場の抵抗感を乗り越えて成果を生み出すまでの伴走支援のリアルについて伺いました。

組織のサイロ化と「新しいアイデアが潰される」課題感が原点

Q. まずは、御社の事業内容について教えてください。

吾郷さん: 弊社は現代アートを活用しながら自分たちでイノベーションを起こし、それによって地方を元気にしたいという思いでコンサルティングを行っている会社です。一人社長として立ち上げたばかりですが、インドやベトナムのオフショア開発会社と業務提携をしており、プロジェクトベースでAIを日常的に使いこなしている人材をアサインしながら事業を推進しています。自社のビジネスの中でもAIを活用してCRMによる顧客管理を行い、営業やマーケティング戦略もAIで練って実行しており、そのノウハウをクライアントのお客様にも提供しています。

Q. 今回お話しいただける、クライアント様でのAI活用の具体的な事例について教えていただけますか。

吾郷さん: 私たちの取り組みの中でも特徴的な「現代アートとAI」を掛け合わせた事例についてお話しします。名古屋のLPガス会社様の事例なのですが、この企業では組織のサイロ化が進んでおり、幹部の方たちが新しいことをやりたがらない、あるいは下から出てきた新しいアイデアを潰しがちであるという課題を抱えていました。その状況を打破するために、我々のソリューションを導入いただきました。

Q. その課題に対して、なぜ「現代アート」と「AI」を組み合わせたアプローチを提供しようと考えたのでしょうか。

吾郷さん: 理由の一つは、私自身が個人的に現代アートが大好きだからです。東京の江東区で一人暮らしをしていた頃、近くに東京都現代美術館があり、そこからインスピレーションを受けていました。また、クライアントの社長様ご自身も写真家であり、名古屋の展示会で賞を取られるほどのアーティストだったのです。アートが好きだという共通点もあり、「アートとAIを掛け合わせてビジネスを作るのは面白いからやろう」ということでプロジェクトがスタートしました。

「現代アート×AI」で視点をずらし人間の直感を引き出す

Q. ロジカルなバックキャスティングの手法ではなく、アートを活用することでどのような効果があるのでしょうか。

吾郷さん: バックキャスティングのように「こういう風にしたい」という目的が決まっていると、どうしてもロジカルな思考に偏ってしまいます。そうではなく、物事を見た時に「こういう視点でも見られるのではないか」というヒントを提示し、視点をずらすために現代アートを通したAIの言語化を活用しています。意図的にコントロールするのではなく、人間が持っている直感や情熱、アイデアを引き出すための手段としてアートを使っているのです。

Q. 具体的に、AIにアートの観点を理解させ、対話によってアイデアを創出するツールの仕組みについて教えてください。

吾郷さん: 弊社が開発した「ArtLink」というアプリを活用しています。裏側ではAIエージェントがワークフローとして走り、タスクを分解して実行する仕組みになっています。まず、アプリに「営業効率が悪い」といった企業の課題を入力し、4回ほど対話を繰り返して5W1Hで課題を深掘り・分析します。例えば「リファラル営業が属人化しており、再現性や仕組み化が急務である」といった形で課題を明確に整理します。その後、業界や競合のポジショニング調査、3C分析を行って現状を把握します。

ここからが独自のアプローチなのですが、弊社では現代アートのインスピレーションやビジネスインサイトを膨大に蓄積しています。そのデータベースから、整理された課題に対してランダムに「どう視点をずらせるか」を提示します。例えば、草間彌生さんの水玉模様の作品からは、「水玉模様のようにお客様の感情や評価の変化を定点観測できないか」というインサイトを導き出します。そしてAIが、「水玉模様のように一目で識別できるブランドシンボルとして、トップ営業マンのリファラルの中で最も特徴的で再現しやすい型は何ですか」といった問いを投げかけます。そこから「特定業務の顧客接触を水玉のように可視化する」「小さな紹介の種を植える定型的なタッチポイントを設定する」といったアイデアを生み出していきます。

Q. 実際の企業事例では、どのようなアート作品から具体的な解決策が生まれたのでしょうか。

吾郷さん: ひとつは「フライングマン」という現代アートの例です。これは空中に浮いている男性が連れ去られている作品で、鑑賞者によって落ちているとも登っているとも解釈できるものです。この作品をベースに日本の作者が元の作者と対話を続け、その対話の記録自体を作品として残した事例があります。AIはこの作品から「対話のプロセス自体を共有することで、社内のエンゲージメントが深まるのではないか」というヒントを出しました。これを見た現場のメンバーから「成功事例だけでなく失敗事例も共有すべきだ」という意見が上がり、ある支店で失敗事例をAIに学ばせ、どういった失敗があったかを共有するアプリを作るプロジェクトが立ち上がりました。

もうひとつは、他人の作品をあえて自分の作品として取り入れたアーティストの例です。本来ならタブーとされる行為ですが、AIはここから「競合を排除するのではなく、同じエコシステムとして協力体制を作るべきではないか」という解釈を導き出しました。LPガス会社様は販売店に販売を委託していますが、世代交代でコミュニケーションが取りづらくなっている課題がありました。このアートの解釈から「販売店を排除するのではなく巻き込もう」というアイデアが生まれ、やる気のある販売店数社を巻き込み、本部と販売店でお互いの役割を可視化して協業体制を組む会議を開くプロジェクトが進んでいます。

Q. そのようにして出たアイデアは、最終的にどのように実行へと移されるのでしょうか。

吾郷さん: 対話を通じてさまざまな視点からのアイデアを出した後、最後にそれらを掛け合わせて10個の新しいアイデアを創出します。そこからAIがフェルミ推定を行い、どのアイデアがどれくらいの売上規模になるか、どれが最も効果が高いかを算出してソリューションとして提示します。お客様はその中から最も良いものを選び、実行に移していくという流れになっています。

現場に伴走しAIへの抵抗感を払拭。6つの新規ビジネスが誕生

Q. そうしたツールを活用した結果、企業にはどのような成果や変化が生まれたのでしょうか。

吾郷さん: 現在、LPガス会社様では6つの新規ビジネスが立ち上がり、プロジェクトとして人をアサインして進行しているところです。お客様へのアンケートでは、まず「頭の中にあった課題をAIが整理してくれただけでも非常に良かった」という声をいただいています。

さらに大きな変化として、現代アートを用いて視点をずらしながらアイデアを出せたことで、「自分たちもAIを活用できる」という自信につながった点が挙げられます。これまで受け身になりがちだった社員の方々が、自らAIを使って考える文化が徐々に根付き始めています。幹部向けの実施から始まりましたが、今後は一般社員にも展開し、ボトムアップで出てきたアイデアを上層部が潰さずに実行していく組織体制を作っていきたいと、社長様もおっしゃっています。

Q. AIを使った新しい取り組みを現場の社員に浸透させるまでには、何か壁はなかったのでしょうか。

吾郷さん: 実は、私たちがAIの支援に入る前段階から、社内改革の土壌づくりがありました。管理職が新入社員のアイデアを潰してしまうような既得権益を守る文化を打破するため、あるソリューション営業の方が1年を通して現場のヒアリングを丁寧に行い、部内の組織を変える活動をされていたのです。その中で、今後の業界縮小を見据えてAIを活用しなければならないという社長のトップダウンの意向があり、私たちにお声がけいただきました。

LPガス会社様は過去に、大手銀行などからAI導入の提案を受けていましたが、すべて断っていました。理由は「大手企業は担当者が1、2年で代わってしまい、現場の奥深くまで入り込んで実装してくれるイメージが湧かないから」というものでした。弊社が選ばれたのは、過去に埼玉県庁など自治体での業務効率化支援の実績があり、現場に密着して伴走できると確信していただけたからです。

Q. 現場に密着した伴走とは、具体的にどのようなステップで進められたのでしょうか。

吾郷さん: 最初から大きなツールを入れるのではなく、まずは協業パートナーを含めたすべての営業支店を回り、現場の課題を一つひとつヒアリングして棚卸しをしました。そして、まずは無料の生成AIを使いながら、小さいところからコツコツと業務を効率化する成功体験を共有していきました。社内で使うAIの選定から導入支援までを丁寧に行い、AIに対する抵抗感をなくして業務改善が進んだ土壌があったからこそ、最終的に「AIとアート」という新しい取り組みへとスムーズに広げていくことができました。

地方の企業を元気にし、47都道府県すべてでイノベーションを起こす

Q. 今後はAGO MARKETING株式会社として、どのような展望を描かれていますか。

吾郷さん: 弊社としては、とにかく地方の企業様を元気にしたいという強い思いがあります。私は以前アメリカの大学にいたのですが、外から見て改めて、日本の思いやりの文化や地方の温かさといった良さを実感しました。しかし帰国してみると、地方の過疎化が加速度的に進み、東京一極集中が起きています。この状況を何とかするために、AIを使えばもっとイノベーションが起こせると確信しています。

今後の展望としては、「現代アートとAI」という独自の切り口で地方の企業様を元気にし、ひいては地方創生につなげていきたいです。全国47都道府県のすべてのエリアで、少なくとも1件はこの取り組みを実現し、全国制覇を目指したいと考えています。私の地元である島根県の出雲にもルーツがありますので、最終的にはそこでも展開し、少しでも地方の企業様が元気になることを願って活動を続けていきます。

Q. 最後に、読者の方々へメッセージをお願いします。

吾郷さん: 今回はアートとAIというユニークな事例を中心にお話ししましたが、実用的な業務効率化のソリューションも多数提供しています。

例えば、製造業などで多い「FAXで届いた見積書や受注書を手作業で経理システムに入力する」という課題に対し、画像認識のOCRと生成AIを組み合わせて自動転記を行う『FAX見積書自動化システム』というソリューションがあります。名古屋の製造業様の事例では、これまで2〜3時間かかっていた作業がわずか10分で完了するようになりました。

また、量子コンピューターの企業と協業し、配送ルートの最適化を行うソリューションも提供しています。こちらを活用した検証では、もともと4台で予定していたトラックの配送が2台で十分まかなえるという結果が出ています。

さらに、『Deep Voice』というマーケティング支援アプリも展開しています。これは、お客様の深層心理の分析にデザイン思考を取り入れ、アイデア出しからマーケティング戦略の立案までを一気通貫で行えるものです。静岡の製茶会社様の営業戦略支援などで実績があります。このように、お客様の課題感に合わせて、クリエイティブなアプローチから泥臭い業務効率化まで、幅広いソリューションをご提供しています。

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