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圧倒的な生産性でメディア運営とeSIM事業のAI化を牽引!
合同会社Boring 斉藤さん
合同会社Boringは大きく2つの事業を展開しており、1つはサンゴ保護活動に寄付されるグローバル向けeSIM販売プラットフォームの運営。もう1つが、今回の主軸となるAIを活用したWebメディア自動生成システム「Auticle」の開発・運営。全社の知識をGoogleドライブのマークダウン(MD)ファイルに集約し、現在3名という少数精鋭ながら圧倒的な生産性を実現している。

この事例のポイント
- ライター15〜20名分の工数を約95%削減する方法: 人間が初期の全体設計(戦略)のみを行い、具体的なプロンプトや記事作成はAI(Auticle)にフル自動化で任せる。
- ナレッジの属人化を防ぎ、戦略策定をAIで行う方法: 全ての知識をGoogleドライブ上のマークダウン(MD)ファイルに集約し、AIへのインプットデータとして活用する。
- ドキュメントの作成漏れという日々の壁を解消する方法: アウトプット共有時にSlackで「どのMDファイルを使ったか」を都度確認し合うコミュニケーションで柔軟に対応した。
- 月2,400記事の運用と今後の組織拡大に向けた展望: 記事の評価からリライト対象の選定までの一連のPDCA(ワンフロー)の全AI化を目指し、組織拡大を見据えて権限管理やガードレール設計を構想。
ライター15名分の工数を約95%削減。10メディアで月2,400記事の自動生成を実現

Q. 貴社におけるAI活用の効果について、どのようなユースケースで工数削減や新しい価値を出されているのでしょうか。
A. 人間が初期設計を行い、残りをフル自動化することで、月間約2,400記事を生成し工数を95%以上削減しました。
斉藤さん: 自社メディアの運営において、圧倒的な工数削減を実現しています。
記事を出しすぎるとGoogleからの評価的に良くないという判断から、1メディアあたり1日8〜10本程度に抑えていますが、現在10媒体ほど運営しているため、検証も兼ねて、1日あたり80〜100本、月に換算すると約2,400記事ほどの生成量になります。1メディアあたり月間約200〜240記事を投入している規模となります。
以前であれば、1つのメディアで月に40記事を上げようとしただけでも、かなりのライターの工数を確保する必要があったはずです。しかし現在は、実験的に取り入れている「フル自動」の形式において、人間が工数を使っているのは最初の全体設計(戦略構築)を行う部分だけです。そのため、工数削減の効果としては9割5分から9割6分ほどの大幅な削減になっていると考えています。AIなしでは到底考えられない規模のメディア運営を成し遂げています。
AIの活用フローをどのように整備したのか

Q. 圧倒的な記事生成と工数削減を実現するために、具体的にどのようなフローで構築し、システムを活用されているのでしょうか。
A. 全資料をGoogleドライブ上のMDファイルに集約し、戦略策定から記事生成までをAIで完結させています。
斉藤さん: 社内の業務効率化における最大のポイントは、知識の管理方法にあります。
私たちは、すべての知識をGoogleドライブ上に「マークダウン(MD)ファイル」として作成し、1箇所に集約しています。以前は情報が分散しがちでしたが、この集約されたデータをAIにインプットし、Claudeなどを活用しながらプロジェクトの要件定義や今後の方針といった大きな戦略を練る部分までをAIで行っています。
自社メディアの構築フローとしては、以下の通りです。
- 人間とAIが一緒に全体のビジョンや戦略を考える。
- その戦略をインプットさせた上で、具体的な戦略構築をClaudeに考えさせる。
- その戦略に基づき、自社システム「Auticle」にClaudeで様々なプロンプトを落とし込む。
- 実際に記事を書く部分はAuticleのシステムが担う。
運用パターンには、人間が指示したものをAIが書く「セミオート」と、AI自身が戦略からプロンプトまでを自動で考え定期的に記事を作る「フル自動」があり、この仕組みによって大規模なメディア展開が可能になっています。
人や組織ではどのように推進したのか

Q. こうしたAI活用を全社ルールとして始められた時期や、推進する上でぶつかった壁について教えてください。
A. MDファイルの作成漏れという属人化の壁に対し、Slackでの都度コミュニケーションで不備を解消しています。
斉藤さん: 全社で統一した方針としてAI活用を進め始めたのは、Claudeのチームプランがリリースされたあたりからです。それ以前は各々が個人的にAIを利用していましたが、共通のファイルを読みに行けるようになったため、「データの集約源をGoogleドライブにし、そこからアウトプットを作る」というルールを明文化しました。
しかし、実際の運用では壁もありました。個人でAIを使う時のようにチャットの文脈がメモリに蓄積されて勝手に成長していくのとは異なり、組織で使うには「うまくいったやり方をMDファイル化してドライブに格納する」という一手間が増えます。そのため、毎回MDファイルを作る作業をすっ飛ばしてしまうタイミングが当然発生します。
そうした壁に対しては、「このアウトプットのインプットにはどのMDファイルを使いましたか?」「そのファイルはどこにありますか?」といったその都度のコミュニケーションをSlackで行うことで解消しています。基本的には、アウトプットを作ったらSlackで一通り共有するフローになっており、現在メンバーが3名ということもあって、各々が不備や不明点を見つけた際に柔軟に声を掛け合って進めています。
今後の展望:月2,400記事のPDCA全AI化と、AIエージェント時代を見据えた展開
Q. 今後のAI活用の展望や、AI化を進める企業様へ向けたメッセージをお願いします。
斉藤さん: 今後の喫緊の課題は、月2,400記事のPDCAサイクルの全AI化です。現在は企画からアウトプットまでは実現できていますが、GoogleサーチコンソールやGA4のデータを見ながら「どの記事をリライトし、どれを削除するか」を判断してアクションを起こすフローは、まだフルでAIを使えていません。これだけの記事数を人間の目で確認するのは時間がかかる作業ですので、この一連のワンフローをすべてAIに任せられるようシステムに組み込んでいます。また、今後組織が10名規模に拡大した際を見据え、特定の権限を持つ人しかアクセスできないガードレールの設計など、AI活用の全社向けドキュメント整備も進めていく予定です。
最後に、自社システム「Auticle」の最大の強みは、現在のSEO対応はもちろん、AIO(AI Overview)やGEO、さらにはその先の「to A」、つまりAIエージェントに向けた対応までを見据えている点にあります。AIエージェントにどう見てもらうかといった長期的なマイルストーンを踏まえて記事を作っていけるのが一番の売りです。すでに導入いただいている企業様でも、方針だけをコミュニケーションし、あとはアウトプットを見ながら調整する運用を行っているため、導入直後から記事作成の工数削減という面で確かな効果を感じていただいています。長期的なメディア構築やEC構築をお考えの方は、ぜひお声がけいただければと思います。