理念浸透の壁を越える。400社の支援実績をAI化し、企業ブランドを数値化する「B-SCORE」

自社の理念が現場に浸透しているか、あるいは自社の本当の強みや組織課題がどこにあるのか客観的に測定できない——そんな悩みを抱えていませんか?

トゥモローゲート株式会社が提供する「B-SCORE(ビースコア)」は、企業のブランド力を数値化するサーベイツールです。同社がこれまで400社以上の企業ブランディングを支援してきた実績をもとに136項目の設問を設計しており、リリースから約1年で200社ほどの企業に導入されています。

最大の特徴は、社員の回答結果をもとにGemini APIを活用したAIが組織の強みと弱みを自動分析し、具体的な改善アクションまでを提示してくれる点です。「スコアを出して終わり」ではなく、専門知識がなくても自走して組織改善に取り組める設計が導入企業から高く評価されています。

本記事では、開発の原点となった採用市場への課題意識から、コンサルタントの知見をAIに落とし込むまでの技術的な工夫、そして導入企業が直面する課題と今後の展望について、同社でカスタマーサクセスを務める有田さんに伺いました。

“お金で上位表示される採用媒体”への疑問が開発の原点

Q. まずは貴社の事業内容と、有田さんの自己紹介をお願いします。

有田さん: 弊社トゥモローゲート株式会社は、企業ブランディングを主軸に企業様のご支援をさせていただいている会社です。その中で今回ご紹介する「B-SCORE」は、昨年(2025年)の4月にリリースしたばかりのプロダクトで、企業のブランド力を数値化するサーベイツールとなっています。主には、ブランディングを始める前にまずB-SCOREを実施して現在地を数値化し、そこに対する改善アクションやブランディングの支援へと繋げていく流れになります。

私自身は新卒で入社して今年で5年目になります。1年目は法人営業とコンサルタントを経験し、その後新規事業立ち上げの構想が動き出したタイミングでこのB-SCOREの立ち上げに参画しました。現在は主にカスタマーサクセスとして業務を行っています。

Q. 「B-SCORE」の開発に至った背景や、どのような経緯でこのプロダクトが生まれたのかを教えてください。

有田さん: 弊社は今年(2026年)で17期目になるのですが、代表には会社設立当初から「本当に良い企業が求職者に選ばれる採用媒体を作りたい」という構想がありました。新卒時代に人材系媒体の代理店で働いていた際、「結局は資金力のある企業がトップに表示される」という既存の仕組みに強い疑念を抱いていたのが根本的な理由です。

「そもそも本当に良い企業とはどういう定義なのか」「それを把握し、見える化するにはどうしたらいいのか」を根本から考え直しました。そして、企業のブランド力を数値化するサーベイとして行き着いたのが、今回のB-SCOREです。

400社の支援実績とコンサルタントの知見をプロンプト化

Q. AIを活用して企業をスコア化するにあたり、どのような技術や設計を採用されているのでしょうか。

有田さん: B-SCOREの仕組みとしては、弊社がこれまで400社以上のブランディングを支援してきた実績をもとに、ブランディングを多角的に測るための設問を136項目用意しています。これを社員の皆様に回答していただき、結果をレポートとして出力します。

当初AIを実装していなかった期間は、出力されたレポート内容を弊社の専任コンサルタントが初回のみ分析し、お客様に読み解き方や今後の活用方法をフィードバックしていました。コンサルタントには「この数値が低い場合はこういう傾向がある」「ならばこういうアクションを起こすべきだ」といった分析のノウハウがあるからです。

ありがたいことに登録企業数が200社ほどに増え、コンサルタントが200社に対してフィードバックを行ったというナレッジが社内に蓄積されました。そこで、その情報と過去のブランディグ支援実績をもとにAIでレポートを自動分析し、コンサルタントが行っていたフィードバックや課題・強みの洗い出しを、お客様自身が管理画面からダウンロードして確認できる機能を実装しました。

具体的には、AI担当者がコンサルタントのフィードバック内容の画面録画や議事録をすべて精査し、その分析傾向をプロンプトに組み上げました。現在はGemini APIを活用し、お客様のサーベイ結果と弊社のナレッジを比較して独自の傾向を出力する設計になっています。

Q. お客様が確認できる画面やAIレポートでは、具体的にどのような情報が出力されるのでしょうか。

有田さん: お客様がご覧になるレポートの表面には、まず「ブランドピラミッド」と、その会社の「偏差値」が表示されます。学校の偏差値と同じように50を中央値として、自社がどの位置にいるのかが分かります。それに伴うAAAからDまでのランク付けと、136項目の設問を「WHY(会社の理念)」「HOW(方針の定義・共感行動)」「WHAT(行動の実行・認知)」という弊社のブランディングの考え方に基づく3つの軸で評価した点数が表示されます。

裏面には、1つの設問に対して自社の社員がどう回答したかという分布データが表示されます。これらを読み解きながら分析していくのが基本機能です。

そして今回実装したAIレポートの大きな特徴は、総合評価として自社の特徴を自動で言語化し、主要ポイントと懸念点を洗い出してくれる点です。さらに「WHY」「HOW」「WHAT」の3軸それぞれについて、強みと弱みを3つずつ提示します。

お客様が運用の中で一番迷われるのは、「結果は分かったけれど、プロではないので具体的な改善アクションを考えるのが難しい」という部分です。そのためAIレポートでは、弱みに対するリスクを提示した上で、「こういうアクションを行うと良いですよ」という推奨アクションまでを具体的に出力できるのが最大の強みとなっています。

導入企業の「改善アクションが思いつかない」という壁をAIで解消

Q. 実際に導入・活用されているお客様の声や、見えてきた成果について教えてください。

有田さん: 最も反響が大きいのは、AIを実装する前から導入いただいていたお客様からの声です。これまでは初回のみコンサルタントがフィードバックを行っていましたが、2回目以降のサーベイを実施した際、「自分たちだけでどう改善アクションを立てればいいのか」と迷われる企業様が多くいらっしゃいました。AIレポートが実装されたことで、その迷いがなくなったというお声が一番大きいです。

また、AIレポートを活用することで、常に一定のクオリティが担保されたフィードバックを提供できるようになったことも大きな成果です。設問は企業理念からビジュアル、採用、教育まで多岐にわたり、様々な領域で具体的な変化が起きています。実際に「採用戦略」のスコア低下が見られた企業では、AI分析により「採用フローの確立」に課題があり、選考プロセスの一貫性や仕組み化が不十分であることが明らかになりました。この状態は、候補者に不安や不信感を与え、採用ブランドの毀損や機会損失につながるリスクがあります。これを受け、AIレポートでは「採用プロセスの標準化」と「候補者体験の向上」を推奨。選考ステップや評価基準、コミュニケーションを整理・統一することで、一貫性のある体験設計を実現し、採用改善に向けたアクションの土台を整えました。

Q. AIによる分析は、これまで専任コンサルタントが提供していた品質と比べて遜色ないレベルなのでしょうか。

有田さん: 弊社コンサルタントがレポート結果をもとに行ってきたフィードバック内容を、100社以上にわたり蓄積・分析しております。その実績データを基盤としているため、実際のコンサルタントが提供している内容とほとんど遜色のない水準のクオリティを担保できていると考えます。

今後さらにアップデートしたい点として、現在のAIは136項目の点数が「高いか・低いか」というデータのみで判断している部分です。人間のコンサルタントであれば、点数としては極端に低くなくても、初回の営業時にお伺いした経営陣の課題感などの定性的な文脈と照らし合わせて「もしかしたらここが一番のネックになっているかもしれない」と汲み取ることができます。その繊細な文脈の読み取りにはまだ追いついていませんが、分析のベースラインとしては十分な品質を提供できています。

「強い理念・共感・行動」が揃う組織を目指し、長期的に伴走する

Q. B-SCOREでブランド力を数値化した後、具体的にどのように組織の中に入って支援をされているのでしょうか。

有田さん: 「良い企業」の概念は人によって全く異なります。その中で、弊社が定義する「強いブランド力を持っている企業」とは、「強い経営理念や想いがあり、それに紐づく行動が日々行われている状態」を指します。

大前提として、企業理念が存在すること、あるいはないとしても「理念を大切にして作っていきたい」と考えていることが重要です。その理念に対して社員が共感し、さらにその理念に基づいたアクションを日々実践している。この3つが整った時に、初めて強い企業ブランドが構築されるというのが私たちの根底にある考え方です。

この「企業理念」の正解は、企業様ごとに異なります。事業成長を優先して成果主義で売上を立てていくことが正解の企業様もいれば、顧客に親身に尽くすことを最優先とする企業様もいます。自分たちがどの方向を目指すのかという軸を持ち、そこに対する現状の差分を測っていけるのがB-SCOREの価値です。

そのため、フィードバックやご支援を行う際は、その企業様がなりたい姿から逆算してご提案を行っています。とはいえ、今まさに売上を作らなければならない企業様に「まずは経営理念を作りましょう」と提案するのは優先順位が違います。そうした場合には、まずは売上を作るための土台となるアクションから提案させていただきます。点だけで判断するのではなく、何年かかけて線で繋いだ時に確実にブランド力が上がっている状態にコミットし、中長期的な視点で伴走していくのが私たちの支援の形です。

日本一信頼度の高いブランド調査サービスへの進化を目指して

Q. 今後のプロダクトの展望や、次に描いている構想について教えてください。

有田さん: プロダクトの機能面で現在力を入れて開発しているのは、役職や職種に応じた「個人ごとのAIレポート」の実装です。現在は会社全体や部門としての傾向にとどまっていますが、「チームリーダーであるあなたにはこういう傾向があるので、このポジションであればこういうアクションを行ってください」といった、より個人にフォーカスした具体的な改善アクションを提示できるように進化させていきます。

そして最終的なB-SCOREの事業構想としては、誰もが知る権威性と信頼性の高いサービスに並ぶ「日本一信頼度の高いブランド調査サービス」のポジションを確立したいと考えています。現状の「スコアを測るサービス」から脱却し、「AIが具体的な改善アクションを自動で提示し、確実にスコアが上がるサービス」へと進化させることを、ここから5年ほどをかけて実現していきたいです。

Q. 最後に、読者の方へ向けてメッセージをお願いします。

有田さん: 自社のブランド力や組織の課題に向き合いたいと考えている多くの企業様に、まずは一度触れていただけたら嬉しいです。B-SCOREのブランドピラミッドと偏差値が出力される基本機能については、無料のトライアルから始めていただくことが可能です。是非、多くの皆様にトライアルからご活用いただき、自社の現在地を測るきっかけにしていただければと思っております。

▼詳しくはこちら

https://bscore.jp/

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