提案期間を10日から1.5日に短縮してDev環境を構築。Web・映像制作における生成AI活用

ゲスト

AIとリアルの掛け合わせで「副業で稼げる」実践の場を構築!
アッパークリエイティブ合同会社 / AI LAB STARTUP 代表 白井さん

アッパークリエイティブ合同会社にて、6Kシネマカメラを使用した高解像度の動画制作や、Web・紙媒体などのデザイン全般を展開。また、屋外の大型LEDディスプレイに関して中国企業と代理店契約を結び、ハード設置と映像コンテンツの提供を推進。
他社のAIサービスやセミナーが抱える「上辺だけでマネタイズに繋がらない」という課題に疑念を抱き、制作会社の知見を活かした実践的で稼げるAI事業「AI LAB STARTUP」と、参加型メディア「AI LAB CREATION」を立ち上げた。

この事例のポイント

  • 実用化・マネタイズへの疑念という課題を解決する方法: 優秀者に賞金を出す参加型のYouTube番組を立ち上げ、アウトプットを評価し合いながら「本当に稼げる」実践の場を構築した
  • 映像業界特有の「プロのこだわり」の壁を突破する方法: プロの映像にAIを合わせるのではなく、6KのRAWデータ側(リアル)の色調をAI生成物に寄せていく逆転のアプローチで合成感を払拭した
  • Web提案のスピードと質を劇的に向上させる方法: 表層デザインは人力で徹底し、裏側のコーディングをAIで簡素化。資料作成を省き、数日で実際のDev環境を見せることで大手企業との契約を獲得した
  • AIと人間の役割分担の切り分け方: 全てをAIで完結させるのではなく、デザインの「基準値」を持つ人間がリアルな撮影素材(グリーンバック等)とAIを掛け合わせる最適解を確立した

表層デザインは人力、裏側はAI。10日かかっていた提案を1.5日へスピード化し大手と契約

Q. AIを導入したことで、映像以外の領域でも観測された具体的な成果はありましたか。

A. Web構築のコーディング工数が大幅に削減され、数日でDev環境を見せる提案が可能に

白井さん: 一番大きく変わったのは、Web構築の業務です。私たちのこだわりとして、ユーザーの目に触れる「面」のデザインは人力できっちりと作り込みます。しかし、それを落とし込むWebコーディングやバックエンドの裏側の繋ぎ込みに関しては、AIを使いながら徹底的に簡素化しました。これにより、エンジニアの工数も少なく済み、圧倒的な効率化が図れました。

Q. それはビジネスの成果としてどのように結びついたのでしょうか。

A. 静的な資料作成をやめ、動くものをすぐに見せることで大手スポーツ店舗様などと契約に至った

白井さん: 提案のスピードと質が劇的に向上しました。以前のWeb提案は静的な資料を作り込んで見せるのが当たり前で、準備に10日前後かかっていましたが、導入後は1.5日ぐらいへの短縮が可能となりました。今はAIを活用して資料作成を省き、数日間で実際のDev環境(開発環境)にパッと上げて見てもらう手法をとっています。実際に動くものを手っ取り早く見てもらうことでクライアントの理解度が格段に上がり、現状では大手スポーツ店舗様などの大手企業とも契約を締結するに至っています。

上辺だけのAIを捨て、本当にマネタイズできる環境を目指して

Q. 今回AIのプロジェクトを立ち上げようと決断された背景を教えてください。

A. 実践的でないAIセミナーに疑念を抱き、本物の制作会社の知見を活かした環境を構築

白井さん: 私は大元として、アッパークリエイティブ合同会社というデザイン・制作会社を運営しています。以前から6Kのシネマカメラを使用した動画制作や、Web・紙媒体のデザイン全般を手がけてきました。現在、海外のファッション業界ではAIを活用した広告制作が活発化しており、この潮流を受けて私たちが持つデザインの力を活かせる「AI LAB STARTUP」という事業を立ち上げました。

背景にあるのは、他社のAIサービスやセミナーに参加した際に感じた「上辺だけの情報が多く、本当にこれでマネタイズや副業ができるのか」という強い疑念です。だからこそ、私たちが事実として動かしている制作会社の知見を活かし、本当に実用化できて副業にもつながるAI事業を始めようと考えました。

Q. 具体的にどのような形で、アウトプットやマネタイズの場を提供しているのでしょうか。

A. 参加型のYouTube番組を立ち上げ、優秀者には賞金を出して評価し合う仕組みを構築

白井さん: 多くの人がAIに触れても、成果物を出す場所が不足しているという課題がありました。そこで、参加型のYouTube番組「AI LAB CREATION」というメディアを立ち上げました。ただ場を提供するだけでなく、月に1回しっかりと賞金を出し、優秀賞をみんなで評価できる仕組みにしています。アウトプットを重ねていかないと何が良いのか悪いのか模索中の状況が続くため、みんなで評価できる場が必要だったのです。

Q. このプロジェクトにおいて、一番の肝となるスタンスはどこにありますか。

A. 完全にAIに依存するのではなく、デザインの基準値を持ちリアルと掛け合わせること

白井さん: 私たちのベースがデザインの制作会社であるからこそ伝えられる、「知識と基準値の重要性」が最大のポイントです。AIは確かに便利で綺麗なものを作ってくれますが、ベースとなるデザインの知識がなければ「それが本当に正解なのか」が判断できません。だからこそ、完全にAIだけで完結させるのではなく、リアルな部分とAIの掛け合わせの重要性を伝えていくことが、最大の目的です。

逆転の発想と2拠点のスタジオ設備で、AIとリアルの融合を実現

Q. 映像制作において、どのようにAIを導入し、リアルな映像と融合させているのでしょうか。

A. 2拠点の大型スタジオで撮影した素材を、DaVinci ResolveのカラグレでAIと馴染ませる

白井さん: 私たちはファッション業界のお客様が多いのですが、どうしてもスケジュールの都合で撮影ができない部分や、素材が足りない部分が存在します。そうした不足部分に対して、AIを使って補完・組み合わせていくことで、大幅な時間短縮と表現力の向上に繋がりました。実務ではAnthropic Claudeを多用しつつ、画像生成にはMidjourney、さらに動画生成AIも取り入れています。

具体的なフローとしては、私たちが保有する2つの大型スタジオを活用します。グリーンバックの設備で人物などを綺麗に抜いたリアルな素材を用意し、動画編集ソフトのDaVinci Resolveを使用してカラーグレーディング(カラグレ)を行いながら、AI生成物とリアルな映像の色調を調整していきます。このスタジオ設備と光の調整という土台があるからこそ、合成感を払拭した綺麗な融合が可能になっています。

Q. クリエイティブ業界では「プロのこだわり」が強く、一発出しのAIには抵抗感を持つ方も多いと思います。組織内でどう壁を乗り越えたのでしょうか。

A. 「6KのRAWデータ側をAIのルックに寄せていく」という逆転のアプローチで突破

白井さん: 以前は「AIの生成物を、プロが撮影した映像の質感に合わせるのは難しい」という壁を感じていました。しかしある時、「逆に出来上がったAIのルックに対して、撮影した映像の方を合わせていく」という逆転のアプローチに気づいたのです。

私たちは撮影において6KのシネマカメラとRAWデータを使用しているため、カラーやルックは後からいくらでも自由に触れます。色の部分をAI側に寄せていく逆バージョンの考え方を持てば、AIに合わせて映像を調整する方が圧倒的に楽で合わせやすいことが分かりました。現場のチームも豊富な経験を持っているため、「AIとリアルを掛け合わせていくのが一番良い」という最適解をすぐに見つけ出し、スムーズに定着しました。

今後の展望:クリエイターがアウトプットで稼げる場所を創出

Q. 今後のAI LAB STARTUPの展開や、会社として描いている未来の方向性について教えてください。

白井さん: 展望としては、私たちが持つ「制作会社」という基盤を最大限に活かしていきたいです。AI LAB STARTUPに参加してくれた方たちをしっかりと育て、最終的には私たちの事業を手伝ってもらえるような関係性を築きたいと考えています。

例えば縦型系のYouTube動画などのジャンルであれば、皆さんにしっかりと対価を払って仕事をお願いできる場所を作れます。参加者にとっては案件がもらえることがメリットになり、自分たちでアウトプットしながらお金にもつながる。そういった実践的で稼げる部分をさらに広げていきたいです。これまではビジネス寄りに特化していましたが、今後は奥さんの副業から子どもの創作活動まで、家族全員で使えるサービスに成長させていく展望も持っています。

Q. 最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

白井さん: 元々のコンセプトとして、「皆さんに何かお返しができる場所」「クリエイターたちが自由に集まれる場所」を作りたいという思いがあります。なるべく早く、多くの人たちにこの環境を使っていただけるようにしていきたいです。

サイト自体も、作って終わりではなく、自分たちで触りながら常に成長させていくことが前提です。見やすく、分かりやすく、ユーザーが離脱しないサイトへとブラッシュアップを重ねていきますので、ぜひご期待いただければと思います。

▼詳しくはこちら

AI LAB STARTUP
https://ailabstartup.jp/

・AI LAB CREATION
https://ailabstartup.jp/ailab-creation

・UPPER CREATIVE LAB
https://uppercreativelab.work/

・AI LAB CREATION YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@ailab-creation

 

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